竹本孫一の発言 (大蔵委員会)

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○竹本委員 農業生産法人に対する質問は以上で終わりますから、農林省はもう結構です。
 若干時間がまだありますから、今度は向きを変えまして、富裕税の問題を少しそれではやりましょう。
 富裕税の問題につきましては、私が愛知大蔵大臣に質問をして、大臣は相当前向きの答弁をされました。非常に意欲的なものを感じた。その後も私、別の機会にその問題に触れたことがありますが、大蔵大臣が大平さんにかわりまして、また私は早速この問題について質問をいたしたことがあります。そうしますと、大平さんの答弁並びに現主税局長の答弁はきわめて消極的である、あるいは否定的であるというふうに思うのです。しかし、その言われておるところをつぶさに検討してみますと、ごもっともな点も確かにあります。そういう意味できょうはもう少し具体的、実質的にひとつ質問をしてみたいと思うのです。
 第一点は、富裕税については、執行上の困難性がある、不表現資産の把握が困難であるということを理由に、幾ら気張ってみてもつかまえどころがないのだ、そしてつかまえたやつとつかまえないやつとの間に非常な不公正がかえってできる、だから富裕税というのは困るのだ、あるいはそう簡単に踏み切れないのだということをおっしゃっているように私は受け取るわけであります。この点は大蔵大臣も主税局長も同じように言っておられると思うのですけれども、しかし、この点については、昭和二十五年にやったときにもすでに問題があった。そしてまた、そのときにもすでにそれに対する対応の仕方をいろいろ頭のいいところで大蔵省は考え出しておる。それでどこが不十分なのかということが私はよくわからない。
 たとえば、法人の株主または出資に関する各人別の調書及びその債務に関する債権者別の調書、次に、信託財産または信託の権利に関する受益者別の調書、次には、払い込み保険料または無尽掛金の各人別調書、さらに次には、預金、貯金、積み金、寄託金等の各人別調書を毎年税務署長に提出しなければならないということに旧富裕税法第三十六条になっておったと思うのですね。でありますから、その調書が出ないということで把握が困難だと言われるのか、あるいはもっとほかの調書もやらなければならぬのか、そこまでは手が回らぬという意味で執行上の困難性があるというふうに言われるのであるか、私はその点をまず最初に伺いたい。
 次に、関連して一緒に申し上げますが、記載したものにでたらめを書くということもあり得ると思うのですね。そういうものに対しては今度は過怠税というか何というか、適当な制裁を考えるというようなことによって、もしそういう問題が非常に大きな理由の一つになっておるならば、過怠税をぶっかけるということでそれに対応する対策を講ずることもできるではないか。
 それから、これはむしろ銀行局の方で、この前もここでも問題になりましたけれども、無記名預金制度というのがある。これがまた大きながんであるというふうに思いますが、この無記名預金制度というものは一遍になくすることもできないということもよくわかりますけれども、方向とすれば、それはだんだんに廃止するというような方向になるのではないか。そういうことも含めてみれば、執行上の困難があるから富裕税はてんで問題にならないというような御答弁であったと思うけれども、もう少し真剣に、もう少し前向きに検討すべきではないか。東大の金子教授のごときは、富裕税の税務執行面におけるいろいろの問題点については、コンピューターの導入ということによって問題の解決が相当前進するではないかということも言っておるようであるが、その点はどうか。
 以上の各点についてひとつ詳細に、わかりやすく、どうしても執行上の困難でできないのか、あるいは腹を決めてやる気になればできるんだ、やるかやらないかは別の問題であって、執行上の事務的、技術的な条件であたかもこれができないような言い方をされるということははなはだ迷惑である。ここはどうですか。

発言情報

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発言者: 竹本孫一

speaker_id: 34647

日付: 1975-03-04

院: 衆議院

会議名: 大蔵委員会