川本敏美の発言 (社会労働委員会)

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○川本委員 奈良県におきましては、五十年にも差別事件が十九件明らかになっただけでも発生しておるわけです。さらに五十一年には十六件ですか、発生しておるわけです。昭和四十四年ごろに奈良県の地方銀行であります南都銀行が、部落の子弟をなかなか採用しないということで部落解放同盟といろいろ話し合いをして、最終的に協定書までつくったという事例があるのですけれども、最近でも奈良の交通機関をただ一つ独占している奈良交通が同じようないろいろな問題を起こしておるわけですけれども、そこらで見られることは、いま研修と言われましたけれども、たとえて言いますと、採用試験のときに作文を書かす。「私の家庭」とか「私のお父さん」というような題の作文を書かしておる。そうしたら若い子供は、そこで突然そういう題を出されたら、正直に自分の家庭を書き、自分のお父さんの姿を書く。そういうものを見ると、企業側はこれは部落の子供かどうかということがわかるわけです。そういうように就職差別をやるようにだんだんと高度化してきておるわけです。地名総鑑を買ってそれでチェックするというのは、一番単純な例でございまして、さらにそれが高度の就職差別に今日発展しつつあるわけです。
 そういうようなことを、いま言われた研修とか啓発とかいうようなことだけで完全に根絶することが果たして可能なのかどうかということについて、私は大きな疑問を持っておるわけなんです。労働省としては、いまおっしゃいましたその啓発と指導の行政だけでこの就職差別というものを根絶することができるという自信と確信をお持ちなのかどうかということについて私は聞きたい。

発言情報

speech_id: 108004410X00219770301_026

発言者: 川本敏美

speaker_id: 19573

日付: 1977-03-01

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会