山崎敏夫の発言 (内閣委員会)
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○山崎説明員 七月二十二日のシアトルにおけるキッシンジャーの演説に関しましては、われわれも注意深く分析いたした次第でございます。これは、われわれの聞いておりますところでは、シアトル——アメリカの西海岸の都市における演説でもあり、アメリカのアジア政策を中心に演説したいということは前もってわれわれも聞いておりました。その関連におきまして、日本及び朝鮮半島の問題に触れたのは当然であったと思います。
わが国について触れておりますところは、従来からフォード大統領及びキッシンジャー長官が申しておることのいわば繰り返しでございまして、日本重視の姿勢というものをより明確にしておりまして、その点においては特に目新しい点はなかったと記憶しております。
朝鮮半島の問題に関しましては、あの地域に依然として不安定な情勢が存在することは指摘しておりますが、同時に、この問題の解決は結局南北の直接の対話によって進めるほかはないということを強調し、その関連において関係当事国による会議を開きたい、それをしかも九月から始まる国連総会中に、何ならニューヨークででも、あるいはその他の場所ででも開きたいということを言って具体的な提案をしているわけであります。——ちょっと失礼しました。その点は、会議を直接に開くというよりは、そういう会議を開くことについて予備的な話し合いをニューヨークでいたしたいというふうに言っておるわけであります。
この点は、なぜこの時期にこういうことを言ったかということは、思いますに、毎年朝鮮問題に関する決議案が両方の陣営から出て、不毛の論議を繰り返しておっては意味がない、そこでもう少し建設的な措置を探求しようということから提案したものだと思いますし、またこの八月中旬に開かれました非同盟会議、これはコロンボにおいて開かれたわけでありますが、その動向をもにらんで、アメリカとしてもそういう平和探求の姿勢を明らかにしたものだと私たちは受け取っております。したがいまして、このキッシンジャーの演説というものは、単に朝鮮半島において緊張をつくり出すというふうな意味で演説したものとしては受け取っておりません。これはむしろ、その緊張を緩和する方策を探求する一つの具体的提案としてわれわれは受け取っております。残念ながら、この提案に対する北側の反応ははっきりはいたしておらないわけでございます。完全に拒否したかどうかということもはっきりはいたしておりませんけれども、積極的な反応はいままでのところ見られておりません。そして、その後の経過を見ますと、結局北側の方でも国連において決議案を出す、そこでまあこれに対抗するためにやむを得ずこちらの陣営においても決議案を出すというふうになった次第でございます。しかしながら、われわれといたしましては あくまで朝鮮問題の解決は当事者同士の話し合いを通じて行われるべきであり、われわれはその環境づくりのために最大限の努力をすべきであると考えておる次第でございます。