石田博英の発言 (社会労働委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○石田国務大臣 最初のお尋ねの現在の雇用情勢、こういうふうになった原因はどこにあるのか、これは何と申しましても、不況の期間が非常に長く続いた。いままでも景気の変動はありましたけれども、不況というのは、せいぜい一年か一年半くらいでもとへ戻ったのですが、今度は三年過ぎてもなかなかもとへ戻らない。それからもう一つは、人不足の時代に合理化が非常に進んでおる。それからもう一つは、使用者側が景気の前途に対して確信を持てないために、いわゆる求人マインドと申しましょうか、そういうものがなかなか起こってこない。現状は、昨年暮れで実数で九十二万、有効求人倍率で〇・六二くらい。これは一番多かった昭和四十八年の一・八四ぐらいのときに比べると三分の一くらいに減っております。それから実勢を比較してみますと、求人の実数においては昭和三十九年、四十年程度の状態にあるわけであります。しかも、石油ショックを契機といたしました構造の変化に応ずる転換措置というものがまだ十分に行われているとは言えない。進行中であります。私は、そういうことが原因をなしているものだと思います。しかもなお、これから構造変化に応ずる転換というものはだんだんと進んでまいりますから、これに応ずる失業防止を、あるいは雇用確保の施策を懸命にやらないといけないというので、鋭意努力をいたしまして、それぞれその関係の予算額を増額いたしますとともに、新たに雇用保険法の改正をお願いしておりますのも御承知のとおりでございます。
 それから、野党の四党の提案されました四党提案でございますが、まだ十分自分としては検討しておりませんけれども、前任者、前々任者の長谷川君が検討を約し、それに基づいて労働省側としても検討をいたしておるところでありまして、その点についての問題点その他は政府委員からお答えをしたいと思いますが、私は、これから新たに提案をしていただきますならば、今後の施策に十分参考にさしていただきたい、こう思うのでございます。
 ただ、基本的に、法規制が前進をいたしますということは、私は、実効を上げ、摩擦をできるだけ少なくするという上において問題があると思う。たとえば定年制の延長という問題を法規制でにわかにやるといたしましても、現在の五十五歳定年というのは、いまの日本国民の平均寿命から考えれば、これは企業の社会的責任を全うしているゆえんでない、こう私は思います。しかし、長い間の人事管理の継続であり、また賃金原資、配分の問題でもあるわけであります。したがって、そういうことをやりやすいようにするための環境づくりが必要でありますし、一体同一企業内で定年を延長することが中高年齢層の就業ということについて効果があり、その人たちが幸せであるかどうかということも考えなければならぬ。たとえば、定年は延長されたけれども降格をせられると、きのうまで命令しておった者に今度は逆に命令されなければならぬというような問題も生じます。したがって、そういうことは、法規制よりも、実効ある措置をできるだけ講じまして、そうして経営者の社会的責任というものの自覚を促しながら効果を上げていく方がいいだろうと、私はこういうふうに考えておる次第でございます。

発言情報

speech_id: 108004410X00219770301_007

発言者: 石田博英

speaker_id: 12704

日付: 1977-03-01

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会