藤井貞夫の発言 (内閣委員会)
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○政府委員(藤井貞夫君) いま御指摘になりましたような経過でまいっておりますことは、まさしくそのとおりでございます。その間の人事院の態度について御批判がございましたが、いろいろ見方によりまして、そういう批判というものも見当外れとは私たちも思っておりません。事実四十八年に初めてこの問題を取り上げましたときには、世界の各国の情勢ということもございますし、さらに、わが国においても民間において週休二日制というのが非常に目覚ましい普及を示し始めたという状況が目立ってまいりまして、公務員についてもこの問題を取り上げるべき段階に来たという判断をいたしたのでございます。率直に申して、当時の見通しといたしましては、まあ五十年から完全実施という言い方はいたしておりませんけれども、目途というような感じを出しましたのは、やはり当時の情勢からいたしまして、この週休二日制の民間への普及というものはさらに目覚ましい状況で進むのではないかという見通しがあって、その判断のもとにこの問題に対する態度というものを考えておったことは、これは事実であろうと思います。そういう意味から申して、当時の思惑というようなものと違って、若干後退をしているのじゃないかというような御指摘も、これはごもっともな点もあろうかと思います。ただ、私たちの考え方といたしましては、公務の執行というものは、国民相手に行政のサービスをやっていく仕事でございます。無論、週休二日制ということは公務員の勤務条件の改善ということにかかわる問題でございますからして、われわれの立場といたしましては、やはり人並みのことは当然やっていかなければならぬという態度で来てはおります。ただ、それと並行いたしまして、行政サービスの低化を来すというようなことになっては、これはまた大変なことでございます。したがって、その方面への配慮というものは、やはり徹底した検討をして対策を講じてやらなければならぬという前提に立ったわけでございます。そのためには、やはりどうしても一遍試行をやって、トライアルをやってみるということがぜひとも必要であろう。トライアルの段階においてどういう問題点が出てくるかということをよく調べまして、これに対する対策を用意をいたして、しかる後にやるべきか、やらざるべきか、いつからやるのか、どういう形態でやるのかというようなことについての最終的な判断を下すのが事柄の性質上適当であろうというふうに判断をいたしまして、昨年の段階では、本年の初期から試行に着手をしてもらいたいということを申し上げたのでございます。また、これについては先生も御承知のように、その後における民間の動向というものは、いわば鈍化の傾向というものが出てまいりました。特に経済の不況ということが大変影響をしてまいりまして、これに伴う世評というようなものもございます。これに対しては、やはりわれわれも全然これを無視して、そういうものは全然関係がないんだというような態度をとるわけにもまいりません。特にこの問題は給与勧告等と違いまして、各省でやっていただく問題でございますので、この御協力というものをいただかなければ円滑な実施は不可能であるという問題もございますので、その間大変いろいろ苦心をいたしました。また、総理府におかれましても、各省庁との連絡、周知徹底には大変な御努力をいただいたのでございまして、その間紆余曲折がございましたが、ようやくこの十月からトライアルということの実施が決まったような段階に相なった次第でございまして、これは大変おくれてけしからぬではないかという御批評もあることは万々承知をいたしておりますが、われわれはわれわれといたしまして、それなりに大変に苦心をしたつもりでございまして、今後このトライアルの実施状況というものを十分に見きわめつつ、各省庁の状況または意向等を十分判断をいたしまして、その段階におきまして今後における対策を協議をしてまいりたい。各省庁とも連絡を密にいたしながら、人事院といたしましては、それを実施に移す方向というものは大きく言ってこれは捨てるつもりはございません。ぜひともやりたいということでございますけれども、そのためにはやはり円滑にやっていかなきゃならぬ。問題点を把握して、これに対する対策を講じながらやっていくと、こういう前提を踏みつつ対処をしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。