本会議
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
昭和五十二年五月十日(火曜日)
—————————————
議事日程 第十九号
昭和五十二年五月十日
午後二時開議
第一 日本国と大韓民国との間の両国に隣接す
る大陸棚(だな)の北部の境界画定に関
する協定及び日本国と大韓民国との間の
両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の
共同開発に関する協定の締結について承
認を求めるの件
第二 中小企業の事業活動の機会の確保のため
の大企業者の事業活動の調整に関する法
律案(内閣提出)
第三 沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する
特別措置法案(内閣提出)
—————————————
○本日の会議に付した案件
永年在職の議員小平忠君に対し、院議をもつて
功労を表彰することとし、表彰文は議長に一
任するの件(議長発議)
議員請暇の件
日程第一 日本国と大韓民国との間の両国に隣
接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関
する協定及び日本国と大韓民国との間の両国
に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発
に関する協定の締結について承認を求めるの
件
日程第二 中小企業の事業活動の機会の確保の
ための大企業者の事業活動の調整に関する法
律案(内閣提出)
原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律
の一部を改正する法律案(内閣提出)
本日の議事における発言時間は趣旨弁明につい
ては十五分質疑答弁討論その他については十
分とするの動議(安倍晋太郎君外二十四名提
出)
内閣委員長正示啓次郎君解任決議案(木原実君
外五名提出)
質疑終局の動議(安倍晋太郎君外二十四名提
出)
午後七時十七分開議
この発言だけを見る →—————————————
議事日程 第十九号
昭和五十二年五月十日
午後二時開議
第一 日本国と大韓民国との間の両国に隣接す
る大陸棚(だな)の北部の境界画定に関
する協定及び日本国と大韓民国との間の
両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の
共同開発に関する協定の締結について承
認を求めるの件
第二 中小企業の事業活動の機会の確保のため
の大企業者の事業活動の調整に関する法
律案(内閣提出)
第三 沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する
特別措置法案(内閣提出)
—————————————
○本日の会議に付した案件
永年在職の議員小平忠君に対し、院議をもつて
功労を表彰することとし、表彰文は議長に一
任するの件(議長発議)
議員請暇の件
日程第一 日本国と大韓民国との間の両国に隣
接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関
する協定及び日本国と大韓民国との間の両国
に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発
に関する協定の締結について承認を求めるの
件
日程第二 中小企業の事業活動の機会の確保の
ための大企業者の事業活動の調整に関する法
律案(内閣提出)
原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律
の一部を改正する法律案(内閣提出)
本日の議事における発言時間は趣旨弁明につい
ては十五分質疑答弁討論その他については十
分とするの動議(安倍晋太郎君外二十四名提
出)
内閣委員長正示啓次郎君解任決議案(木原実君
外五名提出)
質疑終局の動議(安倍晋太郎君外二十四名提
出)
午後七時十七分開議
保
保
保利茂#2
○議長(保利茂君) お諮りいたします。
本院議員として在職二十五年に達せられました小平忠君に対し、先例により、院議をもってその功労を表彰いたしたいと存じます。拍手表彰文は議長に一任せられたいと存じます。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →本院議員として在職二十五年に達せられました小平忠君に対し、先例により、院議をもってその功労を表彰いたしたいと存じます。拍手表彰文は議長に一任せられたいと存じます。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
保
保利茂#3
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
表彰文を朗読いたします。
議員小平忠君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のだめに尽くし民意の伸張に努められた
よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもつてこれを表彰する
〔拍手〕
この贈呈方は議長において取り計らいます。
—————————————
この発言だけを見る →表彰文を朗読いたします。
議員小平忠君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のだめに尽くし民意の伸張に努められた
よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもつてこれを表彰する
〔拍手〕
この贈呈方は議長において取り計らいます。
—————————————
保
小
小平忠#5
○小平忠君 このたび、私が衆議院の院議をもって永年在職議員として御丁重な表彰を賜りました。まことに身に余る光栄で、感激、これに過ぐるものはございません。拍手
これひとえに諸先輩、同僚諸賢の並み並みならぬ御指導、御鞭撻のたまものであり、とりわけ長年にわたる郷土北海道、選挙区各位の心温かい御支援、御厚情によるものであり、この機会に改めて衷心より厚くお礼を申し上げます。拍手
思えば、私が本院に初めて議席を得ましたのは、昭和二十四年一月の戦後間もない混乱のさなかであり、民心は動揺し、国民生活は貧困のきわみでありました。
私は、農民運動に身を投じ、戦後の復興は、まず食糧の増産による国民食糧の安定供給と、虐げられてきた農民を初め、勤労者の生活安定向上に全力を注ぎ、戦後の混乱と廃墟の中から一日も早く立ち上がり、平和日本の建設に邁進することがわれわれに課せられた責務であると確信し、若輩にして浅学非才の身も省みず、政治の道に志を立てたのであります。拍手
自来、戦後の復興と新生日本の建設、民主政治の確立に微力をささげてまいりました。幸い、戦後四半世紀余にして、わが民族のすぐれた能力とたゆまない努力により、いまや世界有数の経済大国にまで発展し、国際社会に重要な地位を占めるに至りましたことは、まことに欣快にたえないところであります。拍手
しかしながら、ドルショック、石油危機、さらには最近における二百海里問題など、世界政治経済の激変と緊迫化は、私ども年来主張してまいりましたように、経済政策はもとより、日本政治、外交のあり方そのものを一大改革しなければならない事態に立ち至っておるのであります。
このような現状に思いをいたすとき、われわれ国政に携わる者に与えられている至上の課題は、世界政治の流れ、国際経済構造の変化を厳しく認識し、互いの主義主張を持ちながらも互譲の精神にのっとり、国家百年の大計を展望した、国民から理解、納得される具体的政策の実現に努めることが重要だと確信するものであります。拍手
ここに、私は、今日の感激を肝に銘じ、日本国憲法の志向する高邁な理想と、議会人として果たすべき役割りに改めて思いをいたし、微力ながら日本の繁栄と国民福祉の増進に渾身の努力をいたす所存でございます。
以上、所信の一端を申し上げ、感謝のごあいさつといたします。拍手
————◇—————
議員請暇の件
この発言だけを見る →これひとえに諸先輩、同僚諸賢の並み並みならぬ御指導、御鞭撻のたまものであり、とりわけ長年にわたる郷土北海道、選挙区各位の心温かい御支援、御厚情によるものであり、この機会に改めて衷心より厚くお礼を申し上げます。拍手
思えば、私が本院に初めて議席を得ましたのは、昭和二十四年一月の戦後間もない混乱のさなかであり、民心は動揺し、国民生活は貧困のきわみでありました。
私は、農民運動に身を投じ、戦後の復興は、まず食糧の増産による国民食糧の安定供給と、虐げられてきた農民を初め、勤労者の生活安定向上に全力を注ぎ、戦後の混乱と廃墟の中から一日も早く立ち上がり、平和日本の建設に邁進することがわれわれに課せられた責務であると確信し、若輩にして浅学非才の身も省みず、政治の道に志を立てたのであります。拍手
自来、戦後の復興と新生日本の建設、民主政治の確立に微力をささげてまいりました。幸い、戦後四半世紀余にして、わが民族のすぐれた能力とたゆまない努力により、いまや世界有数の経済大国にまで発展し、国際社会に重要な地位を占めるに至りましたことは、まことに欣快にたえないところであります。拍手
しかしながら、ドルショック、石油危機、さらには最近における二百海里問題など、世界政治経済の激変と緊迫化は、私ども年来主張してまいりましたように、経済政策はもとより、日本政治、外交のあり方そのものを一大改革しなければならない事態に立ち至っておるのであります。
このような現状に思いをいたすとき、われわれ国政に携わる者に与えられている至上の課題は、世界政治の流れ、国際経済構造の変化を厳しく認識し、互いの主義主張を持ちながらも互譲の精神にのっとり、国家百年の大計を展望した、国民から理解、納得される具体的政策の実現に努めることが重要だと確信するものであります。拍手
ここに、私は、今日の感激を肝に銘じ、日本国憲法の志向する高邁な理想と、議会人として果たすべき役割りに改めて思いをいたし、微力ながら日本の繁栄と国民福祉の増進に渾身の努力をいたす所存でございます。
以上、所信の一端を申し上げ、感謝のごあいさつといたします。拍手
————◇—————
議員請暇の件
保
保利茂#6
○議長(保利茂君) 議員請暇の件につきお諮りいたします。
佐野進君から、海外旅行のため、五月十八日から二十七日まで十日間、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →佐野進君から、海外旅行のため、五月十八日から二十七日まで十日間、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
保
保利茂#7
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。
————◇—————
日程第一 日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関する協定及び日本国と大韓民国との問の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定の締結について承認を求めるの件
この発言だけを見る →————◇—————
日程第一 日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関する協定及び日本国と大韓民国との問の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定の締結について承認を求めるの件
保
保利茂#8
○議長(保利茂君) 日程第一、日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関する協定及び日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
委員長の報告を求めます。外務委員長竹内黎一君。
—————————————
日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関する協定及び日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定の締結について承認を求めるの件及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
—————————————
〔竹内黎一君登壇〕
この発言だけを見る →委員長の報告を求めます。外務委員長竹内黎一君。
—————————————
日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関する協定及び日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定の締結について承認を求めるの件及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
—————————————
〔竹内黎一君登壇〕
竹
竹内黎一#9
○竹内黎一君 ただいま議題となりました案件につきまして、外務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
政府は、大韓民国政府との間で、両国に隣接する大陸だなの北部の境界の画定及び同大陸だな南部における資源の開発に関し、昭和四十五年以来交渉を行ってまいりましたが、合意が成立いたしましたので、昭和四十九年一月三十日ソウルにおいて、この協定に署名を行いました。
北部の境界策定協定は、両国に隣接する大陸だなの北部における日本国に属する大陸だなと大韓民国に属する大陸だなとの境界線を定めております。
南部の共同開発に関する協定は、両国に隣接する大陸だなの南部の一定区域を両国の共同開発区域とし、両国の開発権者が同区域において、石油、天然ガス資源を共同して探査し、採掘することとしており、これら開発権者は、石油資源の分配及び費用の分担、操業管理者の指定、漁業上の利益との調整等の事業契約を締結することになっております。また、共同開発区域における石油資源の開発活動に関連して、海洋汚染の防止、賠償請求の訴え及び損害賠償の責任等について定めております。
本件は、第七十二回国会に提出されましたが、審査未了となり、次いで第七十五回国会に提出され、第七十六回国会、第七十七回国会、第七十八回国会において継続して審査を行いましたが、審査未了となり、今国会に提出されたものであります。
本国会におきましては、三月二十五日外務委員会に付託され、三月三十日鳩山外務大臣から提案理由の説明を聞き、質疑を行い、また、四月二十三日参考人から意見を聴取し、二十六日には農林水産委員会と、二十七日には公害対策並びに環境保全特別委員会と連合審査会を開会するなど、熱心な審査が行われました。
この間、経済水域二百海里と大陸だなの自然の延長との関係、本協定と中国との関係、大陸だな開発と漁業との関係、北部境界線と竹島との関係、領海拡大に伴う共同開発区域との重複問題などについて質疑が行われましたが、その詳細は会議録により御承知を願います。
かくて、四月二十七日採決を行いました結果、本件は承認すべきものと議決いたしました。
以上、御報告申し上げます。拍手
—————————————
この発言だけを見る →政府は、大韓民国政府との間で、両国に隣接する大陸だなの北部の境界の画定及び同大陸だな南部における資源の開発に関し、昭和四十五年以来交渉を行ってまいりましたが、合意が成立いたしましたので、昭和四十九年一月三十日ソウルにおいて、この協定に署名を行いました。
北部の境界策定協定は、両国に隣接する大陸だなの北部における日本国に属する大陸だなと大韓民国に属する大陸だなとの境界線を定めております。
南部の共同開発に関する協定は、両国に隣接する大陸だなの南部の一定区域を両国の共同開発区域とし、両国の開発権者が同区域において、石油、天然ガス資源を共同して探査し、採掘することとしており、これら開発権者は、石油資源の分配及び費用の分担、操業管理者の指定、漁業上の利益との調整等の事業契約を締結することになっております。また、共同開発区域における石油資源の開発活動に関連して、海洋汚染の防止、賠償請求の訴え及び損害賠償の責任等について定めております。
本件は、第七十二回国会に提出されましたが、審査未了となり、次いで第七十五回国会に提出され、第七十六回国会、第七十七回国会、第七十八回国会において継続して審査を行いましたが、審査未了となり、今国会に提出されたものであります。
本国会におきましては、三月二十五日外務委員会に付託され、三月三十日鳩山外務大臣から提案理由の説明を聞き、質疑を行い、また、四月二十三日参考人から意見を聴取し、二十六日には農林水産委員会と、二十七日には公害対策並びに環境保全特別委員会と連合審査会を開会するなど、熱心な審査が行われました。
この間、経済水域二百海里と大陸だなの自然の延長との関係、本協定と中国との関係、大陸だな開発と漁業との関係、北部境界線と竹島との関係、領海拡大に伴う共同開発区域との重複問題などについて質疑が行われましたが、その詳細は会議録により御承知を願います。
かくて、四月二十七日採決を行いました結果、本件は承認すべきものと議決いたしました。
以上、御報告申し上げます。拍手
—————————————
保
土
土井たか子#11
○土井たか子君 私は、日本社会党を代表し、日韓大陸棚協定について、以下七点にわたって質問をいたします。
