諸沢正道の発言 (内閣委員会)

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○諸沢政府委員 若干、私どもの考え方を御説明申し上げまして、御理解をいただきたいと思います。
 最初に、先生は、四十五年の審議会の答申を見ると、米の方がパンよりもよろしいのだという考えで貫かれているのじゃないか、その考えはおかしいじゃないかと、こういう御指摘のように聞いたわけですけれども、確かに、これを読みますと、一つは栄養の摂取という点から、カロリーはともかくとして、各種の栄養源の摂取ということから言えばパンの方がよくないか、それから米というのは、どちらかと言えばおいしいものだから子供が食べ過ぎて、しかも、おかずは塩っ気の多い物などをとるということになると、どうも栄養の摂取上アンバランスになりやしないか、こういう点の指摘がありまして、さらっと読みますと、あるいはパンの方がいいのだというふうにとれないこともないわけでございますけれども、先ほど大臣がお話し申し上げましたように、この答申は四十五年のものでございまして、その後、わが国における米の生産事情等も考えて、四十五年から五カ年にわたって今日まで実験校を続けてまいったわけでございます。そして現在、またもう一度、審議会でこの問題も含めて検討していただく、こういうことになっておるわけでございますから、そこに時間の移り変わりがあるということを、ひとつ御了承いただきたいと思うのです。
 それから、次の米の問題について、実験校でいろいろやっているけれども、その内容が枝葉末節のことではないかというふうにもとれるわけでございますけれども、栄養の問題につきましては、確かにいろいろ見方があると思うのでございますけれども、私ども学校給食というものの使命を、いろいろございますけれども、やはり国民の食生活の改善、栄養の向上ということで考えますと、どうしてもこの問題を念頭から去るわけにはいかない。
 そこで、ごく簡単に申しますと、子供の学校給食においてとる栄養量というのは、一日のカロリーなりビタミン、脂肪、たん白といった栄養素の一日の総需要量のうち少なくとも三分の一以上のものは給食でとらせたい。特にカルシウムだとかビタミンAだとかいう家庭でわりにとりにくいものは、学校でどうしてもとるようにしたい。そのことを考えますと、パンがいいとか米が悪いとかいうことじゃなくて、そういうことを考えて食品構成を考えますと、やはりそれに合ったものを考えなければいけないという意味で、細かい話になりますと、あるいは煩瑣になりますからやめますけれども、栄養の問題は、パンから米にかわるという場合に、どうしても考えなければいけない問題だというふうに私ども思っておりますので、ひとつ御理解いただきたいと思うのでございます。
 それから、米にするといろいろ手間がかかるとか時間がかかるとかいう問題なんですけれども、これは現在、米の給食を実施しております学校数というものを大ざっぱに申しますと、研究指定校として週に二、三回米食を食わしている学校が二百五十六校であったかと思うわけでございます。それからそのほかに、月に一回程度あるいは週に一回程度まぜ御飯であるとかライスカレーであるとか、そういったようなものを給するような米飯提供学校というのが約一千校、合わせまして一千二百五十校ぐらいのものでございます。したがいまして、現在給食をやっております小中学校三万校に比べますと、約〇・五%ぐらいにしかならないわけでございます。
 そこで、この米をもっと拡大するということになりますと、現実の問題としては、財政上どれだけの負担増になるかということをやはり真剣に考えなければいけない。そうしますと、一つは現在、米飯提供の学校において抱えております職員並みのことを、これからも米飯をやろうとする学校に職員を置いたらどのくらいかかるか、あるいは米飯を提供するに必要な施設設備を、いまの米飯提供校並みにやったらどのくらいかかるかという財政の問題に還元してこれは考えなければいけない。そのことが具体的には手間がかかるとか時間がかかるとか物が要るとかいう問題になるわけですけれども、財源の問題にして考えました場合に、それではどのくらいかかるかといいますと、人の経費について言いましても、いまよりも二万人くらい人を、調理人をふやさなければいかぬ。そうしますと、人件費として二百五、六十億のものは要るだろう、あるいは施設設備を改善するとすれば、もう三百億ぐらいかかるだろうとか、三百五十億ぐらいかかるだろうという試算が出るわけでございまして、要するに細かいことのようでございますけれども、そういう財政負担をするとなれば、これは市町村がするわけでございますから、市町村がそういう負担をするについては、やはり米のいいところというものを十分認識していただいて、そのような米給食をするためには、これぐらいの財政負担はやむを得ないのだということを十分理解していただいた上で私どもはやりたい。そのためには実験というものをもう少し続けさしていただいて、その長所、内容というものを、十分関係の方々に御理解いただいた上でやりたい、こういう趣旨でございます。

発言情報

speech_id: 107504889X00319750220_010

発言者: 諸沢正道

speaker_id: 6976

日付: 1975-02-20

院: 衆議院

会議名: 内閣委員会