井内慶次郎の発言 (文教委員会)
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○井内政府委員 従前の大学院の基準等の問題につきましては、昨年六月に大学院の設置基準が制定されるまでの間は、先生御指摘のように、大学基準協会が決定しておりました大学院基準というものが一つございまして、その大学院基準というものを一つの基礎とし、もととしながら大学設置審議会の大学設置分科会が決定いたしました大学院設置審査基準要項という審査の具体的なあり方、これをもととして従前、大学院の審査等が行われてまいっておったわけでございます。昨年六月に大学院の設置基準が省令で制定をされました。この大学院の設置基準を制定するに当たりましては、数年にわたり関係者の協議を経、大学設置審議会の基準分科会において取りまとめ、中間発表もし、意見をお取りまとめいただきまして、それをもとといたしまして文部省の省令で制定をして今日に参っておるわけでございます。したがいまして昨年の六月、大学院設置基準を制定した後におきましては、大学院設置基準と大学院設置審査基準要項と両方が根拠となりまして審査の仕事等が具体におきまして行われてまいっております。
第二の問題として御指摘のございました、従前認可されておりました大学院と今後学部から相対的に独立性を強めてくる研究科でありますとか独立大学院でありますとか、その辺の基準が、従前学部のものを共用するというやり方でやっておったものと、新たに定数化すべき要素も出てきた、それによって認可されるものとの間の質的な差と申しますか、審査の基準の緩急の問題であるとか、こういった問題についてはどうかというお尋ねでございましたが、私どもといたしましては、今後大学院の設置認可申請が出てくるに当たりましては、学部を基礎とし、充実した学部の上に大学院を設置してまいりました従来の経緯というのは、大学院を設置する場合のきわめて自然な大学院の設置の一つの仕方であろうと存じております。したがいまして、学部から相対的に独立した独立研究科的なものに今後新たなる問題として取り組むわけでございますが、その際むしろ私どもとしましては、大学設置審議会の方にその基準等も諮問をいたすわけですけれども、その基準を考えるに当たりましては、現在までにありまする大学院の学問研究水準とか学位審査の際の基準、水準であるとか、こういったものを下げるようなことになってはならない、その点はまず明確にしておく必要があろう、そして従前の大学院の組織の仕方でありますとかそういう点において、どちらかと申しますと、従前の大学院が学部学科に対応した専攻を基礎とする研究科ということでやっておったわけですけれども、学問の進歩発達に伴い、また高度の研究指導という観点に立ちました際に、学部学科に対応した専攻よりなる研究科という従前のやり方だけではカバーできない分野がいろいろな面で出てきておる。そういった面について真に従前の学部学科を基礎とした大学院ではどうしても研究面の促進なり研究指導の促進なりにおいて十分の効果の上げ得ないような分野につき、教育研究上、相当厳密な検討を経たものについて学部学科から独立した大学院という道も開いていったらどうかというのが、大学設置審議会から私ども御意見をいただきましたときの大学設置審議会等の御意見の大本でございます。その意味で、従前の大学院と学部から相対的に独立した大学院の質的な問題につきましては、どちらが上、どちらが下ということではなくて、従前の大学院の水準はあくまでも確保し得るような場合、その必要性のある場合に限りそういったものを慎重に基準をつくり、審査もしていただくということでやってまいるべきではないか、私どもとしてはかように考えております。
なお、しからば制度の道を開いた際にそういった基準の問題はいつごろまでにどうするかということでございますが、今回御提案申し上げております学校教育法の一部改正の附則第一項におきまして、「この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。」という条項を置いておりますが、独立大学院なり後期三年の博士課程なりの道をお開きいただきましたら、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日からこの一部改正法が施行になりますので、直ちに大学設置審議会に基準の諮問をし、そしてこの法律施行の日までには今回の法改正に伴いまする基準の必要なものにつきましては制定をさしていただきたい、かように考えております。