その一、いまや世界の海洋秩序というものは大幅に変わり、わが国も、領海十二海里、漁業水域二百海里を設定したのであります。このことは、日韓大陸棚協定が署名された昭和四十九年一月三十日当時とはまるで状況が一変したことであり、わが党として、この状況下であらゆる角度から本協定の疑問を解明するため、十名を超える質問者をすでに通告し、その質問を用意していたのであります。
しかるに、本協定の自然承認をもくろむ親韓派議員の手によって、四月二十七日、強行採決が行われました。しかもそれは、四月八日、外務委員会理事会の話し合いも無視した自由民主党の暴走に対して、外務委員長は委員会でも平身低頭、今後は理事会の話し合いに基づき、各党の合意を図り、公正なる委員会運営に努力するとの陳謝をされたやさきのことでもございます。
総理、あなたも日ごろは協調をモットーとし、話し合いと秩序による議会運営をすると公約されていたはずでございます。しかし、このやり方を見れば、あなたがいかに強権を発動して公約をほごにし、強引に何でもやるというタカ派の体質をお持ちになられているかということを如実に物語っているのではありませんか。拍手
保革接近の折にこのような不法不当な暴挙を行うということは、今後話し合いの慣行を御破算にざれたと見るべきなのかどうか。これは民主的な議会運営がわが国において認められるかどうかの重大な問題でありますから、しかと、一国の総理、さらに自由民主党の総裁としての御見解を伺わせていただきます。拍手
その二、二十七日の強行採決後、是が非でも本協定を自然承認に持ち込もうとする親韓派の議員の動向に対して二十八日の本会議通過が見送られるとなるや、韓国政府は、第七鉱区の単独開発に着手するとか、日韓漁業協定の廃棄通告、二百海里漁業専管水域の設定、さらに駐日韓国大使の本国召還、対日輸入規制などの常軌を逸した恫喝を加えてきているのであります。
それのみか、日韓癒着の実態について質問した野党の議員に対して、暴力団顔負けのいやがらせの電話などがかけられるに至っては、言語道断と言うのほかはありません。(拍手、発言する者あり)このような卑劣な干渉と恫喝に屈服して審議権を放棄し、本協定を批准するがごときは、国会の名誉にかけて断じて了承できないところであります。拍手この国会審議に圧力を加えんとする韓国の恫喝に対して、一体総理はいかが対処されようとなさるのか、お伺いをいたします。拍手
その三、近いうちに経済水域二百海里が世界の大勢となり、その地下にも主権的権利が及ぶこととなろうと言われております。本協定に定める共同開発区域の海図を一目見れば、国民はどう思うでありましょう。鹿児島県、熊本県、長崎県のつい沖合いではありませんか。二百海里時代に、どのようにこれを素朴な国民に説明されるのでありますか。
このようなとき、政府の言うように、本協定を批准しないで待てば待つほど不利になるというのは間違いで、経済水域二百海里になれば、待てば待つほど新しい権利の主張ができるということではございませんか。
自然延長論は世界の大勢であります。しかし、大陸だなの境界画定に、自然延長論を根拠として相手国の領海に入ってまで大陸だなが及んだ協定など、全世界に例がございません。また、外務省は、国際司法裁判所の北海大陸だな事件を持ち出し、その判決は自然延長で境界を画定していると称しているのでありますが、判決は、隣接する両国間の大陸だなの分界を扱っているのであり、相対する両国の境界を扱ったのではございません。判決自体がこの二つの場合の相違を特に繰り返して強調しているのであります。このことを外務省は百も承知しておりながら、国民を惑わすような説明を白昼平然と述べられる意図は那辺にあるのでございましょうか。
現在、世界には二十四の大陸棚境界画定条約がございますが、一体自然延長論で境界画定がなされた例を挙げていただきたいと存じます。外務大臣、いかがでございますか。
その四、東シナ海における大陸だな資源の問題は、日本国、中華人民共和国、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国の国家間で話し合わなければならないものであります。日韓間でこのような協定を結ぶに際して、中華人民共和国及び朝鮮民主主義人民共和国から抗議が幾たびも来ております。政府はこの抗議を無視し、中国側の国際法上の権利の侵害にならぬよう十分配慮しているとの主張を中国側に押しつけてまいりました。この主張は、大陸だな設定について中間線論を強要しているのでありますが、この論が中国に対して通るのであれば、韓国にもこの主張を貫き通すべきであると言えましょう。外務大臣、どうでございましょうか。
また、このような取り扱いの結果、中国との友好関係、特に日中平和友好条約に支障を来すと思われますが、どのように見ておられるのか、総理、責任ある御見解を述べられたいと存じます。拍手
その五、政府は、海底石油開発に伴う事故などは世界できわめてまれである、かの北海油田のごときは世界の科学の粋を集めて、事故など起こる可能性はないと豪語されておりました。しかし、四月二十四日夜、ノルウェー沖、北海油田で原油噴出事故が起こりました。木協定の共同開発区域は、アジ、サバ、イカの産卵地であり、世界の漁場から締め出された漁民にとってはかけがえのない漁場であります。万が一事故が起きた場合、その油を速やかに排除する手だてはあるのでしょうか。昭和四十九年十二月の水島事故では、結局ひしゃくでくみ取る人海戦術しかなかったではございませんか。一たん事故が起これば、海流の関係上、魚介類を死滅させてしまうことも考えなければなりません。そうなれば、単に補償金を支払って済むことではございません。政府は、その予防策を講じていると言われるが、具体的にはどのような策を考えておられるのでございましょうか。
さらに、農林大臣、あなたは沿岸漁民が反対をする限り、このような共同開発はすべきでないというお考えがおありになるかどうか、お聞かせください。
その六、ここで事実上開発が進められ、生産プラットホームが設置されたとき、その安全維持をどのような方法で行おうとされるのか。自衛隊法がそこに及ぶのか、また反対に、韓国も自動的に韓国の自衛権がここに及ぶのかどうか。
さらに、もう一つ、わが国の二百海里内に、日米韓の共同防衛区域が論理上生ずることになると思うのでありますが、この点はいかがでございますか、外務大臣。
さて、最後の第七、協定を締結するに当たっては、その協定を遵守するための国内の体制が必要であります。本協定を具体的に動かす国内法は、まだ提案の趣旨説明もなされておらず、制定の見通しは絶無でございます。従来、政府の方針は、国内法を整備した上条約の承認を国会に求めるというのが慣例であり、かつ、当然のことでなくてはなりません。二国間協定においてはなおさらであります。
外務大臣、あなたはあえてこの慣例を覆そうというおつもりなのでありますか。国内体制なき本協定の批准を、一体何のために急がれるのでありますか。
主な点だけで以上のとおりでありますが、さて福田総理、あなたは本日、ロンドンの首脳会談から帰国されたその足で、ここに五十年の長い将来にわたる重要な政治決断について見解を示されるわけであります。この答弁がありきたりの官僚の作文の棒読みであってはならない。激動する国際情勢に正しく対処し、真に国会と国民を納得せしめるものでなくてはならない。私は、この点をはっきり指摘して、私の質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
この発言だけを見る →その一、いまや世界の海洋秩序というものは大幅に変わり、わが国も、領海十二海里、漁業水域二百海里を設定したのであります。このことは、日韓大陸棚協定が署名された昭和四十九年一月三十日当時とはまるで状況が一変したことであり、わが党として、この状況下であらゆる角度から本協定の疑問を解明するため、十名を超える質問者をすでに通告し、その質問を用意していたのであります。
しかるに、本協定の自然承認をもくろむ親韓派議員の手によって、四月二十七日、強行採決が行われました。しかもそれは、四月八日、外務委員会理事会の話し合いも無視した自由民主党の暴走に対して、外務委員長は委員会でも平身低頭、今後は理事会の話し合いに基づき、各党の合意を図り、公正なる委員会運営に努力するとの陳謝をされたやさきのことでもございます。
総理、あなたも日ごろは協調をモットーとし、話し合いと秩序による議会運営をすると公約されていたはずでございます。しかし、このやり方を見れば、あなたがいかに強権を発動して公約をほごにし、強引に何でもやるというタカ派の体質をお持ちになられているかということを如実に物語っているのではありませんか。拍手
保革接近の折にこのような不法不当な暴挙を行うということは、今後話し合いの慣行を御破算にざれたと見るべきなのかどうか。これは民主的な議会運営がわが国において認められるかどうかの重大な問題でありますから、しかと、一国の総理、さらに自由民主党の総裁としての御見解を伺わせていただきます。拍手
その二、二十七日の強行採決後、是が非でも本協定を自然承認に持ち込もうとする親韓派の議員の動向に対して二十八日の本会議通過が見送られるとなるや、韓国政府は、第七鉱区の単独開発に着手するとか、日韓漁業協定の廃棄通告、二百海里漁業専管水域の設定、さらに駐日韓国大使の本国召還、対日輸入規制などの常軌を逸した恫喝を加えてきているのであります。
それのみか、日韓癒着の実態について質問した野党の議員に対して、暴力団顔負けのいやがらせの電話などがかけられるに至っては、言語道断と言うのほかはありません。(拍手、発言する者あり)このような卑劣な干渉と恫喝に屈服して審議権を放棄し、本協定を批准するがごときは、国会の名誉にかけて断じて了承できないところであります。拍手この国会審議に圧力を加えんとする韓国の恫喝に対して、一体総理はいかが対処されようとなさるのか、お伺いをいたします。拍手
その三、近いうちに経済水域二百海里が世界の大勢となり、その地下にも主権的権利が及ぶこととなろうと言われております。本協定に定める共同開発区域の海図を一目見れば、国民はどう思うでありましょう。鹿児島県、熊本県、長崎県のつい沖合いではありませんか。二百海里時代に、どのようにこれを素朴な国民に説明されるのでありますか。
このようなとき、政府の言うように、本協定を批准しないで待てば待つほど不利になるというのは間違いで、経済水域二百海里になれば、待てば待つほど新しい権利の主張ができるということではございませんか。
自然延長論は世界の大勢であります。しかし、大陸だなの境界画定に、自然延長論を根拠として相手国の領海に入ってまで大陸だなが及んだ協定など、全世界に例がございません。また、外務省は、国際司法裁判所の北海大陸だな事件を持ち出し、その判決は自然延長で境界を画定していると称しているのでありますが、判決は、隣接する両国間の大陸だなの分界を扱っているのであり、相対する両国の境界を扱ったのではございません。判決自体がこの二つの場合の相違を特に繰り返して強調しているのであります。このことを外務省は百も承知しておりながら、国民を惑わすような説明を白昼平然と述べられる意図は那辺にあるのでございましょうか。
現在、世界には二十四の大陸棚境界画定条約がございますが、一体自然延長論で境界画定がなされた例を挙げていただきたいと存じます。外務大臣、いかがでございますか。
その四、東シナ海における大陸だな資源の問題は、日本国、中華人民共和国、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国の国家間で話し合わなければならないものであります。日韓間でこのような協定を結ぶに際して、中華人民共和国及び朝鮮民主主義人民共和国から抗議が幾たびも来ております。政府はこの抗議を無視し、中国側の国際法上の権利の侵害にならぬよう十分配慮しているとの主張を中国側に押しつけてまいりました。この主張は、大陸だな設定について中間線論を強要しているのでありますが、この論が中国に対して通るのであれば、韓国にもこの主張を貫き通すべきであると言えましょう。外務大臣、どうでございましょうか。
また、このような取り扱いの結果、中国との友好関係、特に日中平和友好条約に支障を来すと思われますが、どのように見ておられるのか、総理、責任ある御見解を述べられたいと存じます。拍手
その五、政府は、海底石油開発に伴う事故などは世界できわめてまれである、かの北海油田のごときは世界の科学の粋を集めて、事故など起こる可能性はないと豪語されておりました。しかし、四月二十四日夜、ノルウェー沖、北海油田で原油噴出事故が起こりました。木協定の共同開発区域は、アジ、サバ、イカの産卵地であり、世界の漁場から締め出された漁民にとってはかけがえのない漁場であります。万が一事故が起きた場合、その油を速やかに排除する手だてはあるのでしょうか。昭和四十九年十二月の水島事故では、結局ひしゃくでくみ取る人海戦術しかなかったではございませんか。一たん事故が起これば、海流の関係上、魚介類を死滅させてしまうことも考えなければなりません。そうなれば、単に補償金を支払って済むことではございません。政府は、その予防策を講じていると言われるが、具体的にはどのような策を考えておられるのでございましょうか。
さらに、農林大臣、あなたは沿岸漁民が反対をする限り、このような共同開発はすべきでないというお考えがおありになるかどうか、お聞かせください。
その六、ここで事実上開発が進められ、生産プラットホームが設置されたとき、その安全維持をどのような方法で行おうとされるのか。自衛隊法がそこに及ぶのか、また反対に、韓国も自動的に韓国の自衛権がここに及ぶのかどうか。
さらに、もう一つ、わが国の二百海里内に、日米韓の共同防衛区域が論理上生ずることになると思うのでありますが、この点はいかがでございますか、外務大臣。
さて、最後の第七、協定を締結するに当たっては、その協定を遵守するための国内の体制が必要であります。本協定を具体的に動かす国内法は、まだ提案の趣旨説明もなされておらず、制定の見通しは絶無でございます。従来、政府の方針は、国内法を整備した上条約の承認を国会に求めるというのが慣例であり、かつ、当然のことでなくてはなりません。二国間協定においてはなおさらであります。
外務大臣、あなたはあえてこの慣例を覆そうというおつもりなのでありますか。国内体制なき本協定の批准を、一体何のために急がれるのでありますか。
主な点だけで以上のとおりでありますが、さて福田総理、あなたは本日、ロンドンの首脳会談から帰国されたその足で、ここに五十年の長い将来にわたる重要な政治決断について見解を示されるわけであります。この答弁がありきたりの官僚の作文の棒読みであってはならない。激動する国際情勢に正しく対処し、真に国会と国民を納得せしめるものでなくてはならない。私は、この点をはっきり指摘して、私の質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
福
福田赳夫#12
○内閣総理大臣(福田赳夫君) 今回の外務委員会の決定は、これはいわゆる強行採決である、自由民主党総裁としてどういうふうに考えるかというお話でございますが、この採決は、私への報告によりますれば、合法的に行われておる、国会法に違反するところはない、しかもわが自由民主党一党だけではない、かように理解をしておるのでありまして、私の理解するところにおきましては、これは強行採決ではありません。拍手
私はかねて申し上げておるのでありますが、国会の運営は私が申し上げておるどおり、「協調と連帯」、この精神でやっていっていただくべきものである、かように考えるのであります。私は、国会でありまするから議論があるということはよく承知しております。しかし、この議論の始末というものは、これは秩序正しくやっていただく、そしてどこまでも「協調と連帯」という姿勢を崩さないでやってもらいたい、さように期待をいたしておるわけであります。私は自由民主党の総裁といたしまして、この「協調と連帯」の姿勢は、これは今後とも崩すことはないということをはっきり申し上げます。拍手
次に、保利議長のあっせん案が示されてからのことでございまするけれども、韓国から恫喝、また、いやがらせ、こういうものが来ておる、それをどういうふうに思うか、どういうふうに対処するかというお話でございますが、これは、この協定はもうすでに三年以上前に署名をされておるわけであります。韓国側も、まあとにかくわが日本側におきましてその批准が行われておらぬということにつきましては、いろいろ意見もあり、また、不満足の点もあろうと思うのです。しかし、これは韓国側が私どもに対しまして恫喝を与えておる、そういうような受け取りはいたしておりません。韓国側の立場の表明である、かように考えております。
また、土井さんは、この協定を成立させると、これは日中平和友好条約に影響ありはしないか、こういうお話でございますが、この協定は、日韓両国間のみの関係のある大陸だなについての協定でございます。そのことはよく中国側にも話をしてあります。今後とも中国側で意見がありますればぜひ承りたいし、また、日中間の大陸だなの境界線の話し合い、これもいたしたい、さように考えております。日中平和友好条約を阻害するということは、これは考えられません。
それから、竹島につきまして、これは韓国が二百海里を主張しておる、どうすると、こういうお話でございますが、そういう情報のあることは聞いております。しかし、まだ正式な話としては聞いておりません。しかし、韓国におきまして、これは正式に二百海里を適用するということになりますれば、当然わが国といたしましても、二百海里の適用をいたす、かようにお考え願います。
また、条約と同時に国内法が必要になるのじゃあるまいか、そういうお話でありまするが、これはもうすでに提出をしておるのです。速やかに御審議あらんことを切に希望申し上げます。拍手
〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
