北川俊夫の発言 (社会労働委員会)
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○北川政府委員 雇用安定資金につきまして事務的な説明を補足させていただきます。
雇用安定事業は、いま政務次官も御指摘のように、これからの低成長経済のもとで離職する場合、特に中高年離職者、身体障害者等の方々につきましては再就職がきわめて困難である、そういう観点から、でき得ればその失業を防止する、そのために企業内で行いますところの休業期間中の訓練等の助成をしよう、こういう考え方で、雇用保険事業の一環としまして、従来の三事業に加えて雇用安定事業の実施を今回計画したわけでございます。
雇用安定事業の内容につきましては二つございまして、まず第一は、景気の変動に対応して企業が失業の予防等を行うために行います生産調整期間中の休業に対する助成、あるいは生産調整期間中の教育訓練に対する助成、その他高年齢者の雇用安定のための助成等を考えております。
第二は、産業構造の変化等に対応しまして企業が失業の防止とさらに円滑な職業転換を図りますために行いますいろいろの事業、たとえば事業転換のために必要とする教育訓練に対する助成、あるいは事業転換のために施設、設備を設置あるいは変えるというような期間の休業に対する助成等々の事業に対する助成を安定事業として行うこととしております。
なお、このための財源といたしましては、雇用保険の保険料率、これは事業主負担分のみでございますけれども、従来の千分の三を千分の〇・五引き上げることとしております。ただ、大坪先生御指摘のように、これからの経済低成長の中で構造変化が非常に急激にかつ深化、非常に深い程度に起きた場合に、この程度の財源で十分なのかどうかという御懸念の御指摘がございましたけれども、私たちもその辺のことを考えて、当初は千分の一上げてそうして十分なる財源の積み立てをいたしたい、こう考えておりました。しかしながら、審議会の御指摘あるいは業界等の御指摘もございまして、いまの不況の時期にやはり企業負担としては大変深刻な問題になるということの御主張もございました。この点を勘案いたしまして千分の〇・五引き上げる、こういうことで財源措置をいたすこととしております。ただ、その不足分につきましては、従来の三事業、たとえば雇用福祉事業等の節減あるいは繰り延べによりまして、当初の構想が十分賄い得るように今後努力をいたす所存でございます。
なお、以上のような財源によりまして雇用安定事業のための資金を平常時に計画的に積み立てまして、不況期にこれを集中的に使用する、こういうための仕組みといたしまして、労働保険特別会計の中に雇用安定資金という特別の枠を設置いたしまして、これで事業の効果的転換を図ることといたしております。