鳩山威一郎の発言 (本会議)

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○国務大臣(鳩山威一郎君) この協定は北部の部分と南部の部分とあるわけでございますが、この北部につきまして欠陥がある、こういうお話でございますが、いまこの北部につきましては、渡部議員よく御承知のとおりでございまして、座標三十五というところでとどまっておるわけでございますが、この辺から水深が非常に深まっておるわけで、海底鉱物資源の開発の現実的な可能性から言いまして、この辺でとどめるべきであるということであります。
 そして、この中間線を引きます場合に、竹島を基点として使用しなかったという点につきましてお触れになったと思うのでありますが、このような、竹島のような絶海の岩礁を基点に含めるということは、国際的にもこれは決まってないわけであります。したがいまして、これに関係なく線を引いた、こういうことでございまして、もとより竹島の帰属、これはわが国の固有の領土であるという考え方は一切変わっておりません。
 それから、共同開発につきまして、領海が十二海里に広がった場合に、この領海に含まれる部分がある、この点について、口上書で協定を実質的に変更することはおかしいではないか、こういう御説でございますけれども、これもたびたび御説明をいたしましたとおりでありまして、領海が拡張されて、そして国際法上領海になりますと、これは当然大陸だなではなくなる、これは当然の解釈でありまして、その点につきまして、念のために日韓両国で確認をし合った、これが口上書であります。したがいまして、国際法の構成の上から言いましてこれは当然のことであります。したがいまして、将来にわたりましてこの点につきましては問題が起こらないというふうにお考えをいただきたいと思います。
 なお、関連の国内法が直してないではないか、こういうお話でありますが、この関連国内法であります特別措置法につきましては、本協定を実施するための措置法でありますので、訂正を必要としない、このように考えておるところでございます。
 それから、中国の関係につきましては、総理からお答えになりましたが、中国につきましてこの中間線を引くのであれば、また将来、海洋法で経済水域の問題が出てくれば、将来はわが国にとってももっと有利になるであろう、こういうお考え、御主張でありますが、この大陸だなの考え方と経済水域の考え方は別個の考え方で出ておりますので、したがいまして、大陸だなとしてはやはり隣接国の間で協議をして決めざるを得ない問題である。したがいまして、共同開発をすることによって開発ができるのであります。
 それから、もし自然延長論が優勢であれば韓国に不利である、韓国側の不満が激発するではないか、こういうお話でございますが、御承知のように韓国側も本協定の早期発効を強く期待をいたしておるところでございます。協定が速やかに批准されます限り、御指摘のような事態は起こらない。このように考えております。
 なおまた、原油の流出事故に対します措置は整っておるかというお話でございますが、この共同開発協定及び交換公文によりまして手当てをいたしておりまして、事故及び漁業被害の心配に対しましては、万全の備えをしておるところでございます。北海油田の事故を他山の石といたしまして、最大限の配慮をいたしたい、このように考えております。
 それから、先ほど総理からお話のございました共同開発区域の法的な性格は一体何であるか、こういうお話でございます。また、第三国から武力攻撃があった場合はどうなんだ、安保条約上どうであるか、このようなお話でございますが、この共同開発区域の法律的な立場は、これは国際法上の大陸だなであるということ、そして日韓の双方が、天然資源の開発のため主権的権利を有すると考えておる区域である、また、双方の主張を害することなく、共同開発を行うことを協定で定めた、このような性格でございます。したがいまして、安保条約との関係で、第五条の「日本国の施政の下にある領域」、これには当たらないというふうに考えます。
 また、安保条約の第六条の適用は、御承知のように事前協議によりまして日本政府が承諾をすることが前提であります。承諾がなければ、当然、米軍は戦闘作戦行動のために出ることはできない地域である、そのように解釈しておるところでございます。
 また、この共同開発区域におきます探査、採掘活動の安全の確保につきましては、これは一般国際法の枠組みの中で、それぞれの国が独自で対処をするべきものであるということでありまして、日韓両国が共同して防衛をするというようなことではないのでございます。
 また、韓国側の企業が開発資金のことはどうなんだ。開発資金につきましては、通産大臣からお答えを申し上げますが、韓国側の問題といたしまして私どもが得ておる情報によりますと、いわゆるメジャーの一〇〇%子会社につきましても、またKOAMという企業がありますが、これにつきましても何ら問題はない、こう考えておるところでございます。
 それから、韓国が単独開発を強行するとか漁業水域の設定を行おうというようなことは、新聞報道で知っておるところでありますけれども、現実にそのような行動に出るというようなことは承知をいたしておらないところでございまして、日韓間の漁業協定は円滑に執行をされておりますので、現状におきましてそのようなことは起こらないというふうに考えております。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣田中龍夫君登壇〕

発言情報

speech_id: 108005254X02419770510_019

発言者: 鳩山威一郎

speaker_id: 10654

日付: 1977-05-10

院: 衆議院

会議名: 本会議