大平正芳の発言 (大蔵委員会)
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○大平国務大臣 五十年度の予算でございますけれども、まだ歳入面も歳出面も不確定要素がばかに多くて、一つの展望をおぼろげながらも描く段階にまで至っていないわけでございます。ただ、いま村岡さんの御質問は、基本的態度はどうかということでございます。
そこで、それは申すまでもなく、われわれといたしましては予算の規模というものを極力抑制的にしぼっていきたいと考えておるわけでございます。総需要抑制策と申しましても、そのうちの一つの大きな柱は予算規模を押えていく、財政によるサービス並びに財貨を押えていくということであろうと思うのでございまして、その点は貫いてまいりたいと思います。
ことしの予算は、前大臣たいへん御苦労されて二〇%以下の規模で押えていただいたわけでございます。ところが、その後いろいろ人事院の勧告を受け入れる、あるいは食管繰り入れあるいは社会保険診療報酬といったその後明らかになりましたようなもの、それからすでに国会を通じて政府がお約束しているような当然増の経費を盛り込んでまいりますと、このまま何も新規の政策をやらなくても予算の規模は二五%をこえるというようなことになりそうでございます。これは容易ならぬことでございまして、これをさらに切り込んでいくということは非常に難事中の難事だと思っております。
したがって、あなたの言われるように、新規の政策経費をどう生み出していくか、相当老朽化した経費は御遠慮いただいて、それを新規のものに切りかえていくというようなことをどんどんやっていただけると非常にしあわせでございますけれども、一たん入りました経費というものを御遠慮いただくというようなこともなかなかむずかしい作業だと思います。したがって、これは容易ならぬことだと思いますが、できるだけ抑制的な性格のものにし規模のものにしてまいりたいと思います。
そして、できれば財政の公債依存率も下げていく方向でインフレに対処しなければならぬのじゃないかと考えておるわけでございますけれども、いま申しましたように、まだ歳入歳出とも不確定な要素がたいへん多うございますし、歳入面におきましても四月、五月、六月、七月、八月という五カ月の集積だけしかまだ出ておりませんので、これだけの実績を踏まえてことしの税収はどの程度になるかという見当をつけるにはまだ時期が熟していないというようなこともございまして、大筋で間違いない展望を本委員会でまだ申し上げられないことは御了承いただきたいと思います。