梅澤節男の発言 (社会労働委員会)
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○梅澤説明員 ただいま田中議員御指摘の点でございますけれども、五十年度の社会保障関係費の構成を見てまいりますと、まず総体の約六割を占めているのが社会保険費に対する国庫負担でございます。それを内容で分析いたしますと、医療と年金でございますね、これが大体社会保障関係費の七割を占めておる。これが現在の日本の社会保障の財政構造であろうかと思います。
そこで問題は、その社会保険費なりあるいは年金、医療というのは、制度的な支出と申しますか、最近よく言われておる言葉で申し上げますと、ともすれば非常に硬直的な要因を性格として秘めておる歳出であろうと思うわけでございますが、いずれにいたしましても、そういうものも含めまして福祉に対する財政需要というのは今後ともふえる、あるいは増加する傾向にありますし、また充実していかなければならない問題でありますけれども、反面、田中議員が御懸念になっておりますように、安定成長という経済基調のもとでは、今後、税の自然増収等に象徴的にあらわれますように、財源の調達という問題で非常に困難な局面が出てくるのではないか。そういたしますと、不可避的に福祉の増進を図るとすれば、反面としてやはり国民の費用負担というものも避けられないのではないか。いずれにいたしましても、社会保障の財源を調達する方式といたしましては租税か社会保険料か、いずれかになるわけでございますけれども、究極的にはこれは国民の費用負担の問題であるわけでございます。
そこで問題は、調達のための選択といたしまして、租税でいくのか社会保険料でいくのかという問題があろうかと思います。御案内のとおり、財源の調達の問題につきましては三十七年に社会保障制度審議会の御答申がございまして、仮に一般租税財源で社会保障の各部門に財源配分をする場合のその優先順位は一体いかがであるかという問題が提起されまして、基本的にはやはり第一順位というのは社会保障の根幹をなします救貧政策と申しますか、生活保護の問題でございますね。公的扶助の面、これが第一順位であろう。第二順位は、低所得者層を中心としますいわゆる社会福祉という面。それから第三部門は、これは一般的な階層の問題でございますけれども、公衆衛生の問題でございますね。一般租税財源で負担する場合、社会保険に対する部門というのは、むしろ一番劣後的な部門ではないか。本来、社会保険の部門というのは保険料で賄いまして、どうしても保険料で賄い切れない場合、補完的に一般租税財源で賄う、そういう部門であろうというふうに提起されておるわけでございますが、冒頭に申し上げましたように、日本の社会保障の現在の財政構造は逆転しておりまして、社会保険に対する部門が一番金を食っている。これは、先ほど厚生大臣が明確にお述べになったように、今後社会保険料負担、これは国際水準等の比較から見ましてもいろいろ問題があるわけでございまして、国民の各層の広い合意の上に立ちまして、これだけの福祉を達成するためにはこういう費用負担が必要である、その部門はやはり社会保険の部門に私は問題があるのではないか、問題意識としてはそのように受けとめております。