永井道雄の発言 (文教委員会)
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○永井国務大臣 いまの大学入試の問題でございますが、これは先生も御案内のとおり、わが国で戦後進学適性テストとかあるいは能研テストというものも行われたわけでございます。しかし、いずれも立ち消えになりました。これは諸般の事情があったと思いますが、そうなりました。そこで結局この大学の入試、これはそれぞれの学校の先生方が問題をおつくりになるというのに任されてきたと思うのでございます。もちろん先生方もいろいろ骨を折られました。私自身大学におりましてそういう問題にも直面してまいりましたが、その結果どういうことになったかといいますと、非常に多数の人が大学を受けまして、そして毎年いろいろな学校の試験をする、そうすると、いままで出なかった問題をつくらなければいかぬということを方々で苦労するのですが、なかなかそれがむずかしい。その結果どうなるかというと、大体においていわゆるマル・バツテスト的なものになり、さらにまた、ものによりましては相当落とし穴があるような問題になるわけです。この大学入試の問題がそれであるというだけで終わればよろしいのですが、やはり大学に入ろうとすることを人々が努力いたしますから、そういう入学試験問題の傾向というものが高等学校の教育にも非常に影響を及ぼしますし、実は小中にさえ影響を及ぼしているというのが現状だと思います。よくわが国では知育が偏重されて徳育が軽視されているというふうに言いますけれども、実は本来の知育というものも軽視されまして、どうしてもいまのようなテストが続きますと知育というより暗記教育に非常な時間を費して骨身を削って勉強するというような状況にあるというのが現状だと考えているわけです。
そこで、文部省がお願いしております大学入試改善会議を中心としていま進めておりますことは共通テストというものをつくりたいということであります。すでに昨年度ある程度の予備テストをやりまして、そしてそのやり方というものを検討しておりますが、これを大学側の協力を得て実際に今度は実施をしてみたいというふうに考えております。
それはいつごろであるかということでありますが、大学側の御協力を得る場合に、さしあたってわれわれが、また入試改善会議の方々が非常にお骨折りになっておりますのは、国立大学協会の御理解をいただいて国立大学ではやはりこの共通テストというものを取り上げていただきたいというわけでありますが、まず昭和五十二年、三年というあたりをめどに置いております。そのときまでに実施するようにいたしたいということでございます。そういたしますとそれが一種の一次テストになりますが、その一次テストだけですと、それぞれの学校の特色というものが生かし切れないというふうに大学側として考えられる点もあると思いますから、その一次テストというものによってまず選びまして、次は二次テストをやる。しかし二次テストというのは現在の競争よりはよほどしぼられた人口にそれぞれなるはずでございますから、そういうところでは、いまのような暗記中心といいますものよりも、もう現在も相当数の学校がやっておりますが小論文でありますとか、あるいはその段階ではいわゆる内申というふうなものも十分検討していただくことが相当できるのではないか。そういう形で五十二年、三年をめどに暗記中心の詰め込み教育というものを、大学入試制度を改善することによって除去したい、こう考えているわけでございます。