永井道雄の発言 (予算委員会第二分科会)

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○永井国務大臣 私は、野坂委員の言われます学校図書館の充実ということは、非常に大事であるというふうに考えております。どうしてわが国で学校図書館の充実がおくれているか、それから司書教諭の問題というのは、「当分の間」が長いかということをいろいろ考えてきておりますが、三つぐらいの点があるのではないかと思います。
 一つは、学校図書館というものは学校の欠くべからざる機関であって、これによって勉強していくという考え方がアメリカの学校に非常に強く、その考え方が戦後わが国に入りました。ところが、なかなかそれがわが国になじまないのは、次のようなことによると思います。
 第一点は、日本の学校では非常に教科書を重んじるわけです。そこで、アメリカ以上に教科書というものを中心に教育いたしますから、参考書というものをそれほど使わない。それよりも教科書を中心にしていく。そこに教育方法の違いがあると思います。
 それからもう一つは、これは大人も子供もそうなのでありますが、わが国では、いよいよ参考書あるいは自分の本を読むという場合には、西洋に比べますと、最近変わってまいりましたが、本の単価が非常に安い、そこで本を自分で買ってうちで読むということが事実ございまして、一人当たりの年間の書物の購買の数を調べますというと、アメリカ合衆国よりも多い、こういう形で進んできたわけです。しかし、二十数年を経ますと、今度は、いま日本も本の単価が上がってきたり、あるいは団地生活というものがふえてまいりましたから、実は自分のうちにそれほど本を置く場所もないというような点から様子が変わってきたように思います。
 もう一つは、学校でどのぐらい参考書を重んじていくかという教育方法の問題があると思いますが、以上のようなことも関係があって日本になじまなかった面があると私は思うのでございます。しかし、だんだん変化が起こってまいりましたから、この司書教諭の養成というものもいままで以上に力を注がなければいけないと思います。
 ただ、初中局長から申し上げましたように、いままで研修を受けている人でも、実はなかなか司書教諭という形で学校で働く人が少なかったというのは以上のような事情があるので、やはりいろいろな角度からこの問題を考えて、そうして学校における図書館の重要性というものが本当に実質的に生まれてくるというのと並行して考えていくべき問題ではなかろうか、かように考えている次第です。

発言情報

speech_id: 107505272X00519750228_009

発言者: 永井道雄

speaker_id: 33142

日付: 1975-02-28

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第二分科会