田中角榮の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(田中角榮君) ですから先ほど申し上げましたように鉄道敷設法で問題になるのは別表であると。別表というのはもう六十年前から新線建設の予定線になり調査線になり実施線になっておりながら依然として年間一キロずつしか進まぬ。しかし例をあげて申し上げても高千穂線とか——熊本と延岡、宮崎をつなぐ線でございますが、これらはやれば上越線のようなものになるわけです。それから鳥取県から兵庫県に至る智頭線、これはもう幹線になることは事実であります。現在鳥取県に行く人とか、島根県に帰郷する人は一体どういうことをやっているかというと、京都から山陰本線に乗って行きません。みんな姫路におりたり、それから岡山でおりたり、山口でおりて国道九号沿いに浜田へ入ったり松江へ入ったりしているわけです。そのほうが近いからであります。日帰りができるからであります。
そういう意味で当分の間赤字だからといって私は建設を中止をすべきものでもないし、ですから国民的視野に立ってどう一体これがうまくいくのか。これはいまの野岩線などというのをやっておりますが、野岩線をやることによって東北本線の複々線化をしないで済むわけであります。それでなければ、もう野岩線をやらなければ東北線を複々線にしなければいかぬ。そうすれば人口が集中するだけでございましてね。公害問題とか、土地の利用とか、いろいろな問題水の利用とかいうと、そう一ぺんにできるものじゃありません。東海道線に対して中央新幹線をつくろうというのは結局その増強だけではなく他にメリットがあるという問題ですから、まあ国有鉄道というものはその線だけの赤字とかということだけではなく他に政策目的があると。これが民営になればあなたが言うとおりになりますよ。これはもう赤字のものは大体つくりません。つくるなら国が鉄道建設公団で税金でつくって無償でこれを貸与するか交付をして当分の間か恒常的に赤字が出てもそれは税金で補てんをするという道を開かなければだめなわけです。
ですから、いま鉄道が戦後完全に独立採算性になりながら依然として日本国有鉄道ではなく鉄道省時代の考え、国の税金をもってまかなうという考え方を前提とした別表や新線建設がそのまま現在残されておるということに問題が存在するわけでございまして、そこらをやっぱり整理をして、いまの三公社五現業という形態をそのまま守っていくなら新線に対しては自動的に国が補てんをするのかどうか、いろいろな問題を検討して結論を出す必要がある、私はそう思ってます。