田中覚の発言 (社会労働委員会)

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○田中国務大臣 よく、わが国の社会保障水準が西欧諸国に対し遜色があるということについての御指摘がございます。私は事実だと思います。反面また、いろいろ検討いたしてみますると、制度の立て方による、たとえば社会保障費なりあるいは振替所得の違いというものもあることも看過できないと思うわけでございまして、これらについては一概な比較検討というのはなかなか簡単なものではございませんが、総じて申すならば、わが国の社会保障水準が先進欧州諸国に比較して低いものというふうな認識を持って今後この厚生行政に取り組まなければならぬということだけは間違いがないと思います。
 そこで今後の問題でございますが、ただ計画的にこれをやるというだけではだめなんでありまして、やはりできるだけ社会保障の水準を向上せしめるという基本の姿勢と意欲がなければだめだということは、もう申すまでもございません。しかし、反面こうした問題の背景をなすいろいろな客観情勢というものもあろうと思います。今後、日本経済は、いわゆる従来のやみくもの高度成長経済から安定成長の経済時代に入るということも予測されますし、反面、このような経済情勢のいかんにかかわらず人口の老齢化は進むといったような経済社会、諸般に関する客観情勢の変異というものも、これを踏まえてかからなければならぬというふうに思っております。また、こういうことでございますので、今後ひとつ制度の見直しもやっていかなければなるまいというふうに思うわけであります。従来の制度、制度が小さければ問題にならなかったような制度の不整合性というものも、制度が大きくなりますれば、これが容認できないような不整合性として露呈される問題もあろうと思われるわけであります。また負担面につきましても、これをどういう人にどのように負担をしてもらうかということについても、幅の広い視野で検討をしていかなければなるまいというふうに思っているわけであります。
 まあこうした問題を踏まえて、制度の今後の整合性あるいは改善、あるは社会経済の変化、あるいはまた負担の問題等々を含めて、幅の広い視野に立って、今後社会保障を究極においてはこれを推進していく、できるだけ欧州諸国に追いついていくというふうな基本の意欲的な方向でこの長期計画を策定し、取り組んでいかなければならないと思っておりますし、そういう所存でやるつもりであります。

発言情報

speech_id: 107504410X00119750208_014

発言者: 田中覚

speaker_id: 27402

日付: 1975-02-08

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会