この発言だけを見る →私はかねて申し上げておるのでありますが、国会の運営は私が申し上げておるどおり、「協調と連帯」、この精神でやっていっていただくべきものである、かように考えるのであります。私は、国会でありまするから議論があるということはよく承知しております。しかし、この議論の始末というものは、これは秩序正しくやっていただく、そしてどこまでも「協調と連帯」という姿勢を崩さないでやってもらいたい、さように期待をいたしておるわけであります。私は自由民主党の総裁といたしまして、この「協調と連帯」の姿勢は、これは今後とも崩すことはないということをはっきり申し上げます。拍手
次に、保利議長のあっせん案が示されてからのことでございまするけれども、韓国から恫喝、また、いやがらせ、こういうものが来ておる、それをどういうふうに思うか、どういうふうに対処するかというお話でございますが、これは、この協定はもうすでに三年以上前に署名をされておるわけであります。韓国側も、まあとにかくわが日本側におきましてその批准が行われておらぬということにつきましては、いろいろ意見もあり、また、不満足の点もあろうと思うのです。しかし、これは韓国側が私どもに対しまして恫喝を与えておる、そういうような受け取りはいたしておりません。韓国側の立場の表明である、かように考えております。
また、土井さんは、この協定を成立させると、これは日中平和友好条約に影響ありはしないか、こういうお話でございますが、この協定は、日韓両国間のみの関係のある大陸だなについての協定でございます。そのことはよく中国側にも話をしてあります。今後とも中国側で意見がありますればぜひ承りたいし、また、日中間の大陸だなの境界線の話し合い、これもいたしたい、さように考えております。日中平和友好条約を阻害するということは、これは考えられません。
それから、竹島につきまして、これは韓国が二百海里を主張しておる、どうすると、こういうお話でございますが、そういう情報のあることは聞いております。しかし、まだ正式な話としては聞いておりません。しかし、韓国におきまして、これは正式に二百海里を適用するということになりますれば、当然わが国といたしましても、二百海里の適用をいたす、かようにお考え願います。
また、条約と同時に国内法が必要になるのじゃあるまいか、そういうお話でありまするが、これはもうすでに提出をしておるのです。速やかに御審議あらんことを切に希望申し上げます。拍手
〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
鳩
鳩山威一郎#13
○国務大臣(鳩山威一郎君) お答え申し上げます。
土井先生は、相対する国の間の境界画定で自然の延長が採用されたケースがあるか、こういうお尋ねでございます。二十四のケース中にあるかということでございますが、これにつきましては、一九七二年に署名されましたチモール沖の大陸棚に関する豪州とインドネシア間の協定がございます。この協定上の境界線は、中間線よりもインドネシア側に寄って決められておるわけでございます。
それから、韓中中間線を採用しているから中国の権利を侵害していないというのであれば、韓国に対しても中間線を主張できたのではないか、こういうお尋ねでございますけれども、この問題は、日本側が主張しておりますのは、日韓双方が一つの大陸だなの上に乗っておるということで主張をしておるわけであります。それに対しまして韓国側は、日本の大陸だなというものは沖繩海溝で切れている、こういう前提に立って主張をしておるわけでありまして、したがいまして、これを自然の延長論と、こう呼んでおるわけでございます。
そういう意味で、韓国と中国の間は一つの大陸だなに乗っておる、したがいまして、中間線が当然だと、こういう論拠でございますので、御理解を賜りたいわけでございます。
現状では韓国側の自然延長論が優勢になっておるというのは、これは事実でございますが、これらの日韓双方の法的立場をたな上げにいたしまして共同開発をしよう、これが趣旨でございます。
それから、しからば、この日韓大陸棚協定が日中の平和友好条約の締結に支障にならないかというお話でございますが、この点につきましては、もう繰り返し中国に対しまして、わが国の立場につきまして御説明をいたしております。そして、この大陸棚協定というものがわが国の資源の開発のために必要だということで、中国の立場を損なわないように慎重に配慮をしておることは、重ね重ね御説明をしてあるところでございます。
同時に、日中間の大陸だな境界画定交渉につきましては、いつでもわが国は応じます。こういうことを申し上げておるわけでございまして、したがいまして、われわれといたしましては、この協定が日中の友好を傷つけることのないように、私どもといたしましても最大の努力をいたす所存でございます。
それから、外務省が出しました大陸棚の批准促進のためのPR文書につきましてお触れになりました。
北海の事故がありましたことは、私どもも想定をいたさなかったことは事実でございます。あのような流出事故が起こるということは大変残念でありますが、海洋におきまして原油の掘削作業が行われますときは、鉱山保安法に基づきまして噴出防止装置を義務づけております。また、この噴出防止装置というもの、これが協定によりましてもこれを設置をすることを義務づけておる、こういうようなことで、協定上は最大の考慮をいたしておりますが、万一、そのような事故が起こりましたとき、これはもう万全の、できる限りの措置をとらなければならない、このように考えております。
それから、竹島付近につきまして、第八鉱区を設定する、あるいは竹島を基礎に二百海里を宣言をするというようなことを韓国側は言っておるのではないか、このような御質問でありますけれども、いろいろ新聞報道によりまして、そのようなことは、韓国の世論としてそういう話が出ていることは私どもも承知をいたしておりますけれども、日韓の漁業協定は、相互にこれは円滑な漁業関係を維持しておりますので、韓国が漁業水域を設定するというようなことは、検討はされておりますけれども、まだそれに踏み切るというところまでは行ってないと私どもは理解をいたしております。しかし、先方が二百海里、これに踏み切るというようなこと、また竹島を基準にそのようなことが出ました場合におきましては、当然、竹島はわが国の固有領土でございますから、わが国といたしましても、この基本的な立場を堅持をいたすことについて変わりはないわけでございます。
それから、共同開発地域だから共同して防衛するのではないか、このようなことでありますけれども、これは本協定は共同に開発をしようというだけの協定でございます。防衛の観点は防衛の観点として独自の問題でございますが、日韓それぞれ国内法に基づきまして、また国際的に許された枠組みの中で処理をいたすべきことでありまして、防衛につきまして、共同の防衛をするというようなことは全く考えておらないということを申し述べさしていただきます。
国内法との関係をお尋ねになりました。しかし、この協定は、協定を結んでその協定に基づきまして国内法を整備する、そういう関係にありますので、したがいまして、一般に多数国間条約に加盟いたす場合に、まず国内法を整備して、そして国際条約に加盟をいたす、こういうものとは性質が違うものでございますので、御了承をいただきたいと思います。
以上、お答えを申し上げました。拍手
〔国務大臣長谷川四郎君登壇〕
この発言だけを見る →土井先生は、相対する国の間の境界画定で自然の延長が採用されたケースがあるか、こういうお尋ねでございます。二十四のケース中にあるかということでございますが、これにつきましては、一九七二年に署名されましたチモール沖の大陸棚に関する豪州とインドネシア間の協定がございます。この協定上の境界線は、中間線よりもインドネシア側に寄って決められておるわけでございます。
それから、韓中中間線を採用しているから中国の権利を侵害していないというのであれば、韓国に対しても中間線を主張できたのではないか、こういうお尋ねでございますけれども、この問題は、日本側が主張しておりますのは、日韓双方が一つの大陸だなの上に乗っておるということで主張をしておるわけであります。それに対しまして韓国側は、日本の大陸だなというものは沖繩海溝で切れている、こういう前提に立って主張をしておるわけでありまして、したがいまして、これを自然の延長論と、こう呼んでおるわけでございます。
そういう意味で、韓国と中国の間は一つの大陸だなに乗っておる、したがいまして、中間線が当然だと、こういう論拠でございますので、御理解を賜りたいわけでございます。
現状では韓国側の自然延長論が優勢になっておるというのは、これは事実でございますが、これらの日韓双方の法的立場をたな上げにいたしまして共同開発をしよう、これが趣旨でございます。
それから、しからば、この日韓大陸棚協定が日中の平和友好条約の締結に支障にならないかというお話でございますが、この点につきましては、もう繰り返し中国に対しまして、わが国の立場につきまして御説明をいたしております。そして、この大陸棚協定というものがわが国の資源の開発のために必要だということで、中国の立場を損なわないように慎重に配慮をしておることは、重ね重ね御説明をしてあるところでございます。
同時に、日中間の大陸だな境界画定交渉につきましては、いつでもわが国は応じます。こういうことを申し上げておるわけでございまして、したがいまして、われわれといたしましては、この協定が日中の友好を傷つけることのないように、私どもといたしましても最大の努力をいたす所存でございます。
それから、外務省が出しました大陸棚の批准促進のためのPR文書につきましてお触れになりました。
北海の事故がありましたことは、私どもも想定をいたさなかったことは事実でございます。あのような流出事故が起こるということは大変残念でありますが、海洋におきまして原油の掘削作業が行われますときは、鉱山保安法に基づきまして噴出防止装置を義務づけております。また、この噴出防止装置というもの、これが協定によりましてもこれを設置をすることを義務づけておる、こういうようなことで、協定上は最大の考慮をいたしておりますが、万一、そのような事故が起こりましたとき、これはもう万全の、できる限りの措置をとらなければならない、このように考えております。
それから、竹島付近につきまして、第八鉱区を設定する、あるいは竹島を基礎に二百海里を宣言をするというようなことを韓国側は言っておるのではないか、このような御質問でありますけれども、いろいろ新聞報道によりまして、そのようなことは、韓国の世論としてそういう話が出ていることは私どもも承知をいたしておりますけれども、日韓の漁業協定は、相互にこれは円滑な漁業関係を維持しておりますので、韓国が漁業水域を設定するというようなことは、検討はされておりますけれども、まだそれに踏み切るというところまでは行ってないと私どもは理解をいたしております。しかし、先方が二百海里、これに踏み切るというようなこと、また竹島を基準にそのようなことが出ました場合におきましては、当然、竹島はわが国の固有領土でございますから、わが国といたしましても、この基本的な立場を堅持をいたすことについて変わりはないわけでございます。
それから、共同開発地域だから共同して防衛するのではないか、このようなことでありますけれども、これは本協定は共同に開発をしようというだけの協定でございます。防衛の観点は防衛の観点として独自の問題でございますが、日韓それぞれ国内法に基づきまして、また国際的に許された枠組みの中で処理をいたすべきことでありまして、防衛につきまして、共同の防衛をするというようなことは全く考えておらないということを申し述べさしていただきます。
国内法との関係をお尋ねになりました。しかし、この協定は、協定を結んでその協定に基づきまして国内法を整備する、そういう関係にありますので、したがいまして、一般に多数国間条約に加盟いたす場合に、まず国内法を整備して、そして国際条約に加盟をいたす、こういうものとは性質が違うものでございますので、御了承をいただきたいと思います。
以上、お答えを申し上げました。拍手
〔国務大臣長谷川四郎君登壇〕
長
長谷川四郎#14
○国務大臣(長谷川四郎君) お答え申し上げます。
日韓大陸棚協定の対象となっておる海域は、わが国漁業者がみずから開発をし、着実な漁業成績を上げておるわが国でも最も優良な漁場であります。本協定におきましては、海洋の汚染の防止、また除去に関することについての規定をいたし、漁業に影響を及ぼさないように十分な配慮をしておるつもりでございます。
なお、不幸にして事故が発生した場合があるとするならば、救済措置につきましても、本協定に裁判管轄の特例を設けたほか、日韓両国の開発権者が連帯し無過失責任を負うこととされておるところでございます。
また、御指摘のありました点につきましては、特に注意をして行うつもりでございます。拍手
〔国務大臣田中龍夫君登壇〕
この発言だけを見る →日韓大陸棚協定の対象となっておる海域は、わが国漁業者がみずから開発をし、着実な漁業成績を上げておるわが国でも最も優良な漁場であります。本協定におきましては、海洋の汚染の防止、また除去に関することについての規定をいたし、漁業に影響を及ぼさないように十分な配慮をしておるつもりでございます。
なお、不幸にして事故が発生した場合があるとするならば、救済措置につきましても、本協定に裁判管轄の特例を設けたほか、日韓両国の開発権者が連帯し無過失責任を負うこととされておるところでございます。
また、御指摘のありました点につきましては、特に注意をして行うつもりでございます。拍手
〔国務大臣田中龍夫君登壇〕
田
田中龍夫#15
○国務大臣(田中龍夫君) お答えをいたします。
私に対しましての御質問は、不幸万一にでも損害を与えました場合におきましては、日韓両国の開発権者が無過失連帯賠償責任を負うことになっておる次第でございます。
なお、日本側の開発権者を許可する際に当たりましては、経済的基礎も審査の対象となっておりまして、賠償のための資金があるかどうかということも事前に十分に審査をいたしますので、損害を受けました漁民が補償されないというような事態は起こり得ない、かように存じておる次第でございます。拍手
この発言だけを見る →私に対しましての御質問は、不幸万一にでも損害を与えました場合におきましては、日韓両国の開発権者が無過失連帯賠償責任を負うことになっておる次第でございます。
なお、日本側の開発権者を許可する際に当たりましては、経済的基礎も審査の対象となっておりまして、賠償のための資金があるかどうかということも事前に十分に審査をいたしますので、損害を受けました漁民が補償されないというような事態は起こり得ない、かように存じておる次第でございます。拍手
保
渡
渡部一郎#17
○渡部一郎君 私は、公明党・国民会議を代表いたしまして、ただいま議題となりました日韓大陸棚関係二協定を承認するの件に関し、重大な疑義を表明するとともに、若干の質問を行うものでございます。
まず、外務委員会の審議に際し、自民党側委員による議事運営がしばしば適正を欠いたことは、野党側の抗議をしばしば招き、これはきわめて遺憾であります。国家の基本にかかわる重要な案件が当該委員会で十分な審議もなされず、また多くの疑問点に対する納得できる政府の説明もなされないまま、出席、質疑を通告している野党側委員の出席を待つことなく、自民党側委員による一方的な質疑の打ち切り、採決の強行という暴挙を行うに至ったこと自体、きわめて遺憾な事態であります。
かかる暴挙は、総理の主張されておられる「協調と連帯」とは全く矛盾するものであると同時に、日韓問題に対するとかくの国民的不信をさらに拡大するものであると言わなければならないのであります。
私は、まず第一に、自民党総裁として、総理に、これに対する明確な反省と弁明を承りたいのであります。
まず、本案件は、提出の手続からしてきわめて不適切なものであります。本案件審議に当たって、性格の全く異なっております二つの協定を一案件として提出したこと自体、条約に対する立法府の審査権を侵すものとして、安保条約の審議の華やかなりし昭和三十年代より指摘され続けてきたものであります。すなわち、こうした手続が乱用されるならば、何十、何百もある条約を全部一つの案件にまとめて提出して、議会の審査を大幅に省略して、通過させることが可能だからであります。再々私は外務委員会において指摘し、今後こうした提出は避けるべきであると主張をいたし、当局も、避ける旨約束をされたのでありますが、改めて総理にこの点を確認しておきたいのであります。
本案件の中の一つの協定、日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関する協定については、重大な欠陥があります。日韓間の長年の懸案である竹島及びその領域の所属が未定のまま除外されているということであります。こうしたままで両国のいわゆる北部境界画定とみなすこと自体が、羊頭狗肉と言われても仕方のないものであり、将来にさらに大きな紛争を両国間に残すものでありまして、この点について政府の御見解を承りたいのであります。
次に、日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定についてであります。
政府は、わが国の領海十二海里実施に伴って、本協定の共同開発区域にわが国領海が含まれるという重大な事態が発生した問題に対し、国際法的に効力を疑問視される口上書をもって協定の実質的修正を行ったと主張いたしているのでありますが、これはきわめて疑義の多いものであります。しかも、将来に危険な前例となるおそれもあるものだと言わなければなりません。といいますのは、日韓両国間において、双方が確定された意思に基づいて協定内容が変更されているという明確な証拠が存在するのかどうか、これを明らかにしていただかなければならないからであります。
