不破哲三の発言 (予算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○不破委員 つまり、自動車公害専門委員会は企業の判断やデータをうのみにした、政府はこの自動車公害専門委員会の結論をうのみにしたということだと思うのです。いま大気部会とか総合部会とか言われましたが、恐らく総合部会に参加されている皆さん、大気部会に参加されている皆さんも、一番肝心の審議をゆだねた専門委員会がこのような状態であったということは何ら報告も受けないし、知らないで討論に参加している。客観的な学者が技術的に検討して、〇・八五以下は絶対に不可能なんだということを主張するわけですから、それを前提にして議論をされていると思うのです。だから私は先ほど、この事実を知ったら国民が怒り専門家が怒るだろうと言いましたが、公害対策審議会のその他の部会に参加して、こういう土俵の上で審議を余儀なくされた多くの諸先生方も、その気持ちは共通だと思うのです。私は、そういう点ではまさに、いま政府が決められようとしている新しい告示なるものは、それこそ国民サイドに立っていない、企業サイドに立った答申の上に基づこうとしている、これが重要だと思います。
 しかも、先ほど三木総理は、五十三年度規制はできるだけ早くやりたい、できたらもっと早くするように努力したいということを言われました。ところが、この十二月五日に討論をされている中身を見ますと、それこそ自動車工業会の代表である家本委員から、五十三年度規制に関しても猛烈な抵抗が出ている。五十四年度にしろ、五十四年度にしたって次の暫定値しか出ないのだ、しかし、それでも五十三年度よりは五十四年度に延ばしたほうがよろしいということが言われていますし、この討論の中で、八田委員長自体が、五十三年でよろしい、しかしまた五十三年——このとおり読みますと「五十三年度にせざるを得ない。その時点でまた暫定値」を決めよう、こういうことかちゃんとこの専門委員会の中では議論されているわけであります。
 つまり、五十三年度まで延ばして、五十三年度に努力する見通しもなければその姿勢もない。当然五十一年度を五十二年度に延ばしたら、また次の暫定値、〇・八五を〇・七五にするか知りませんが、そういうものを考えて時を過ごそうではないか、そういうことを議事録にとどめておこうとか、そういうやりとりが平気でやられております。それからまた、もう一つ大事な問題は、運輸省がやる実際の生産された自動車の点検、それの枠を緩めようじゃないか、暫定値をつくっても、ばらつきを広く見れば多少排気ガスの多いものでも認められるようになる、この暫定値をやるんだったら、ばらつきを広く認めてもらいたい、そういうことが平気で議論をされて、それもお互いに記録にとどめておきましょう。つまり、五十三年度という期限の問題に関しても、暫定値の実施の問題に関しても、まさにこの委員会は、極端な言葉を使えば、企業代表と——ちゃんと政府の代表も入っているわけです。環境庁からも入っているわけです。環境庁の責任ある役職の方の立ち会いのもとに、企業代表と専門委員会のいわば密約の場になっている、こういう委員会であります。私は、恐らくきょう初めて三木総理も、それから環境庁長官も、この資料をごらんになるのでしょうし、率直にこの資料の内容を検討してもらいたいと思うのです。そして、こういう審議に基づいて政府がやろうとしていることが、一体果たして国民サイドの結論であるかどうかということを、内閣として、もう一度根本的な再検討をしていただきたい。
 そして私が求めたいのは、もちろん先ほど三木さんが言われたように、何の技術的根拠もなしに、来年四月から〇・二五をやれということを決定しようとしても、これは政府としてなかなかやれないでしょう。しかし、いまのままで放置しておいたら、先ほどの密約にあるとおり、五十三年度も危ない。五十四年度も危ない。結局のところ、大企業サイドで、この〇・二五という政府がわざわざ決めた目標が、無期延期をされるのは確実であります。
 だから、私がここで総理に求めたいのは、本当の意味で資本から独立した公害対策審議会、そしてその自動車専門委員会、全く資本から独立して、わざわざエンジンの専門家を呼んでこないとわからないような、そういう委員会ではなしに、企業代表の入らない、ちゃんと十分な学識経験を持って、そして自治体の代表や住民の代表も入るような、そういう委員会を改めてつくって、この問題の抜本的再検討を三木内閣のもとでやってもらいたい、この問題であります。あの答申に基づいて三木さんが新しい告示を出されるとすれば、それこそ前内閣以来の企業サイドの汚名をそのまま承知の上で引き継ぐことになるでしょう。それをやらないで、改めて御破算にして、抜本的な再検討をやっていただきたい。これが私の三木内閣に対する要望であります。その点、総理の率直な見解を求めたいと思います。

発言情報

speech_id: 107505261X00319750131_014

発言者: 不破哲三

speaker_id: 31749

日付: 1975-01-31

院: 衆議院

会議名: 予算委員会