橋本龍太郎の発言 (社会労働委員会)
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○橋本(龍)委員 それは、いま申し上げたように、参議院の喜屋武さんの質疑応答を見せていただいておりますから、その答弁ならよくわかっています。ですから、そういう御答弁なら要りません。ただ、私がここで、大臣にもお考えをいただきたい、それから同僚委員の方々にもぜひ一緒にお考えをいただきたいと思いますのは、現実に実はこの対馬丸の沈没以来、沖繩からの学童疎開はとまったわけであります。そして沖繩戦の当時、ほとんどの学童は親たちとともに戦場を逃げ歩いたのであります。そして学童で、万をもって数える子供たちが巻き添えを食って死んだのです。そして、その子供たちに対しては、私はだれだとは言いません、厚生省のある局長さんが沖繩県の現地へ行き、それまでは戦闘協力、戦闘参加で準軍属としての処遇をするのを中学生以上に限っておられたのを、現地の人々の声にほだされて、小学校一年生以上の学童を厚生省援護局は認定をして、現に準軍属として扱っているのです。申請の出てきた子供たちは、もうすでに準軍属としての処遇をしておられる。私は、これがなければ——そのことがいい悪いは別です。そして対馬丸の死んだ子供たちを準軍属にしてくれというお願いは、非常に無理なお願いだということはわかる。しかし、対馬丸が沈んだために後の本土への学童疎開が打ち切られて、結果的に戦場で巻き添えを食って死んだ子供たちは、準軍属としてすでに政府は処遇をしておられる。しかも、これは援護法の改正等をした上で処遇をしたのじゃありません。厚生省の局長さんが現地に行かれ、現地の状況を見、そしてその心情を聞き、法律上の処置として、要求の出てきたものは準軍属としてその子供たちを処遇されている。
そういう実情がある限りにおいて、対馬丸の学童を準軍属にしてくれという声が沖繩県内で関係者以外にも出てくることは、私は、あたりまえのことだと思う。同時に、ことしがその三十三回忌に当たる年であるだけに、この国会の間に政府としても三度はっきりした方針を示してもらいたいという現地の気持ちがあることも私は当然だと思う。陸上戦で巻き添えを食って亡くなった子供たち、もちろん本当に気の毒であります。しかし、仮に引き続いて学童疎開が沖繩から行われていたとしたならば、それは無事に本土に送り届けられた子供たちもあったでしょうが、当時の戦況から考えれば、そのうちの何割かはやはり船とともに沈んだでしょう。第一船の対馬丸が沈んだために、実際の疎開作業はそれで打ち切られた。打ち切られた結果、戦場で逃げ惑いながら死んだその子供たちは準軍属として扱った。ならば、実際上沖繩の疎開作業となり、閣議決定に基づいた沖繩県庁の通達の第一船で送り出された子供たちに、なぜ準軍属という名を上げることができないのだろうか。法律というものは、それほど情がなく運用されなければならないものなのか、厚生省はそれほど情のない行政をやることが厚生行政だと思っているのだろうか、私は、どうしてもその点が納得いかないのであります。
ほかにもお聞きしたいことがありますので、私は、この問題これ以上言うつもりありません。ありませんが、この点に関して逆に、いままでの議事録を何回読んでみても、また、いまお話のあった点を考えてみても納得するわけにはまいらない。私は、この点についてどうお考えなのかを大臣に聞かせていただきたい。