また、両国間においては、従来しばしばこうした政府間取り決めの不愉快なる無視が行われた先例があるところから見れば、このような措置では与党議員の諸君でも十分であるとは言い切れないものと思うのであります。政府はどう保証するつもりであるか、明らかにせられたいのであります。
また、協定が領海十二海里実施によって実質的に変更されたにもかかわらず、本協定に関係する国内法、すなわち日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定の実施に伴う石油及び可燃性天然ガス資源の開発に関する特別措置法案の条文が、従来のものと何ら変わっていないというのはおかしなことなのであります。条約と国内法は、これは相連関し、相互に琴瑟なものでなければならないのでありますが、政府は、この際、関係国内法を訂正し、改めて国会に提出し直すべきであると思うが、どうでありましょうか、御見解を示していただきたい。
中華人民共和国政府は、去る四月二十二日、本協定に対し、中国の主権を侵害するものである旨の抗議を再び政府に行っております。中国側の正式な了解を得る努力を怠ったまま協定を発効させることは、日中関係に悪影響を及ぼし、将来国際紛争の原因となるおそれのあるものであります。特に、資源、エネルギーの観点からのみこれを述べたといたしましても、日中間においては日韓間と同じように大陸だな問題が将来の問題として残されております。そして、その海底資源は日韓間のそれとは比較にならぬ莫大なものであると言われているものであります。したがって、なぜ政府は、こうした配慮もなく、関係国との話し合いというものを不十分なまま本協定の成立を急がれるのか、この理由を説明されなければならぬと思うのであります。
本協定の共同開発区域は、日韓中間線のわが国内側の方に設定されております。政府は、協定交渉の過程では、確かに等距離中間線論を主張しておる、しかし、結局は日本の内側にすべて含まれるような共同開発区域に同意しなければならなかった。この点につきましては、外務委員会において飯田忠雄議員と私が指摘し、それに対する政府統一見解におきましても認められたとおり、わが国の正当な権益の実質的な放棄であります。改めてこの点に対する政府側の見解を示していただきたい。
まことにこのとおりきずが多いのであります。
政府の説明によれば、海洋法会議においては韓国側が今度とりました立場の大陸だな自然延長論がきわめて優勢であるということでありますが、イギリスとノルウェーとの間の大陸だな画定については、大陸だな自然延長論ではなく、むしろ政府が当初とられました等距離中間線論で合意されているのであります。こうした前例があるにもかかわらず、なぜわが国側がこうした努力を積み重ねなかったのか、どうしてそれだけできなかったのか、説明をされたいのであります。
また、今度は逆に、政府側の立場から論議を進めてみますと、政府の説明のとおりでありますと、本協定は日本側にとってきわめて有利であり、韓国側にとってきわめて不利だという議論になっているわけであります。もし海洋法会議の結論が、政府の説明どおり韓国側にとられたいわゆる大陸だな自然延長論の勝利となって、日本側の主張した等距離中間線論の敗北となったならば、近き将来韓国側は本協定というものに対しては逆に鋭い不満を示し、将来日韓間の紛争の原因となりかねないのではないかと私は思うのであります。であるからして、むしろ海洋法会議の結論を待たずこうした法案を強行するということは、政府・与党側が当初主張した論点とは全く逆に、むしろ日韓間の紛争の種となりかねない行動ではないかと思うのでありますが、この点をいかがお考えですか。
海底よりの鉱物資源の探査及び開発を実際に行う場合には、海底から海上に届く堅固な構築物をつくる必要があることは言うまでもないのでありますが、北海油田において例があったのでございますが、第三国から、そのような構築物について、国際航行上の障害となるとか、あるいは安全保障上の問題等を理由として撤去を要求され、国際紛争の要因となった実例があるのでありますが、わが国政府としては、共同開発区域の法的地位はいかなるものになるかを明確にする必要があるのであります。また、同開発区域に対して第三国からの武力攻撃が生じた場合、日米安保条約第五条でいう日本の施政権下への武力攻撃となるのかどうか、また、第六条の極東条項でいう安保条約発動による米軍出動対象となり得るのかどうか、また、自衛隊、韓国軍との間の共同防衛区域というようなものを考えておられるのかどうか、まことに困難な問題でありますが、政府側の見解を示していただかなければならないのであります。
共同開発区域の水域は、黒潮と対馬海流の双方にかかわるところであります。もし石油流出事故が起こるならば、日本の沿岸漁業に重大な被害を招来し、大きな国際問題になることは必然であると言わなければなりません。この可能性は、北海油田エコフィスク地区の例を見るまでもなく、十分に考えられるものであり、単に賠償金を払えば済むという問題ではないのであります。石油流出事故というのは絶対にあり得ないなどということは、常識から言っても、科学的な常識から見れば絶対にあり得ないのであります。もし石油事故がないというのだったら、それは石油が出なかった場合であると言わざるを得ないのであります。しかも、ここで問題なのは、韓国側には公害防止の国内関係法規を欠いておるということが、連合審査会の席上、わが党古寺宏議員の質問で明らかにされましたけれども、一体これに対してどう考えておられるのか、石油流出対策とともに政府の考えをお伺いしたいのであります。
さらに、本協定での共同開発区域の資源埋蔵量は、そう多くなく、七億トン程度ではないかという説もございますが、もしそうならば、わが国消費量の二年分程度との説があり、採算的に合うかどうか、疑問の余地があるのであります。政府は、同地区の資源埋蔵量をどのくらいであるとの見通しをとられているのか、科学的根拠はあるのかどうか、明らかにされたい。
また、外務委員会における参考人のお話にもありましたように、多く見込めない場合は、かえって将来のために、開発を急がず、貯留すべきであるという、肯緊に値する議論もあるのであり、政府はこうした点もきわめて不十分な御意見しかないようでありますので、重ねて伺うものでございます。
また、共同開発に当たって石油公団の出す拠出金に関するルールがあいまいであると言わざるを得ないのでありますが、開発資金に関するルールをお示しをいただきたい。韓国側には開発資金のめどがはっきりしているのかどうか、場合によっては日本側が韓国側に貸し付ける形で行うようなことも想像されるのでありますが、その点どうか、お示しをいただきたい。
また、もし今国会で承認されなければ、韓国側は一方的に開発を強行するとか、報復手段として漁業専管水域二百海里設定を行うとか伝えられているわけでありますが、政府側の見通し、また、韓国側に対する措置、どう対処なさるのかもお示しをいただきたいのであります。
政府は、今国会で承認されなければ国際信義にもとると言われております。しかし、その発想は、国権の最高機関であるところの国会の審議権並びに意思決定に対する重大かつ不当な干渉と言わざるを得ないのであります。
確かに本協定は、署名されてから実に三年半を経過し、国会におきましても通算六会期を経ているのでありますが、このことは本協定がいかに問題多きものであるかという証拠であります。しかも、審議の過程を振り返りましても、私がいままでるる申し上げたたくさんの疑問が本質的にはほとんど解明されていないというところにその原因があることを、政府側は深刻に反省をなされるべきでございましょう。
従来、政府が結ばれた条約あるいは協定等で、国会の審議が留保されているものは多数あるわけであります。また、政府自体も、明治時代にみずから加盟した条約を今日まで国会への提出を控えておられる例があることを、私は十分承知をいたしております。そうした措置があるということは、国益の上からいって当然のことでございます。
本協定に限って承認を急がなければならない、おくれているから急がなければならぬという理由はなく、むしろ、国家百年の大計からいけば、私が申し上げましたような数々の疑問に対して十分の審議を尽くされることがわが国の将来のために必要なのであります。わずか五分、十分の追加質問等の質疑をもって本院を通過せしめるならば、国会の権威をさらに落とすものと言って差し支えはないのであります。
私達本協定の慎重かつ十分な審議を要望しつつも、それを損ない続けた政府・自民党の恣意的な審議態度というものに対し、この際猛反省をお促しすることにいたしまして、私の質問とさせていただきます。拍手
〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
この発言だけを見る →まず、外務委員会の審議に際し、自民党側委員による議事運営がしばしば適正を欠いたことは、野党側の抗議をしばしば招き、これはきわめて遺憾であります。国家の基本にかかわる重要な案件が当該委員会で十分な審議もなされず、また多くの疑問点に対する納得できる政府の説明もなされないまま、出席、質疑を通告している野党側委員の出席を待つことなく、自民党側委員による一方的な質疑の打ち切り、採決の強行という暴挙を行うに至ったこと自体、きわめて遺憾な事態であります。
かかる暴挙は、総理の主張されておられる「協調と連帯」とは全く矛盾するものであると同時に、日韓問題に対するとかくの国民的不信をさらに拡大するものであると言わなければならないのであります。
私は、まず第一に、自民党総裁として、総理に、これに対する明確な反省と弁明を承りたいのであります。
まず、本案件は、提出の手続からしてきわめて不適切なものであります。本案件審議に当たって、性格の全く異なっております二つの協定を一案件として提出したこと自体、条約に対する立法府の審査権を侵すものとして、安保条約の審議の華やかなりし昭和三十年代より指摘され続けてきたものであります。すなわち、こうした手続が乱用されるならば、何十、何百もある条約を全部一つの案件にまとめて提出して、議会の審査を大幅に省略して、通過させることが可能だからであります。再々私は外務委員会において指摘し、今後こうした提出は避けるべきであると主張をいたし、当局も、避ける旨約束をされたのでありますが、改めて総理にこの点を確認しておきたいのであります。
本案件の中の一つの協定、日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の北部の境界画定に関する協定については、重大な欠陥があります。日韓間の長年の懸案である竹島及びその領域の所属が未定のまま除外されているということであります。こうしたままで両国のいわゆる北部境界画定とみなすこと自体が、羊頭狗肉と言われても仕方のないものであり、将来にさらに大きな紛争を両国間に残すものでありまして、この点について政府の御見解を承りたいのであります。
次に、日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定についてであります。
政府は、わが国の領海十二海里実施に伴って、本協定の共同開発区域にわが国領海が含まれるという重大な事態が発生した問題に対し、国際法的に効力を疑問視される口上書をもって協定の実質的修正を行ったと主張いたしているのでありますが、これはきわめて疑義の多いものであります。しかも、将来に危険な前例となるおそれもあるものだと言わなければなりません。といいますのは、日韓両国間において、双方が確定された意思に基づいて協定内容が変更されているという明確な証拠が存在するのかどうか、これを明らかにしていただかなければならないからであります。
また、両国間においては、従来しばしばこうした政府間取り決めの不愉快なる無視が行われた先例があるところから見れば、このような措置では与党議員の諸君でも十分であるとは言い切れないものと思うのであります。政府はどう保証するつもりであるか、明らかにせられたいのであります。
また、協定が領海十二海里実施によって実質的に変更されたにもかかわらず、本協定に関係する国内法、すなわち日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚(だな)の南部の共同開発に関する協定の実施に伴う石油及び可燃性天然ガス資源の開発に関する特別措置法案の条文が、従来のものと何ら変わっていないというのはおかしなことなのであります。条約と国内法は、これは相連関し、相互に琴瑟なものでなければならないのでありますが、政府は、この際、関係国内法を訂正し、改めて国会に提出し直すべきであると思うが、どうでありましょうか、御見解を示していただきたい。
中華人民共和国政府は、去る四月二十二日、本協定に対し、中国の主権を侵害するものである旨の抗議を再び政府に行っております。中国側の正式な了解を得る努力を怠ったまま協定を発効させることは、日中関係に悪影響を及ぼし、将来国際紛争の原因となるおそれのあるものであります。特に、資源、エネルギーの観点からのみこれを述べたといたしましても、日中間においては日韓間と同じように大陸だな問題が将来の問題として残されております。そして、その海底資源は日韓間のそれとは比較にならぬ莫大なものであると言われているものであります。したがって、なぜ政府は、こうした配慮もなく、関係国との話し合いというものを不十分なまま本協定の成立を急がれるのか、この理由を説明されなければならぬと思うのであります。
本協定の共同開発区域は、日韓中間線のわが国内側の方に設定されております。政府は、協定交渉の過程では、確かに等距離中間線論を主張しておる、しかし、結局は日本の内側にすべて含まれるような共同開発区域に同意しなければならなかった。この点につきましては、外務委員会において飯田忠雄議員と私が指摘し、それに対する政府統一見解におきましても認められたとおり、わが国の正当な権益の実質的な放棄であります。改めてこの点に対する政府側の見解を示していただきたい。
まことにこのとおりきずが多いのであります。
政府の説明によれば、海洋法会議においては韓国側が今度とりました立場の大陸だな自然延長論がきわめて優勢であるということでありますが、イギリスとノルウェーとの間の大陸だな画定については、大陸だな自然延長論ではなく、むしろ政府が当初とられました等距離中間線論で合意されているのであります。こうした前例があるにもかかわらず、なぜわが国側がこうした努力を積み重ねなかったのか、どうしてそれだけできなかったのか、説明をされたいのであります。
また、今度は逆に、政府側の立場から論議を進めてみますと、政府の説明のとおりでありますと、本協定は日本側にとってきわめて有利であり、韓国側にとってきわめて不利だという議論になっているわけであります。もし海洋法会議の結論が、政府の説明どおり韓国側にとられたいわゆる大陸だな自然延長論の勝利となって、日本側の主張した等距離中間線論の敗北となったならば、近き将来韓国側は本協定というものに対しては逆に鋭い不満を示し、将来日韓間の紛争の原因となりかねないのではないかと私は思うのであります。であるからして、むしろ海洋法会議の結論を待たずこうした法案を強行するということは、政府・与党側が当初主張した論点とは全く逆に、むしろ日韓間の紛争の種となりかねない行動ではないかと思うのでありますが、この点をいかがお考えですか。
海底よりの鉱物資源の探査及び開発を実際に行う場合には、海底から海上に届く堅固な構築物をつくる必要があることは言うまでもないのでありますが、北海油田において例があったのでございますが、第三国から、そのような構築物について、国際航行上の障害となるとか、あるいは安全保障上の問題等を理由として撤去を要求され、国際紛争の要因となった実例があるのでありますが、わが国政府としては、共同開発区域の法的地位はいかなるものになるかを明確にする必要があるのであります。また、同開発区域に対して第三国からの武力攻撃が生じた場合、日米安保条約第五条でいう日本の施政権下への武力攻撃となるのかどうか、また、第六条の極東条項でいう安保条約発動による米軍出動対象となり得るのかどうか、また、自衛隊、韓国軍との間の共同防衛区域というようなものを考えておられるのかどうか、まことに困難な問題でありますが、政府側の見解を示していただかなければならないのであります。
共同開発区域の水域は、黒潮と対馬海流の双方にかかわるところであります。もし石油流出事故が起こるならば、日本の沿岸漁業に重大な被害を招来し、大きな国際問題になることは必然であると言わなければなりません。この可能性は、北海油田エコフィスク地区の例を見るまでもなく、十分に考えられるものであり、単に賠償金を払えば済むという問題ではないのであります。石油流出事故というのは絶対にあり得ないなどということは、常識から言っても、科学的な常識から見れば絶対にあり得ないのであります。もし石油事故がないというのだったら、それは石油が出なかった場合であると言わざるを得ないのであります。しかも、ここで問題なのは、韓国側には公害防止の国内関係法規を欠いておるということが、連合審査会の席上、わが党古寺宏議員の質問で明らかにされましたけれども、一体これに対してどう考えておられるのか、石油流出対策とともに政府の考えをお伺いしたいのであります。
さらに、本協定での共同開発区域の資源埋蔵量は、そう多くなく、七億トン程度ではないかという説もございますが、もしそうならば、わが国消費量の二年分程度との説があり、採算的に合うかどうか、疑問の余地があるのであります。政府は、同地区の資源埋蔵量をどのくらいであるとの見通しをとられているのか、科学的根拠はあるのかどうか、明らかにされたい。
