高沢寅男の発言 (大蔵委員会)
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○高沢委員 インフレと認めるかどうかということは、インフレをどういうものと見るかということから当然出るわけですが、結局わが国は、今日、通貨制度が金本位制でない、これはずっと以前からそうなっているわけですが、したがって管理通貨制度という通貨制度のもとにおいて、この現金通貨もあるいは預金通貨も含めて、いま大臣が言われたように、通貨の増大の速度が非常に速い。その結果、今度は通貨の価値が低下する、そして物価が上がる、こういうふうな状態をインフレと言っておるわけですが、こういう状態で見れば、これはもうインフレであるというふうに大臣もお認めになる——うなずいておられますから、重ねての御答弁は結構であります。
そこで、そういう認識に立つと、いまの藤田委員と局長とのやりとりですが、相続税の課税最低限はたとえば四千万というふうな金額で示していくという今回の改正であるわけですが、それを藤田委員は先ほどの意見で、たとえば土地ならば五十坪とか六十坪とか、あるいは家屋、建物であれば二十坪とか、そういうふうなものはわれわれの今日の社会の常識的な生活の単位として、生活の基礎として一つのいわばナショナルミニマムというものとして必要だという、そういう一つの物的な単位というものを相続税の課税最低限としたらどうかということであったわけですね。
局長からは、それは一つの検討課題として受けとめるというお答えもあったわけですが、私は、いま大臣の確認をいただいた、現状がインフレである、こういうふうな認識に立てば、土地なり家屋なりというふうなものの貨幣的な評価というものは、どうしてもどんどん上昇していくわけですね。そしてそれに対して相続税の課税最低限が、仮に物価に対するスライド制で年々課税最低限も同じように上がっていくというふうなことであれば、これはこれなりに一つの行き方だと思いますが、しかし現状ではそうではなくて、所得税の場合には、大体、年々課税最低限の見直しはなされておりますけれども、相続税の場合には毎年毎年ということではないのであって、やはり一定の年限を経てその見直しが行われるということになれば、その間に、どうしても土地の貨幣評価というものは金額的にどんどん上がっていく。そうすると、この四千万の課税最低限の実質がそれだけ低下していくということが何年か続いてそれから是正の措置がとられるというわけで、これはやはり不適当である、私はこう思うわけです。
そうすると、たとえば宅地ならば五十坪、住宅、家屋ならば二十坪というふうな一つの物的な単位を示して、これは相続税の課税最低限であるというふうにしておけば、それはもう土地の値段が物価のあれによってどう動こうと、あるいは家屋の値段がどう動こうと、それは国民の側から見れば、生活に最低必要なそういう要素は相続税がかからぬということが確保されるわけですから、むしろ私はインフレという前提を認識するならば、そういうやり方の方がより妥当である、より合理的である、こういうふうに思うわけですが、ひとつそういう方向で根本的にこの相続税は再検討してみるということをお答えいただきたいと思うのですが、どうでしょうか。