三木武夫の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(三木武夫君) 森中君にもお考え願いたいのは、御承知のような国会の決議を踏まえて私ども異例の親書を書いた、そのことが今回アメリカの全資料を提供される大きなやっぱりこれは動機になったと思うんです。アメリカの資料は、昨年の十二月のアメリカの地方裁判所において第三者に提供してはならぬという決定がなされておるわけですね。それが国会決議を踏まえて私自身の親書、こういうので、アメリカはアメリカの法制あるいは慣行に反しない限りは最大限度の協力をしようという決定をしたわけです。その決定に従って捜査当局同士が日米間の協定を、実務者間の取り決めをして資料が来ることになったわけでございます。だから、アメリカとすれば、そういう裁判所の決定もあり、断ることも可能であったでしょう。しかし、やっぱりこの国会の決議、総理の親書、これは最大限度の協力をしなければならぬというので、裁判所に対して一部解除の手続をとって日本にこれを渡そうということにしたわけでございますから、私としては、大統領がぎりぎりのやはり決定をしたものだと受け取っておるわけでございます。
そういうことで、しかもそのアメリカのつけた理由というのが、いますぐに資料を公開してしまったのでは捜査のあるいは調査の妨害になる。それはどこの国でも一つの犯罪捜査の大原則でありますから、どこの国だって、捜査途中に資料を皆公開してしまって手のうちを見せることは、捜査、調査の妨害になることは明らかである、また人権の侵害にもなる、こういう二つの理由から、それはアメリカの法律あるいは慣行に基づいている。たとえばアメリカの情報自由に関する法律の中にも、捜査途中のそういう資料は公表はしないという例外規定を持っておりますから、だからアメリカのそういう法律にもよっておるし、またそれが不当な要求でもありませんから、アメリカの大統領の書簡の趣旨を理解して、これを日本政府は受諾をして取り決めをしたわけでございます。この大統領書簡をもう一遍もとに返すという考え方は持っていないわけでございます。
したがって、今後の真相解明のためにアメリカ自身も調査、捜査をいたしておるわけでございますから、そこで得られた資料は全部日本に提供を受けて、真相解明のために日米間で今後とも協力をしていこうということは、真相解明のために非常に私は役立つと考えるわけでございまして、そのことが議長裁定の大きな精神に反するとは考えておらないわけでございます。