また、外務委員会における参考人のお話にもありましたように、多く見込めない場合は、かえって将来のために、開発を急がず、貯留すべきであるという、肯緊に値する議論もあるのであり、政府はこうした点もきわめて不十分な御意見しかないようでありますので、重ねて伺うものでございます。
また、共同開発に当たって石油公団の出す拠出金に関するルールがあいまいであると言わざるを得ないのでありますが、開発資金に関するルールをお示しをいただきたい。韓国側には開発資金のめどがはっきりしているのかどうか、場合によっては日本側が韓国側に貸し付ける形で行うようなことも想像されるのでありますが、その点どうか、お示しをいただきたい。
また、もし今国会で承認されなければ、韓国側は一方的に開発を強行するとか、報復手段として漁業専管水域二百海里設定を行うとか伝えられているわけでありますが、政府側の見通し、また、韓国側に対する措置、どう対処なさるのかもお示しをいただきたいのであります。
政府は、今国会で承認されなければ国際信義にもとると言われております。しかし、その発想は、国権の最高機関であるところの国会の審議権並びに意思決定に対する重大かつ不当な干渉と言わざるを得ないのであります。
確かに本協定は、署名されてから実に三年半を経過し、国会におきましても通算六会期を経ているのでありますが、このことは本協定がいかに問題多きものであるかという証拠であります。しかも、審議の過程を振り返りましても、私がいままでるる申し上げたたくさんの疑問が本質的にはほとんど解明されていないというところにその原因があることを、政府側は深刻に反省をなされるべきでございましょう。
従来、政府が結ばれた条約あるいは協定等で、国会の審議が留保されているものは多数あるわけであります。また、政府自体も、明治時代にみずから加盟した条約を今日まで国会への提出を控えておられる例があることを、私は十分承知をいたしております。そうした措置があるということは、国益の上からいって当然のことでございます。
本協定に限って承認を急がなければならない、おくれているから急がなければならぬという理由はなく、むしろ、国家百年の大計からいけば、私が申し上げましたような数々の疑問に対して十分の審議を尽くされることがわが国の将来のために必要なのであります。わずか五分、十分の追加質問等の質疑をもって本院を通過せしめるならば、国会の権威をさらに落とすものと言って差し支えはないのであります。
私達本協定の慎重かつ十分な審議を要望しつつも、それを損ない続けた政府・自民党の恣意的な審議態度というものに対し、この際猛反省をお促しすることにいたしまして、私の質問とさせていただきます。拍手
〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
福
福田赳夫#18
○内閣総理大臣(福田赳夫君) 今回の自由民主党並びに政府の協定審議の取り扱い、取り運び、これは私の申しておるところの「連帯と協調」の精神に反するのではないか、そのような御質問でありまするけれども、外務委員会における審査の経過は、私は、国会法に準拠して行われたものであり、適法である、かように理解をいたしておるのであります。いわゆる強行採決論なるものを言う人がありますけれども、さようなものとは理解いたしておりません。
しかし、私は、国会の運営につきましては、かねがね申し上げておりまするとおりに話し合いをよくする、その話し合いの結果、話し合いがつかないという際には、またその際の妥当な、国会法にのっとった措置をとるべきだ、こういうふうに考えておるのでありまして、「協調と連帯」の考え方、これにつきましては、私はいささかも崩すところはございません。(拍手、発言する者あり)
また、渡部さんは竹島の問題に触れられましたが、今回のこの協定につきましては、竹島がわが国の固有の領土であるという基本的立場をいささかも阻害するものではない、このように御理解を願いたいのであります。
また、渡部さんは、本協定が成立することになると日中平和友好条約の成立を妨げるおそれはないか、こういうお話でございますが、先ほど土井さんにもお答えしたとおりでございます。この協定は、日韓両国のみに関係のある区域について締結しておるわけでありまして、この協定の結果、二国以外の国の利益を害しないようにということにつきましては、細心の注意を払ってきておるのであります。また、中国側に対しましてもその説明を十分いたしておるところでございます。
なお、今後、日中間におきましてこの境界線の画定問題、これを話し合ってみたい、かように考えておるのであります。
次に、共同開発区域の法的立場、またその日米安保条約との関係、これらにつきましては、外務大臣よりお答え申し上げます。拍手
〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
この発言だけを見る →しかし、私は、国会の運営につきましては、かねがね申し上げておりまするとおりに話し合いをよくする、その話し合いの結果、話し合いがつかないという際には、またその際の妥当な、国会法にのっとった措置をとるべきだ、こういうふうに考えておるのでありまして、「協調と連帯」の考え方、これにつきましては、私はいささかも崩すところはございません。(拍手、発言する者あり)
また、渡部さんは竹島の問題に触れられましたが、今回のこの協定につきましては、竹島がわが国の固有の領土であるという基本的立場をいささかも阻害するものではない、このように御理解を願いたいのであります。
また、渡部さんは、本協定が成立することになると日中平和友好条約の成立を妨げるおそれはないか、こういうお話でございますが、先ほど土井さんにもお答えしたとおりでございます。この協定は、日韓両国のみに関係のある区域について締結しておるわけでありまして、この協定の結果、二国以外の国の利益を害しないようにということにつきましては、細心の注意を払ってきておるのであります。また、中国側に対しましてもその説明を十分いたしておるところでございます。
なお、今後、日中間におきましてこの境界線の画定問題、これを話し合ってみたい、かように考えておるのであります。
次に、共同開発区域の法的立場、またその日米安保条約との関係、これらにつきましては、外務大臣よりお答え申し上げます。拍手
〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
鳩
鳩山威一郎#19
○国務大臣(鳩山威一郎君) この協定は北部の部分と南部の部分とあるわけでございますが、この北部につきまして欠陥がある、こういうお話でございますが、いまこの北部につきましては、渡部議員よく御承知のとおりでございまして、座標三十五というところでとどまっておるわけでございますが、この辺から水深が非常に深まっておるわけで、海底鉱物資源の開発の現実的な可能性から言いまして、この辺でとどめるべきであるということであります。
そして、この中間線を引きます場合に、竹島を基点として使用しなかったという点につきましてお触れになったと思うのでありますが、このような、竹島のような絶海の岩礁を基点に含めるということは、国際的にもこれは決まってないわけであります。したがいまして、これに関係なく線を引いた、こういうことでございまして、もとより竹島の帰属、これはわが国の固有の領土であるという考え方は一切変わっておりません。
それから、共同開発につきまして、領海が十二海里に広がった場合に、この領海に含まれる部分がある、この点について、口上書で協定を実質的に変更することはおかしいではないか、こういう御説でございますけれども、これもたびたび御説明をいたしましたとおりでありまして、領海が拡張されて、そして国際法上領海になりますと、これは当然大陸だなではなくなる、これは当然の解釈でありまして、その点につきまして、念のために日韓両国で確認をし合った、これが口上書であります。したがいまして、国際法の構成の上から言いましてこれは当然のことであります。したがいまして、将来にわたりましてこの点につきましては問題が起こらないというふうにお考えをいただきたいと思います。
なお、関連の国内法が直してないではないか、こういうお話でありますが、この関連国内法であります特別措置法につきましては、本協定を実施するための措置法でありますので、訂正を必要としない、このように考えておるところでございます。
それから、中国の関係につきましては、総理からお答えになりましたが、中国につきましてこの中間線を引くのであれば、また将来、海洋法で経済水域の問題が出てくれば、将来はわが国にとってももっと有利になるであろう、こういうお考え、御主張でありますが、この大陸だなの考え方と経済水域の考え方は別個の考え方で出ておりますので、したがいまして、大陸だなとしてはやはり隣接国の間で協議をして決めざるを得ない問題である。したがいまして、共同開発をすることによって開発ができるのであります。
それから、もし自然延長論が優勢であれば韓国に不利である、韓国側の不満が激発するではないか、こういうお話でございますが、御承知のように韓国側も本協定の早期発効を強く期待をいたしておるところでございます。協定が速やかに批准されます限り、御指摘のような事態は起こらない。このように考えております。
なおまた、原油の流出事故に対します措置は整っておるかというお話でございますが、この共同開発協定及び交換公文によりまして手当てをいたしておりまして、事故及び漁業被害の心配に対しましては、万全の備えをしておるところでございます。北海油田の事故を他山の石といたしまして、最大限の配慮をいたしたい、このように考えております。
それから、先ほど総理からお話のございました共同開発区域の法的な性格は一体何であるか、こういうお話でございます。また、第三国から武力攻撃があった場合はどうなんだ、安保条約上どうであるか、このようなお話でございますが、この共同開発区域の法律的な立場は、これは国際法上の大陸だなであるということ、そして日韓の双方が、天然資源の開発のため主権的権利を有すると考えておる区域である、また、双方の主張を害することなく、共同開発を行うことを協定で定めた、このような性格でございます。したがいまして、安保条約との関係で、第五条の「日本国の施政の下にある領域」、これには当たらないというふうに考えます。
また、安保条約の第六条の適用は、御承知のように事前協議によりまして日本政府が承諾をすることが前提であります。承諾がなければ、当然、米軍は戦闘作戦行動のために出ることはできない地域である、そのように解釈しておるところでございます。
また、この共同開発区域におきます探査、採掘活動の安全の確保につきましては、これは一般国際法の枠組みの中で、それぞれの国が独自で対処をするべきものであるということでありまして、日韓両国が共同して防衛をするというようなことではないのでございます。
また、韓国側の企業が開発資金のことはどうなんだ。開発資金につきましては、通産大臣からお答えを申し上げますが、韓国側の問題といたしまして私どもが得ておる情報によりますと、いわゆるメジャーの一〇〇%子会社につきましても、またKOAMという企業がありますが、これにつきましても何ら問題はない、こう考えておるところでございます。
それから、韓国が単独開発を強行するとか漁業水域の設定を行おうというようなことは、新聞報道で知っておるところでありますけれども、現実にそのような行動に出るというようなことは承知をいたしておらないところでございまして、日韓間の漁業協定は円滑に執行をされておりますので、現状におきましてそのようなことは起こらないというふうに考えております。
以上でございます。拍手
〔国務大臣田中龍夫君登壇〕
この発言だけを見る →そして、この中間線を引きます場合に、竹島を基点として使用しなかったという点につきましてお触れになったと思うのでありますが、このような、竹島のような絶海の岩礁を基点に含めるということは、国際的にもこれは決まってないわけであります。したがいまして、これに関係なく線を引いた、こういうことでございまして、もとより竹島の帰属、これはわが国の固有の領土であるという考え方は一切変わっておりません。
それから、共同開発につきまして、領海が十二海里に広がった場合に、この領海に含まれる部分がある、この点について、口上書で協定を実質的に変更することはおかしいではないか、こういう御説でございますけれども、これもたびたび御説明をいたしましたとおりでありまして、領海が拡張されて、そして国際法上領海になりますと、これは当然大陸だなではなくなる、これは当然の解釈でありまして、その点につきまして、念のために日韓両国で確認をし合った、これが口上書であります。したがいまして、国際法の構成の上から言いましてこれは当然のことであります。したがいまして、将来にわたりましてこの点につきましては問題が起こらないというふうにお考えをいただきたいと思います。
なお、関連の国内法が直してないではないか、こういうお話でありますが、この関連国内法であります特別措置法につきましては、本協定を実施するための措置法でありますので、訂正を必要としない、このように考えておるところでございます。
それから、中国の関係につきましては、総理からお答えになりましたが、中国につきましてこの中間線を引くのであれば、また将来、海洋法で経済水域の問題が出てくれば、将来はわが国にとってももっと有利になるであろう、こういうお考え、御主張でありますが、この大陸だなの考え方と経済水域の考え方は別個の考え方で出ておりますので、したがいまして、大陸だなとしてはやはり隣接国の間で協議をして決めざるを得ない問題である。したがいまして、共同開発をすることによって開発ができるのであります。
それから、もし自然延長論が優勢であれば韓国に不利である、韓国側の不満が激発するではないか、こういうお話でございますが、御承知のように韓国側も本協定の早期発効を強く期待をいたしておるところでございます。協定が速やかに批准されます限り、御指摘のような事態は起こらない。このように考えております。
なおまた、原油の流出事故に対します措置は整っておるかというお話でございますが、この共同開発協定及び交換公文によりまして手当てをいたしておりまして、事故及び漁業被害の心配に対しましては、万全の備えをしておるところでございます。北海油田の事故を他山の石といたしまして、最大限の配慮をいたしたい、このように考えております。
それから、先ほど総理からお話のございました共同開発区域の法的な性格は一体何であるか、こういうお話でございます。また、第三国から武力攻撃があった場合はどうなんだ、安保条約上どうであるか、このようなお話でございますが、この共同開発区域の法律的な立場は、これは国際法上の大陸だなであるということ、そして日韓の双方が、天然資源の開発のため主権的権利を有すると考えておる区域である、また、双方の主張を害することなく、共同開発を行うことを協定で定めた、このような性格でございます。したがいまして、安保条約との関係で、第五条の「日本国の施政の下にある領域」、これには当たらないというふうに考えます。
また、安保条約の第六条の適用は、御承知のように事前協議によりまして日本政府が承諾をすることが前提であります。承諾がなければ、当然、米軍は戦闘作戦行動のために出ることはできない地域である、そのように解釈しておるところでございます。
また、この共同開発区域におきます探査、採掘活動の安全の確保につきましては、これは一般国際法の枠組みの中で、それぞれの国が独自で対処をするべきものであるということでありまして、日韓両国が共同して防衛をするというようなことではないのでございます。
また、韓国側の企業が開発資金のことはどうなんだ。開発資金につきましては、通産大臣からお答えを申し上げますが、韓国側の問題といたしまして私どもが得ておる情報によりますと、いわゆるメジャーの一〇〇%子会社につきましても、またKOAMという企業がありますが、これにつきましても何ら問題はない、こう考えておるところでございます。
それから、韓国が単独開発を強行するとか漁業水域の設定を行おうというようなことは、新聞報道で知っておるところでありますけれども、現実にそのような行動に出るというようなことは承知をいたしておらないところでございまして、日韓間の漁業協定は円滑に執行をされておりますので、現状におきましてそのようなことは起こらないというふうに考えております。
以上でございます。拍手
〔国務大臣田中龍夫君登壇〕
田
田中龍夫#20
○国務大臣(田中龍夫君) お答えをいたします。
国内法との関連の問題は、外務大臣からすでにお答えを申し上げましたので省きますが、この油田の流出の問題につきましての御心配の点でございます。
ちなみに申し上げますと、新潟沖の日本海周辺の油田のごときは、昭和三十四年以降、百本の掘削をいたしておりまするが、いまだ一件の事故もございません。原油の掘削作業を行いますためには、先ほど外務大臣がお答えいたしましたように、鉱山保安法に基づきまする噴出防止装置等を義務づけておりますので、事故の生じないように十二分の規制をいたしまして、万全を期しておる次第でございます。
なお、この油田の埋蔵量が約七億トンと聞くがというお話でございまするが、一九六八年に行われましたエカフェの調査に基づきましても、この九州、沖繩方面におきまする西側の海域におきましては、少なくとも七億トンというものが可採鉱量として埋蔵されておる、かような次第でございます。
なおまた、七億トン程度では経済性がないのではないか、いまだ探査も行われておらない現状で厳密の採算性の問題を計算することは不可能でございまするが、しかしながら、先ほど申しました新潟沖の阿賀沖油田等の場合におきましては一千万トンの鉱量でございまするが、約三百億円と言われておりまするけれども、十分に採算がとれておるような状態でございます。
