仮谷忠男の発言 (建設委員会)
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○仮谷国務大臣 建設行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べたいと存じます。
わが国の経済運営は、これまでの高度経済成長路線から安定成長と福祉向上の路線へ転換することが必要とされており、また、国民は、良好な環境のもとにゆとりのある安定した生活の実現を望んでおります。
このような状況のもとに、今後の建設行政は、長期的視野に立って、社会資本の整備その他の施策を計画的かつ着実に推進し、豊かで住みよい国土を建設することを基本とすべきものと考えます。
御承知のとおり、現在、物価安定のための総需要抑制策がとられており、建設行政もその基調のもとに推進しなければなりませんが、この場合、住宅・宅地対策、下水道、公園、生活道路等生活基盤の充実、河川の整備等国土の保全・災害対策など国民生活に密接に関連する施策に重点を置いてまいる所存であります。
また、現下の厳しい経済情勢を考慮し、中小建設業対策等についても十分意を用いてまいりたいと存じます。
以下、当面の諸施策について申し述べます。
第一に、住宅・宅地対策についてであります。
まず、住宅対策につきましては、よりよい住まいを求める国民の切実な要求にこたえ、住宅事情の改善を図ることが現下緊要の課題でありますので、これに特段の配慮を加えることとし、次の三点に重点を置いてこれを推進してまいる所存であります。
すなわち、まず、公的住宅の規模の拡大と建設単価の適正化とを図ることとしております。次に、住宅金融公庫の持ち家融資の貸付限度額の引き上げ、貸付戸数の増加等住宅金融の拡充を図ることとし、さらに、大都市地域等における住宅建設を促進するため、関連公共公益施設の整備についての助成措置の強化拡充、特定住宅地区整備促進事業制度の拡充等を行うこととしております。
次に、宅地対策についてであります。
すでにこれまで、土地融資の抑制、国土利用計画法の施行等土地対策について一連の措置が講じられてきておりますが、大都市地域における宅地需給はなお著しい不均衡の状況にあることにかんがみまして、これらの地域において早急に良好な宅地を大量に供給することが必要であります。このため、特に、宅地開発公団の新設、市街化区域内の農地等の宅地化促進制度の創設等の諸施策を強力に推進する所存であります。
また、現在、宅地開発上の大きな隘路となっている関連公共公益施設の整備につきましては、三大都市圏における日本住宅公団の立てかえ施行制度の大幅な改善、地方債制度の拡充等強力な助成措置を講ずることとしております。
第二に、都市対策についてであります。
健全な都市の発展と秩序ある整備を図るため、都市施設の計画的な整備と市街地開発事業の積極的な推進を図ってまいります。
特に、良好な都市環境を確保するため、下水道と公園緑地の整備に重点を置くこととしております。このため、下水道につきましては、特別の地方債制度及び国庫補助金の分割交付制度の創設、下水道事業センターの日本下水道事業団への拡充改組等を行うこととしております。
なお、日本下水道事業団に関連し、下水道事業センター法の一部を改正する法律案を今国会に提出することとしております。
また、公園緑地につきましは、都市公園の整備を強力に推進するととも一に、都市緑地の整備等都市緑化のための施策を積極的に推進することとしております。
さらに、都市の再開発について、制度の拡充を図り、その促進に努めるとともに、地域振興整備公団による地方都市開発整備業務を推進することとしております。
また、百貨店等特殊建築物の防災対策の強化を図るため、制度の整備と既存の特殊建築物等の改修を促進するための助成措置を講ずるとともに、住宅市街地における日照問題等住環境問題に対処するため、制度の整備を図ってまいる所存であります。
なお、住宅・宅地対策、都市対策等に関連いたしまして、現在、衆議院において継続審査となっております宅地開発公団法案等関係法案の早期成立をお願いをいたす次第であります。
第三に、国土の保全・災害対策と水資源の開発についてであります。
最近における激甚な災害の実情にかんがみ、被災河川の治水対策と改修のおくれている中小河川及び都市河川の整備を推進するとともに、土砂害の激増に対処して、重要な地域に係る荒廃河川の砂防事業等を促進することとしております。さらに、良好な生活環境を確保するために、河川、海岸等の環境整備事業を推進することといたしております。
また、一級河川の改良工事のうちダム及び大規模工事についての国庫負担割合の特例措置を延長し、準用河川の改修についての補助制度を創設するほか、緊急急傾斜地崩壊対策事業の採択基準の緩和を行うこととしております。さらに、再度災害を防止するため、災害の原因個所の除去、是正を行う河川災害特定関連事業を実施する等、災害関係事業の推進を図ってまいります。
また、近年逼迫の度を強めている水需給に対処するために、多目的ダム、河口せき等の建設を推進して水資源の開発を進めるとともに、広域的水管理と水利用の合理化に努めてまいる所存であります。
第四に、道路の整備についてであります。
道路の整備につきましては、国土の適正な利用と地域住民の利便の増進を図るため、環境の保全と交通安全の確保に十分配意して、幹線道路から地方道に至るまでの道路網の体系的な整備を図る所存であります。
来年度は、大規模事業については進度の調整を図ることとしておりますが、市町村道の整備、交通安全対策事業、道路環境対策事業等、国民生活に密接な関連のある事業に重点を置いてその整備の推進を図ることとしております。
最後に、建設業の近代化、合理化を促進し、その体質の改善を図るため建設業振興基金を設立する等建設業の振興に関する施策を推進することとしておりす。
以上、諸般の施策について所信を申し述べましたが、いずれも国民生活を支える重要な課題でありますので、建設行政の積極的推進に努め、国民の期待にこたえる所存であります。何とぞよろしくお願いを申し上げす。(拍手)