大平正芳の発言 (大蔵委員会)
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○大平国務大臣 私がいま申し上げたのは、実体経済、実体財政はすでに相当の問題をはらんでおったにかかわらず、国会に対して、また本委員会に対してそれらの報告が十分でなかった。そしていまになって補正予算を出して特例法を出してというように政府は出てきておるけれども、それは国会に対しての責任を十分果たしておるゆえんじゃないじゃないかという手続問題が一つあったとあなたが御指摘になっておるので、それはこういう経過だったのですということを申し上げたわけでございまして、それ以外にとる道がなかったわけでございます。
しかしそれより前に、こういう歳入欠陥を生ずるということ、それから経済の落ち込みを見通せなかったということが大前提であるわけなんでございまして、それはもう松浦さんの御指摘を待つまでもなく、私ども経済の見通し、それから歳入の見通しにつきましては大きな展望を誤ったわけなんでございまして、その責任を痛感しておりますだけで済まぬと私は思っておるのです。私自身は痛いほど感じておるのです。それで何とかこの事態について、財政といたしましてなすべきことを早くやっておかなければいかぬ。中央地方を通じて財政水準、行政水準をどのようにしてつくろっていくか。極度に落ち込んだ経済、雇用の問題に対して財政としてどういうことをやっておかなければならぬかということを、まずそれだけの手順を講じておかなければ、これはもう見通しを誤りました、シャッポを脱ぎますというわけにいかぬのじゃないかということを考えまして、いま一生懸命にその善後策をやっておるわけなんでありまして、まだ私の責任を果たす道程にあるわけでございまして、私は政治家として、また財政の責任を持つ者といたしまして、あなたに言われるまでもなく、もう私自身穴にも入りたい責任を人一倍感じておるわけなんでございます。やめるやめないの問題はどなたの御指図も受けないつもりです。私自身の判断によりたいと思っています。