さらに次は、このいまの七億トンの油田につきまして、これをただいますぐ掘ることもないではないかというような御意見もございましたが、わが国の石油資源というものを考えまする場合におきましては、ぜひともわが国の周辺の大陸だなから産出原油を確保いたすということは国策上きわめて重大な問題でございます。探鉱に着手いたしましてから生産開始まで、順調にまいりましても約十カ年近い日時を要する事業でございまして、今後のエネルギーの事情を考えました場合には、一日も速やかにこれが着手をいたしたい、かように存じております。
さらにまた、資金の問題につきまして、韓国側に資金を貸し付けるということではないかという御質問でございましたが、昭和五十年の六月の石油開発公団法の改正によりまして、外国の政府機関等に対しまして石油開発公団が直接に貸し付けを行うことはできることとは相なっておりまするが、しかしながら、原油の供給の見返りといたしましての資金供給をどう行うものであるかという点でございますが、この場合、わが国へ石油を供給することが相手方への貸し付けの前提であるが、韓国が日本へ石油を供給することは考えられないところから、石油開発公団が韓国の政府機関等へ資金を貸し付けることは全く考えておりません。
なおまた、石油開発公団が韓国側企業に貸し付けを行うことはではないことに相なっております。
大体、以上をもちましてお答えといたします。拍手
この発言だけを見る →国内法との関連の問題は、外務大臣からすでにお答えを申し上げましたので省きますが、この油田の流出の問題につきましての御心配の点でございます。
ちなみに申し上げますと、新潟沖の日本海周辺の油田のごときは、昭和三十四年以降、百本の掘削をいたしておりまするが、いまだ一件の事故もございません。原油の掘削作業を行いますためには、先ほど外務大臣がお答えいたしましたように、鉱山保安法に基づきまする噴出防止装置等を義務づけておりますので、事故の生じないように十二分の規制をいたしまして、万全を期しておる次第でございます。
なお、この油田の埋蔵量が約七億トンと聞くがというお話でございまするが、一九六八年に行われましたエカフェの調査に基づきましても、この九州、沖繩方面におきまする西側の海域におきましては、少なくとも七億トンというものが可採鉱量として埋蔵されておる、かような次第でございます。
なおまた、七億トン程度では経済性がないのではないか、いまだ探査も行われておらない現状で厳密の採算性の問題を計算することは不可能でございまするが、しかしながら、先ほど申しました新潟沖の阿賀沖油田等の場合におきましては一千万トンの鉱量でございまするが、約三百億円と言われておりまするけれども、十分に採算がとれておるような状態でございます。
さらに次は、このいまの七億トンの油田につきまして、これをただいますぐ掘ることもないではないかというような御意見もございましたが、わが国の石油資源というものを考えまする場合におきましては、ぜひともわが国の周辺の大陸だなから産出原油を確保いたすということは国策上きわめて重大な問題でございます。探鉱に着手いたしましてから生産開始まで、順調にまいりましても約十カ年近い日時を要する事業でございまして、今後のエネルギーの事情を考えました場合には、一日も速やかにこれが着手をいたしたい、かように存じております。
さらにまた、資金の問題につきまして、韓国側に資金を貸し付けるということではないかという御質問でございましたが、昭和五十年の六月の石油開発公団法の改正によりまして、外国の政府機関等に対しまして石油開発公団が直接に貸し付けを行うことはできることとは相なっておりまするが、しかしながら、原油の供給の見返りといたしましての資金供給をどう行うものであるかという点でございますが、この場合、わが国へ石油を供給することが相手方への貸し付けの前提であるが、韓国が日本へ石油を供給することは考えられないところから、石油開発公団が韓国の政府機関等へ資金を貸し付けることは全く考えておりません。
なおまた、石油開発公団が韓国側企業に貸し付けを行うことはではないことに相なっております。
大体、以上をもちましてお答えといたします。拍手
保
渡
渡辺朗#22
○渡辺朗君 私は、民社党を代表して、ただいま議題となっております日韓大陸棚協定について、総理大臣並びに関係各大臣に質問をいたしたいと存じます。
総理は、先進国首脳会議から本日帰国されました。その首脳会議の重要議題の一つがエネルギー問題であったように、今日、世界各国は真剣にエネルギー対策に取り組んでいるところであります。わが国の場合、この問題の国際環境はにわかに深刻なものとなってまいりました。特に資源小国であり、しかも石油の大消費国であるわが国の前途を考えるときに、予見されるエネルギー危機を回避して、どのように将来の活路を切り開いていくのか、この問題は党派を超えていま政治家に問われている最大の課題と言っても過言ではございません。拍手
本協定は、そのような資源有限時代の厳しい国際環境の中で論議されているものと私は考えます。
いま、国民の気持ちの中には、一方において、日本周辺の大陸だなの石油資源に対する大きな期待感があります。それと同時に、他方においては、開発の方式が韓国との二国間共同開発、このような国際的にも先例のない方法であることから、どのような運営が行われるのか、疑心暗鬼が生じてくるのも事実であります。
それゆえに私どもは、委員会において協定の十分な審議を尽くすことはもちろん、協定の運用を規定しております特別措置法の内容についても、同時、並行的に検討を行うべきことを強く主張してまいりました。国民の納得のいくような国内体制をつくり、いささかも疑念を残すものであってはならないからでございます。
しかるに、四月二十七日であります。本協定の審議は一方的に打ち切られました。わが党の討論の申し込みも受けつけずに採決を強行したことは、私はまことにこれは暴挙と言わざるを得ないと思います。その点、「連帯と協調」を指針として国会運営に当たるとしておられた福田内閣に対し、私は、この反省を強く求めるものでございます。拍手
本日、補足質問の機会を得ました。改めて幾つかの問題点につき質問を行いたいと存じますが、総理並びに関係各大臣の誠意ある御答弁を私は期待するものであります。
私は、四つの点について御質問を申し上げます。
第一に、私は、わが国周辺の大陸だな資源開発に対する政府の取り組み方について、特にその基本姿勢をお尋ねしたいと存じます。
政府は、エネルギー資源の三〇%を自主開発することを目標にしております。そうであるならば、そのためには、なすべきことを今日までにすでにしておかなければならなかったものと考えます。当然わが国周辺の大陸だなに対して政府が責任を持って本格的な調査、探査、探鉱を行っていてしかるべきであります。これがなされておらないで、民間企業任せが今日までの状況でございました。本協定の土台になっておりますエカフェ調査にいたしましても、一九六八年の調査でございますし、同時に、百五十キロメーターメッシュというきわめて目の粗いものでございました。
私は、ここで技術的な細かさを要望しているのではございません。採算に乗るか否かというような企業ベースの観点やあるいは他国、あなた任せの資源対策であってはならないことを指摘したいのでございます。資源開発について政府が今後積極的に取り組んでいき、先見性を持って対処していかなければ、すべてが後手後手になる、このことは、すでに七三年のオイルショックが私どもに教訓として残しているところであります。
また、大陸だな資源開発は、関係国の利害衝突を生じやすいものであることは、つとに予想されるところでございます。したがって、その処理方法いかんでは、相互に国民感情を刺激し、ナショナリズムの対立を誘発するおそれがございます。それだけに、政府は、常に国民に対して開発の基本方針を明示すること、そして国民的なコンセンサスを得る努力が必要であります。同時に、関係諸国に対するきめ細かな外交的配慮がなされておらなければならないと存じます。
私は、この際、政府が海底資源開発あるいは大陸だな資源についての総合的な方針を確立すること、それは経済水域の設定をも含む施策を講ずべきものであると存じておりますが、総理並びに関係大臣の御所見をお伺いしたいと存じます。
第二に、私は、いわゆる国益、これをいかにして保障するかという点について質問をさしていただきたいと存じます。
本協定並びに特別措置法を見る限り、国民の資金を使いながら、開発の推進を図る、その利益を国民に果たして還元できるシステムができているのでありましょうか。残念ながらできていないと言わざるを得ません。
海底油田の開発は巨額な資金が必要とされます。またリスクも大きい。したがって、その資金の適正な運用を図るべきは当然であります。それと同時に、利益を国と国民のために提供する措置がしっかりと講じられていなければなりません。
特別措置法案によれば、特定の企業が特定鉱業権者として採掘を行い、資源を取得する権利を持つことになっているのであります。しかし、これは石油及び天然ガスが生産が行われる段階においては、少なくとも政府が関与し、コントロールすることが必要であると私は思います。欧州北海油田の場合、生産が開始されたそのときにおいては、英国、ノルウェーの例のごとく、国営会社あるいは公社を設立しているのであります。そして、これが国民への利益還元を行っているのであります。
本来、国民的共有の財産である資源、それを国民が享受できるようにすることが国益というものであると私は存じます。そのための開発体制の整備を公的機関が行うべきであります。したがって、わが国においては特定企業、メジャーに生産物の処理、配分を任せるのではなくして、特殊法人あるいは公社といった形態のものをつくるべきではないでしょうか。
過日、この点につきまして外務委員会においてわが党の提案をいたしました。これに対しまして、通産大臣、覚えていらっしゃると思います。通産大臣並びに石油開発公団総裁は、これに対して積極的に賛同の意思の表明がされました。ここにその点を再度確認させていただきたいと思います。さらに、この問題につきましては総理の決意のほど、これをお聞かせいただきたいと存じます。
第三に、汚染事故の防止とその対策についてであります。
本協定の付属交換公文には、事故防止のための細目が規定されています。しかし、それで果たして十分でありましょうか。本協定が調印されてからすでに三年有半の歳月を経ております。その間、サンタバーバラ沖の事故、今回の北海汚染事故、これが発生をいたしました。それらを他山の石として、万全の上にも万全を期すべく、私は、その三年間の進歩を遂げた最新の防止技術あるいは装置、これらを導入していくことが必要であると考えます。
また、汚染等の事故が万一起こったとき、これに対処して政府の責任を明らかにしておくことが必要であります。なぜならば、日韓双方の連帯責任、無過失賠償責任はうたってはございます。しかしながら、それはあくまでも企業ベースの責任の範囲でございます。万一、企業の負担能力を超えた事故、こういったものが起こった場合に、どのように対処すべきなのか。こういった点については、早急に両国の政府間で協議し、取り決めをつくっておく必要があると私は信じます。
また、関連して、海洋汚染の防止を双方が国内法として立法化をすること、これをも両国間で協議すべきだと考えますが、いかがでございましょうか。総理並びに関係大臣にお伺いをいたします。
最後に、中国を初め他の近隣諸国との間に、将来紛争の種を残すことのないよう、どのような外交的措置をとっていかれる所存か、お聞かせを願いたいのでございます。
たとえば、すでに中華人民共和国からは抗議の意思表示があったのでありますが、それを放置したままにしておくことは、将来において禍根を残すことになる点を、私は深く憂慮するものであります。
政府は、この際、積極的に話し合いの道を開き、大陸だなの境界等、双方の懸案事項について協議を開始すべき段階であると考えておりますが、そのために、今国会中にも再度の日本政府としての申し入れをする用意があるかどうか、総理並びに外相の所信のほどをお尋ねするものであります。
以上の諸点について、明確な御答弁をお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
この発言だけを見る →総理は、先進国首脳会議から本日帰国されました。その首脳会議の重要議題の一つがエネルギー問題であったように、今日、世界各国は真剣にエネルギー対策に取り組んでいるところであります。わが国の場合、この問題の国際環境はにわかに深刻なものとなってまいりました。特に資源小国であり、しかも石油の大消費国であるわが国の前途を考えるときに、予見されるエネルギー危機を回避して、どのように将来の活路を切り開いていくのか、この問題は党派を超えていま政治家に問われている最大の課題と言っても過言ではございません。拍手
本協定は、そのような資源有限時代の厳しい国際環境の中で論議されているものと私は考えます。
いま、国民の気持ちの中には、一方において、日本周辺の大陸だなの石油資源に対する大きな期待感があります。それと同時に、他方においては、開発の方式が韓国との二国間共同開発、このような国際的にも先例のない方法であることから、どのような運営が行われるのか、疑心暗鬼が生じてくるのも事実であります。
それゆえに私どもは、委員会において協定の十分な審議を尽くすことはもちろん、協定の運用を規定しております特別措置法の内容についても、同時、並行的に検討を行うべきことを強く主張してまいりました。国民の納得のいくような国内体制をつくり、いささかも疑念を残すものであってはならないからでございます。
しかるに、四月二十七日であります。本協定の審議は一方的に打ち切られました。わが党の討論の申し込みも受けつけずに採決を強行したことは、私はまことにこれは暴挙と言わざるを得ないと思います。その点、「連帯と協調」を指針として国会運営に当たるとしておられた福田内閣に対し、私は、この反省を強く求めるものでございます。拍手
本日、補足質問の機会を得ました。改めて幾つかの問題点につき質問を行いたいと存じますが、総理並びに関係各大臣の誠意ある御答弁を私は期待するものであります。
私は、四つの点について御質問を申し上げます。
第一に、私は、わが国周辺の大陸だな資源開発に対する政府の取り組み方について、特にその基本姿勢をお尋ねしたいと存じます。
政府は、エネルギー資源の三〇%を自主開発することを目標にしております。そうであるならば、そのためには、なすべきことを今日までにすでにしておかなければならなかったものと考えます。当然わが国周辺の大陸だなに対して政府が責任を持って本格的な調査、探査、探鉱を行っていてしかるべきであります。これがなされておらないで、民間企業任せが今日までの状況でございました。本協定の土台になっておりますエカフェ調査にいたしましても、一九六八年の調査でございますし、同時に、百五十キロメーターメッシュというきわめて目の粗いものでございました。
私は、ここで技術的な細かさを要望しているのではございません。採算に乗るか否かというような企業ベースの観点やあるいは他国、あなた任せの資源対策であってはならないことを指摘したいのでございます。資源開発について政府が今後積極的に取り組んでいき、先見性を持って対処していかなければ、すべてが後手後手になる、このことは、すでに七三年のオイルショックが私どもに教訓として残しているところであります。
また、大陸だな資源開発は、関係国の利害衝突を生じやすいものであることは、つとに予想されるところでございます。したがって、その処理方法いかんでは、相互に国民感情を刺激し、ナショナリズムの対立を誘発するおそれがございます。それだけに、政府は、常に国民に対して開発の基本方針を明示すること、そして国民的なコンセンサスを得る努力が必要であります。同時に、関係諸国に対するきめ細かな外交的配慮がなされておらなければならないと存じます。
私は、この際、政府が海底資源開発あるいは大陸だな資源についての総合的な方針を確立すること、それは経済水域の設定をも含む施策を講ずべきものであると存じておりますが、総理並びに関係大臣の御所見をお伺いしたいと存じます。
第二に、私は、いわゆる国益、これをいかにして保障するかという点について質問をさしていただきたいと存じます。
本協定並びに特別措置法を見る限り、国民の資金を使いながら、開発の推進を図る、その利益を国民に果たして還元できるシステムができているのでありましょうか。残念ながらできていないと言わざるを得ません。
海底油田の開発は巨額な資金が必要とされます。またリスクも大きい。したがって、その資金の適正な運用を図るべきは当然であります。それと同時に、利益を国と国民のために提供する措置がしっかりと講じられていなければなりません。
特別措置法案によれば、特定の企業が特定鉱業権者として採掘を行い、資源を取得する権利を持つことになっているのであります。しかし、これは石油及び天然ガスが生産が行われる段階においては、少なくとも政府が関与し、コントロールすることが必要であると私は思います。欧州北海油田の場合、生産が開始されたそのときにおいては、英国、ノルウェーの例のごとく、国営会社あるいは公社を設立しているのであります。そして、これが国民への利益還元を行っているのであります。
本来、国民的共有の財産である資源、それを国民が享受できるようにすることが国益というものであると私は存じます。そのための開発体制の整備を公的機関が行うべきであります。したがって、わが国においては特定企業、メジャーに生産物の処理、配分を任せるのではなくして、特殊法人あるいは公社といった形態のものをつくるべきではないでしょうか。
過日、この点につきまして外務委員会においてわが党の提案をいたしました。これに対しまして、通産大臣、覚えていらっしゃると思います。通産大臣並びに石油開発公団総裁は、これに対して積極的に賛同の意思の表明がされました。ここにその点を再度確認させていただきたいと思います。さらに、この問題につきましては総理の決意のほど、これをお聞かせいただきたいと存じます。
第三に、汚染事故の防止とその対策についてであります。
本協定の付属交換公文には、事故防止のための細目が規定されています。しかし、それで果たして十分でありましょうか。本協定が調印されてからすでに三年有半の歳月を経ております。その間、サンタバーバラ沖の事故、今回の北海汚染事故、これが発生をいたしました。それらを他山の石として、万全の上にも万全を期すべく、私は、その三年間の進歩を遂げた最新の防止技術あるいは装置、これらを導入していくことが必要であると考えます。
また、汚染等の事故が万一起こったとき、これに対処して政府の責任を明らかにしておくことが必要であります。なぜならば、日韓双方の連帯責任、無過失賠償責任はうたってはございます。しかしながら、それはあくまでも企業ベースの責任の範囲でございます。万一、企業の負担能力を超えた事故、こういったものが起こった場合に、どのように対処すべきなのか。こういった点については、早急に両国の政府間で協議し、取り決めをつくっておく必要があると私は信じます。
また、関連して、海洋汚染の防止を双方が国内法として立法化をすること、これをも両国間で協議すべきだと考えますが、いかがでございましょうか。総理並びに関係大臣にお伺いをいたします。
最後に、中国を初め他の近隣諸国との間に、将来紛争の種を残すことのないよう、どのような外交的措置をとっていかれる所存か、お聞かせを願いたいのでございます。
たとえば、すでに中華人民共和国からは抗議の意思表示があったのでありますが、それを放置したままにしておくことは、将来において禍根を残すことになる点を、私は深く憂慮するものであります。
政府は、この際、積極的に話し合いの道を開き、大陸だなの境界等、双方の懸案事項について協議を開始すべき段階であると考えておりますが、そのために、今国会中にも再度の日本政府としての申し入れをする用意があるかどうか、総理並びに外相の所信のほどをお尋ねするものであります。
以上の諸点について、明確な御答弁をお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
福
福田赳夫#23
○内閣総理大臣(福田赳夫君) 渡辺さんは、わが国にとりまして、資源エネルギーが非常に緊要な問題である、したがって、そういう観点から、わが国の近海において石油資源が開発できるというようなことがありますれば、それに対しまして最大の努力をしなければならぬという旨を力説されましたが、私も、その点は全く同感でございます。
そういうことを考える場合におきまして、日韓大陸だな、これは私どもは、非常に重大な関心を持たなければならぬ問題と、かように考えておるわけであります。
ただ、この日韓大陸だなは、韓国並びに日本双方に、その境界線につきまして意見の相違があるわけなんであります。この相違の点を相争っておったのでは、なかなかこれは決着に至らない。そこで、共同開発構想というものを持ち出して、そして資源小国、そしてまた、これからの展望から見ますると、わが国とすると、本当に少しでも多くの資源をわが国またはその近傍に持たなければならぬ立場を持つものでありまして、その立場をぜひ貫きたいという一念から、この協定は出ておるというふうに御理解願いたいのであります。
そういう考え方でありまするけれども、この大陸だなに存在する資源そのものは、これはお話のとおり、国民資源である。その資源は、国民にひとしく利益、恩典を与えるものでなければならない。それは私は、もうそのとおりに考えるわけでありまして、これを開発するに当たりましてその開発権者、これはあるいは民間というようなことがあるかもしれませんけれども、十分にその趣旨に沿うように指導してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
なおまた渡辺さんは、海洋汚染や漁業被害問題について、政府は予防措置や万一の事故の手当てなどについて配慮しなければならぬというようなお話でございまするが、当然のことでございます。協定では、海洋汚染の防止及び除去のため、両国がとるべき措置につきまして交換公文が交わされておるのでありまして、この交換公文はただいま御指摘の点に備えておるつもりでございます。
また、万一の事故につき企業では責任がとり切れない、企業の力を超える損害の発注というようなこともあり得やしないか、そういうような場合におきましては一体どうするんだというお話でございまするが、日韓共同委員会という構想が協定発効後に発出するわけであります。その委員会において協議すべき問題である、かように考えております。
また、本協定、これの成立の結果、第三国との関係は悪化しやしないかという御懸念でございます。いま特に中国を名指しでお話しでございまするけれども、中国につきましては深甚の配慮をいたしておるわけでありまして、今回御審議いただいておるこの協定、その対象大陸だなの地域は日韓両国のみに関する部分でありまして、日中大陸だなの境界画定につきましては今後日中間で話し合いを始めたい、その申し入れをいたしたい、さように考えている次第でございます。拍手
〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
この発言だけを見る →そういうことを考える場合におきまして、日韓大陸だな、これは私どもは、非常に重大な関心を持たなければならぬ問題と、かように考えておるわけであります。
ただ、この日韓大陸だなは、韓国並びに日本双方に、その境界線につきまして意見の相違があるわけなんであります。この相違の点を相争っておったのでは、なかなかこれは決着に至らない。そこで、共同開発構想というものを持ち出して、そして資源小国、そしてまた、これからの展望から見ますると、わが国とすると、本当に少しでも多くの資源をわが国またはその近傍に持たなければならぬ立場を持つものでありまして、その立場をぜひ貫きたいという一念から、この協定は出ておるというふうに御理解願いたいのであります。
そういう考え方でありまするけれども、この大陸だなに存在する資源そのものは、これはお話のとおり、国民資源である。その資源は、国民にひとしく利益、恩典を与えるものでなければならない。それは私は、もうそのとおりに考えるわけでありまして、これを開発するに当たりましてその開発権者、これはあるいは民間というようなことがあるかもしれませんけれども、十分にその趣旨に沿うように指導してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
なおまた渡辺さんは、海洋汚染や漁業被害問題について、政府は予防措置や万一の事故の手当てなどについて配慮しなければならぬというようなお話でございまするが、当然のことでございます。協定では、海洋汚染の防止及び除去のため、両国がとるべき措置につきまして交換公文が交わされておるのでありまして、この交換公文はただいま御指摘の点に備えておるつもりでございます。
また、万一の事故につき企業では責任がとり切れない、企業の力を超える損害の発注というようなこともあり得やしないか、そういうような場合におきましては一体どうするんだというお話でございまするが、日韓共同委員会という構想が協定発効後に発出するわけであります。その委員会において協議すべき問題である、かように考えております。
また、本協定、これの成立の結果、第三国との関係は悪化しやしないかという御懸念でございます。いま特に中国を名指しでお話しでございまするけれども、中国につきましては深甚の配慮をいたしておるわけでありまして、今回御審議いただいておるこの協定、その対象大陸だなの地域は日韓両国のみに関する部分でありまして、日中大陸だなの境界画定につきましては今後日中間で話し合いを始めたい、その申し入れをいたしたい、さように考えている次第でございます。拍手
〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
鳩
鳩山威一郎#24
○国務大臣(鳩山威一郎君) 渡辺先生の資源外交につきましての基本姿勢と申しますか、お尋ねがあったわけでございます。外交的な措置が後手後手になっておるではないかというようなお話があったわけでございます。
この点につきまして、これからの大陸だなの開発というものはどうしても外交的な折衝を必要とするということになろうと思いますので、この点につきましては、今後とも鋭意努力をいたしたい、このように考えておる次第でございます。
それから、中国との関係をお述べになりましたわけでありますが、この国会中にぜひもう一度中国との了解を求めるように努力を払え、こういう御趣旨と思いますが、その御趣旨に沿いまして最善の努力をいたしたい、このように考えるところでございます。拍手
〔国務大臣田中龍夫君登壇〕
この発言だけを見る →この点につきまして、これからの大陸だなの開発というものはどうしても外交的な折衝を必要とするということになろうと思いますので、この点につきましては、今後とも鋭意努力をいたしたい、このように考えておる次第でございます。
それから、中国との関係をお述べになりましたわけでありますが、この国会中にぜひもう一度中国との了解を求めるように努力を払え、こういう御趣旨と思いますが、その御趣旨に沿いまして最善の努力をいたしたい、このように考えるところでございます。拍手
〔国務大臣田中龍夫君登壇〕
田
田中龍夫#25
○国務大臣(田中龍夫君) お答えをいたします。
大陸だなの賦存いたしまする資源は国民共通の資産であって、その開発に伴う利益は国民全体に還元せらるべきものであるという御高見に対しましては、全く同感でございます。特に石油資源のありませんわが国といたしましては、最も安定的な石油、天然ガスの供給源でございますので、政府といたしましても、積極的にその開発を推進してまいらなくては相ならぬ。
具体的には、石油開発公団からの投融資を行う際に、これらの資金でございまするが、探鉱中の分につきましては開発公団の資金をもちまして、そうして日本企業の負担額の七割を投融資することによって助成をいたし、また、開発が成功いたしました暁におきましては、日本開発銀行の融資によりましてこれらを運営をしてまいる、かような姿においてこれが進められてまいるのでございまするが、この国民の共通の財産とも申すべき貴重なこれが還元される仕組みになっておりますることは、日韓大陸だなにつきましても、このような投融資を行うことによりまして開発の助成を行う可能性があるわけでございます。
なおまた、御指摘のように、これを公的機関で行ってはどうだという御意見でございまするが、生産開始後のイギリスあるいはノルウェーの体制に関連をいたしましての先生の御意見かとも存じまするが、全く傾聴に値しまするものがございますので、今後十分にこれらの問題につきまして検討してまいりたい、かように存じております。拍手
この発言だけを見る →大陸だなの賦存いたしまする資源は国民共通の資産であって、その開発に伴う利益は国民全体に還元せらるべきものであるという御高見に対しましては、全く同感でございます。特に石油資源のありませんわが国といたしましては、最も安定的な石油、天然ガスの供給源でございますので、政府といたしましても、積極的にその開発を推進してまいらなくては相ならぬ。
具体的には、石油開発公団からの投融資を行う際に、これらの資金でございまするが、探鉱中の分につきましては開発公団の資金をもちまして、そうして日本企業の負担額の七割を投融資することによって助成をいたし、また、開発が成功いたしました暁におきましては、日本開発銀行の融資によりましてこれらを運営をしてまいる、かような姿においてこれが進められてまいるのでございまするが、この国民の共通の財産とも申すべき貴重なこれが還元される仕組みになっておりますることは、日韓大陸だなにつきましても、このような投融資を行うことによりまして開発の助成を行う可能性があるわけでございます。
なおまた、御指摘のように、これを公的機関で行ってはどうだという御意見でございまするが、生産開始後のイギリスあるいはノルウェーの体制に関連をいたしましての先生の御意見かとも存じまするが、全く傾聴に値しまするものがございますので、今後十分にこれらの問題につきまして検討してまいりたい、かように存じております。拍手
三
寺
寺前巖#27
○寺前巖君 私は、日本共産党・革新共同を代表し、いわゆる日韓大陸棚協定に関し、主な点にしぼって質問をいたします。
政府は、この協定の審議に当たって、資源エネルギー問題の解決はわが国にとってきわめて重要であると強調してきました。わが国が自主的、民主的なエネルギー政策のもとでエネルギー資源の開発を積極的に進めるのは当然であります。しかし、石油の開発について言えば、今日その成功率はきわめて低く、巨額の投資が必要となっています。それだけに国民の合意を得ることは必要欠くべからざるものであります。
ところが、去る四月二十七日の衆議院外務委員会において、自民党の諸君は、民社党の同席を得て、わが党には今国会この議題について一度も質疑をさせなかったばかりか、総理質問や国民に対する中央、地方の公聴会をも行わさせずに審議を打ち切り、採決を強行したのであります。
この暴挙は、議会制民主主義のじゅうりんというにとどまらず、国民に説明のつかない反民族的、反国民的協定の疑惑の隠蔽以外の何物でもないのであります。拍手
大体、韓国政府は、今国会で本協定が承認されなければ単独開発に着手するなど、脅迫的言動を行ってきておるのであります。政府は、この件に関する韓国の内政干渉的態度をどのように考えているのか。また、協定の自然成立をねらった会期の延長は断じて容認しがたいものでありますが、これらの件について、総理、また自民党の総裁としての見解を伺いたいと思うのであります。
第二に、本協定の疑惑に満ちた利権絡みの背景についてであります。
本協定の共同開発区域は、もともとわが国の主権的権利とも言うべき範囲であります。ところが、一九六九年のエカフェ報告と前後する時期に、アメリカ系メジャーが、東シナ海周辺の鉱業権獲得に駆け回り、そして、わが国の設定鉱区に重複的に韓国の大陸だなと称してその権利を韓国政府に求め、この地域を問題にし、そしていま、あたかも主権的権利問題をたな上げにする顔をして、両国の利益を図っていくように見せかけているのであります。
日本政府自身も、一九七二年四月までは、国際司法裁判所へ提訴してでもこの地域の主権的権利を守ろうとして、韓国へも提起してきていたのであります。ところが、提訴決意後約四カ月の第六回日韓定期閣僚会議では突如として共同開発へと急転したのであります。との間の事情について韓国ロビイスト、日韓協力委員会常任理事の矢次一夫氏は、新聞や雑誌で、当時の金山、後宮新旧駐韓大使とともに、韓国の金総理に共同開発でやろうと提起し、金総理の合意を得たと説明しております。
総理、日韓協力委員会がアメリカ系メジャーの策動と呼応して、一九七〇年前後から取り組んできた共同開発構想の実現に向けてわが国政府がこの地域の主権的権利を主張していたそのときに、わが国駐韓大使が韓国政府にこのように働きかけていたという驚くべき事実をどう考えますか。
また、何ら共同開発をする必要もなければ、筋合いもないこの地域を、開発担当大臣である田中通産大臣、あなたは当時日韓協力委員会の事務総長でありましたが、なぜ日韓共同開発を促進をしなければならなかったのか、しかと説明を願いたいのであります。
第三は、先ほど来述べてきています主権的権利の放棄の問題であります。
現行大陸棚条約では、相対する国の大陸だなの境界画定は合意もしくは中間線等距離の原則によるとされており、現に世界の二十四に及ぶ大陸棚境界画定協定もすべてその原則を基本としております。それはいまや国際的合意ともなっているのであります。
ところが、今日わが国政府は、日韓の中間線からわが国九州の南西に広がる日本の領海十二海里と接したこの区域について、現行大陸棚条約によっても日本の主権的権利下にあることを一向に強調しようとしていません。
外務大臣、世界のどこに相対する国の大陸だなの境界を一国の主権的権利とも言うべき範囲に深く入り込んで、中間線等距離の原則以外で決めた国がありますか。御説明をいただきたい。
また、政府は、この件に関する法的立場をたな上げにしたと言っておりますが、それはわが国の主権的権利が及ぶ区域ではあるが韓国側が妥協しないのでやむを得ず譲歩したということではないのですか。何がたな上げですか。総理の納得のいく答弁を求めます。
また、韓国は、地質学者の間においても異論の多い沖繩海溝の存在を理由とした自然延長論を盾に、九州の間近までを韓国の大陸だなであると主張しております。しかし、この主張は、国際司法裁判所でも強調された公平の原則には全く合致しないものであります。この点についても外務大臣の見解を伺いたいのであります。
さらに、いまや世界の大勢となっている二百海里排他的経済水域から見れば、この協定は日本の国益にとって決定的な損失を与えるものであります。この決定を待たずして本協定の締結を急ぐことは、この地域の権益を五十年という長き将来に向かって事前に権利を放棄することにほかならず、世界の笑い物になるとさえ言わざるを得ないのであります。総理の明確なる見解を求めます。
第四は、十分な環境保全対策がなされないままに海底油田開発を促進していいのかという問題であります。
改良に改良を重ねてきた北海油田の最近の大事故を見るとき、技術過信はきわめて危険であります。万一この共同開発区域でこのような事故が起これば、黒潮の分岐点でもあり、東シナ海はもちろん、日本海や太平洋沿岸にも被害が広がり、わが国の漁業にきわめて広範囲にわたって壊滅的な打撃を与えるのであります。それだけに、開発は慎重に慎重を重ねるのが当然であります。
ところが、外務省発行の。パンフレットには、「共同開発区域ではこのような事故が起る可能性はありません。」と断定しているのであります。
総理並びに外務大臣、この非科学的な認識で、海洋汚染することなく開発できると考えているのですか。
さらに、韓国においてはわが国の海洋汚染防止法に相当する法律がなく、協定調印後も整備が進んでいません。また、韓国の法令は、韓国政府と開発権者の契約をもって法令とするなど、公害規制の面でもきわめて立ちおくれが目立つのであります。
協定第十九条は、いずれかの国の開発権者が操業管理者となって開発するとき、その操業管理者の国の法律を適用するとしていることから見ても、この問題はきわめて重大であります。また、わが国においても直接海底油田開発に対応する法制度はまだ整備されていません。
総理並びに環境庁長官、このような状態で事故の防止や対策が十分とられ、漁場や産卵場などが保全し得るとお考えになるのか、納得のいく説明を求めるのであります。
第五は、この開発計画が国益にかなうものではないという点であります。
政府は、わが国独自の石油確保の目的で石油開発公団をつくり、石油開発事業に対して出資や融資を行ってきました。ところが、石油が出ず、会社がだめになれば、出資はもちろん、融資分も返済しなくてもよいという、いわゆる成功払い方式をとっております。このため、いままでに融資した総額千四百三十五億円についても、すでにその約一割、百三十六億円がむだになっているのであります。この額は今後ますますふえていくでしょう。
ととろで、本協定によって予定されている共同開発事業は、まさにメジャー支配のもとに進められるものであります。韓国側開発はすべてメジャーの手であり、わが国側もまた各社ともメジャーと半々の共同事業となっているのであります。わが国が莫大な投資を行い、成功したとしても、石油は実際には全体の四分の三がメジャーの手に渡ってしまうのであります。
通産大臣、この地域の開発計画の内容と投資予定額、石油開発公団による融資の見込み額、さらには石油の採取予想量など、正確に事業の全容を国民の前に明確にお示しになるべきであります。
さらに、本協定に基づく特別措置法案では、鉱区税を大幅に引き下げ、探査権設定登録は現行の八分の一に、採掘権設定登録は現行の二分の一にするなど、至れり尽くせりのものとなっております。なぜこのようにこの開発に限って特別の優遇措置をとるのか、これらの点について通産大臣の所見を伺います。
以上、質問しましたように、この協定は多くの問題と疑惑が解明されないままになっています。そうして、ろくろく国会審議もせず、わが国の主権と国益を著しく害する協定の批准をいま進めようとしているのであります。
私は、このような反民族的、反国民的協定には、断固反対することを表明して、補充質問を終わるのであります。拍手
〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
この発言だけを見る →政府は、この協定の審議に当たって、資源エネルギー問題の解決はわが国にとってきわめて重要であると強調してきました。わが国が自主的、民主的なエネルギー政策のもとでエネルギー資源の開発を積極的に進めるのは当然であります。しかし、石油の開発について言えば、今日その成功率はきわめて低く、巨額の投資が必要となっています。それだけに国民の合意を得ることは必要欠くべからざるものであります。
ところが、去る四月二十七日の衆議院外務委員会において、自民党の諸君は、民社党の同席を得て、わが党には今国会この議題について一度も質疑をさせなかったばかりか、総理質問や国民に対する中央、地方の公聴会をも行わさせずに審議を打ち切り、採決を強行したのであります。
この暴挙は、議会制民主主義のじゅうりんというにとどまらず、国民に説明のつかない反民族的、反国民的協定の疑惑の隠蔽以外の何物でもないのであります。拍手
大体、韓国政府は、今国会で本協定が承認されなければ単独開発に着手するなど、脅迫的言動を行ってきておるのであります。政府は、この件に関する韓国の内政干渉的態度をどのように考えているのか。また、協定の自然成立をねらった会期の延長は断じて容認しがたいものでありますが、これらの件について、総理、また自民党の総裁としての見解を伺いたいと思うのであります。
第二に、本協定の疑惑に満ちた利権絡みの背景についてであります。
本協定の共同開発区域は、もともとわが国の主権的権利とも言うべき範囲であります。ところが、一九六九年のエカフェ報告と前後する時期に、アメリカ系メジャーが、東シナ海周辺の鉱業権獲得に駆け回り、そして、わが国の設定鉱区に重複的に韓国の大陸だなと称してその権利を韓国政府に求め、この地域を問題にし、そしていま、あたかも主権的権利問題をたな上げにする顔をして、両国の利益を図っていくように見せかけているのであります。
日本政府自身も、一九七二年四月までは、国際司法裁判所へ提訴してでもこの地域の主権的権利を守ろうとして、韓国へも提起してきていたのであります。ところが、提訴決意後約四カ月の第六回日韓定期閣僚会議では突如として共同開発へと急転したのであります。との間の事情について韓国ロビイスト、日韓協力委員会常任理事の矢次一夫氏は、新聞や雑誌で、当時の金山、後宮新旧駐韓大使とともに、韓国の金総理に共同開発でやろうと提起し、金総理の合意を得たと説明しております。
総理、日韓協力委員会がアメリカ系メジャーの策動と呼応して、一九七〇年前後から取り組んできた共同開発構想の実現に向けてわが国政府がこの地域の主権的権利を主張していたそのときに、わが国駐韓大使が韓国政府にこのように働きかけていたという驚くべき事実をどう考えますか。
また、何ら共同開発をする必要もなければ、筋合いもないこの地域を、開発担当大臣である田中通産大臣、あなたは当時日韓協力委員会の事務総長でありましたが、なぜ日韓共同開発を促進をしなければならなかったのか、しかと説明を願いたいのであります。
第三は、先ほど来述べてきています主権的権利の放棄の問題であります。
現行大陸棚条約では、相対する国の大陸だなの境界画定は合意もしくは中間線等距離の原則によるとされており、現に世界の二十四に及ぶ大陸棚境界画定協定もすべてその原則を基本としております。それはいまや国際的合意ともなっているのであります。
ところが、今日わが国政府は、日韓の中間線からわが国九州の南西に広がる日本の領海十二海里と接したこの区域について、現行大陸棚条約によっても日本の主権的権利下にあることを一向に強調しようとしていません。
外務大臣、世界のどこに相対する国の大陸だなの境界を一国の主権的権利とも言うべき範囲に深く入り込んで、中間線等距離の原則以外で決めた国がありますか。御説明をいただきたい。
また、政府は、この件に関する法的立場をたな上げにしたと言っておりますが、それはわが国の主権的権利が及ぶ区域ではあるが韓国側が妥協しないのでやむを得ず譲歩したということではないのですか。何がたな上げですか。総理の納得のいく答弁を求めます。
また、韓国は、地質学者の間においても異論の多い沖繩海溝の存在を理由とした自然延長論を盾に、九州の間近までを韓国の大陸だなであると主張しております。しかし、この主張は、国際司法裁判所でも強調された公平の原則には全く合致しないものであります。この点についても外務大臣の見解を伺いたいのであります。
さらに、いまや世界の大勢となっている二百海里排他的経済水域から見れば、この協定は日本の国益にとって決定的な損失を与えるものであります。この決定を待たずして本協定の締結を急ぐことは、この地域の権益を五十年という長き将来に向かって事前に権利を放棄することにほかならず、世界の笑い物になるとさえ言わざるを得ないのであります。総理の明確なる見解を求めます。
第四は、十分な環境保全対策がなされないままに海底油田開発を促進していいのかという問題であります。
改良に改良を重ねてきた北海油田の最近の大事故を見るとき、技術過信はきわめて危険であります。万一この共同開発区域でこのような事故が起これば、黒潮の分岐点でもあり、東シナ海はもちろん、日本海や太平洋沿岸にも被害が広がり、わが国の漁業にきわめて広範囲にわたって壊滅的な打撃を与えるのであります。それだけに、開発は慎重に慎重を重ねるのが当然であります。
ところが、外務省発行の。パンフレットには、「共同開発区域ではこのような事故が起る可能性はありません。」と断定しているのであります。
総理並びに外務大臣、この非科学的な認識で、海洋汚染することなく開発できると考えているのですか。
さらに、韓国においてはわが国の海洋汚染防止法に相当する法律がなく、協定調印後も整備が進んでいません。また、韓国の法令は、韓国政府と開発権者の契約をもって法令とするなど、公害規制の面でもきわめて立ちおくれが目立つのであります。
協定第十九条は、いずれかの国の開発権者が操業管理者となって開発するとき、その操業管理者の国の法律を適用するとしていることから見ても、この問題はきわめて重大であります。また、わが国においても直接海底油田開発に対応する法制度はまだ整備されていません。
総理並びに環境庁長官、このような状態で事故の防止や対策が十分とられ、漁場や産卵場などが保全し得るとお考えになるのか、納得のいく説明を求めるのであります。
第五は、この開発計画が国益にかなうものではないという点であります。
政府は、わが国独自の石油確保の目的で石油開発公団をつくり、石油開発事業に対して出資や融資を行ってきました。ところが、石油が出ず、会社がだめになれば、出資はもちろん、融資分も返済しなくてもよいという、いわゆる成功払い方式をとっております。このため、いままでに融資した総額千四百三十五億円についても、すでにその約一割、百三十六億円がむだになっているのであります。この額は今後ますますふえていくでしょう。
ととろで、本協定によって予定されている共同開発事業は、まさにメジャー支配のもとに進められるものであります。韓国側開発はすべてメジャーの手であり、わが国側もまた各社ともメジャーと半々の共同事業となっているのであります。わが国が莫大な投資を行い、成功したとしても、石油は実際には全体の四分の三がメジャーの手に渡ってしまうのであります。
通産大臣、この地域の開発計画の内容と投資予定額、石油開発公団による融資の見込み額、さらには石油の採取予想量など、正確に事業の全容を国民の前に明確にお示しになるべきであります。
さらに、本協定に基づく特別措置法案では、鉱区税を大幅に引き下げ、探査権設定登録は現行の八分の一に、採掘権設定登録は現行の二分の一にするなど、至れり尽くせりのものとなっております。なぜこのようにこの開発に限って特別の優遇措置をとるのか、これらの点について通産大臣の所見を伺います。
以上、質問しましたように、この協定は多くの問題と疑惑が解明されないままになっています。そうして、ろくろく国会審議もせず、わが国の主権と国益を著しく害する協定の批准をいま進めようとしているのであります。
私は、このような反民族的、反国民的協定には、断固反対することを表明して、補充質問を終わるのであります。拍手
〔内閣総理大臣福田赳夫君登壇〕
福
福田赳夫#28
○内閣総理大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。
韓国は、本協定の審議に対して内政干渉しているのじゃないか、そういうようなお尋ねでございますが、ともかく、この協定は、締結されてから三年以上になるわけです。韓国の方ではもう早く批准を了しておりまするにかかわらず、わが方におきましては、まだ批准が終わっておらぬという状態でありますので、韓国側が不満を表明するのは、私は当然だと思う。それは内政干渉というふうに受け取る必要はない、かように考えております。
また、政府は、協定の自然成立を図るために、会期延長を考えているのじゃないかというお話でございますが、そのような考え方はだれも持っておりません。
また、政府は、主権に関する法的立場をたな上げすると言っておるが、その意味は、わが国の主権は及ぶのであるけれども、韓国が妥協しないものだから、やむを得ないで譲歩するという意味かというようなお話でありまするけれども、さようなことではないのであります。この共同開発方式、これは、だれが考えてもこの方式以外にはちょっと考えられない。日韓両国双方、どっちが譲歩した、どっちが勝った、そういうような性格のものではございません。
また、わが国の在韓国大使が、何かこの協定作成の間に動き回ったというようなお話をされましたが、私は、その事実につきましては承知しておりませんけれども、しかし、だれが考えても、この問題は大陸だなの境界について、両国において争いがあるわけなんです。そういう状態をほうっておいたら、この大事な大陸だなの開発ができない。これはもう共同開発以外には手はないのでありまして、どなたがどういう動きをしたか存じませんけれども、その大陸だな共同開発構想、これを持ち出したという動きでありますれば、それは私は正しい動きからであった、かように理解をいたしております。
また、この大陸だな問題と経済水域問題、この関係についてお尋ねでございまするけれども、これは別個のものというふうに考えておるのであります。したがって、一方が決まれば他方が自動的に決まるというような関係ではございません。本協定は、将来のわが国経済水域設定をみずから制約するものではございませんです。
それから、この環境の問題について心配だ、こういうお話でございまするけれども、これは日韓両国が相協力をいたしまして海洋汚染の防止、除去などについて努める、こういうことで交換公文を交わしておるのであります。この交換公文を根拠といたしまして、さような問題には有効に対処してまいるという考えでございます。
また、外務省発行のパンフレットによれば、共同開発区域では事故が起こる可能性がないと断言しておるが、これはどういうふうな見解かというお話でございますが、これは外務大臣よりお答え申し上げます。拍手
〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
この発言だけを見る →韓国は、本協定の審議に対して内政干渉しているのじゃないか、そういうようなお尋ねでございますが、ともかく、この協定は、締結されてから三年以上になるわけです。韓国の方ではもう早く批准を了しておりまするにかかわらず、わが方におきましては、まだ批准が終わっておらぬという状態でありますので、韓国側が不満を表明するのは、私は当然だと思う。それは内政干渉というふうに受け取る必要はない、かように考えております。
また、政府は、協定の自然成立を図るために、会期延長を考えているのじゃないかというお話でございますが、そのような考え方はだれも持っておりません。
また、政府は、主権に関する法的立場をたな上げすると言っておるが、その意味は、わが国の主権は及ぶのであるけれども、韓国が妥協しないものだから、やむを得ないで譲歩するという意味かというようなお話でありまするけれども、さようなことではないのであります。この共同開発方式、これは、だれが考えてもこの方式以外にはちょっと考えられない。日韓両国双方、どっちが譲歩した、どっちが勝った、そういうような性格のものではございません。
また、わが国の在韓国大使が、何かこの協定作成の間に動き回ったというようなお話をされましたが、私は、その事実につきましては承知しておりませんけれども、しかし、だれが考えても、この問題は大陸だなの境界について、両国において争いがあるわけなんです。そういう状態をほうっておいたら、この大事な大陸だなの開発ができない。これはもう共同開発以外には手はないのでありまして、どなたがどういう動きをしたか存じませんけれども、その大陸だな共同開発構想、これを持ち出したという動きでありますれば、それは私は正しい動きからであった、かように理解をいたしております。
また、この大陸だな問題と経済水域問題、この関係についてお尋ねでございまするけれども、これは別個のものというふうに考えておるのであります。したがって、一方が決まれば他方が自動的に決まるというような関係ではございません。本協定は、将来のわが国経済水域設定をみずから制約するものではございませんです。
それから、この環境の問題について心配だ、こういうお話でございまするけれども、これは日韓両国が相協力をいたしまして海洋汚染の防止、除去などについて努める、こういうことで交換公文を交わしておるのであります。この交換公文を根拠といたしまして、さような問題には有効に対処してまいるという考えでございます。
また、外務省発行のパンフレットによれば、共同開発区域では事故が起こる可能性がないと断言しておるが、これはどういうふうな見解かというお話でございますが、これは外務大臣よりお答え申し上げます。拍手
〔国務大臣鳩山威一郎君登壇〕
鳩
鳩山威一郎#29
○国務大臣(鳩山威一郎君) 全世界で、大陸だな境界の画定協定につきまして自然延長の考えを採用しておるケースがあるかという、これは先ほどもお答え申し上げたのでありますけれども、一九七二年のチモール沖の大陸棚協定、豪州とインドネシア間の境界線が中間線よりもインドネシア側寄りに決められておるということを申し上げたのであります。
この本件は、共同開発地域を決めたのでありまして、決してこの大陸だなの境界を決めたのではないのであります。北の方の協定は大陸だなの境界線を決めたのでありますけれども、南の方は境界を決めたのではなくして、共同開発をしようという区域を決めた、このように御理解をいただきたいわけでございます。
それから、この外務省のパンフレットにつきましてまたお触れになったわけでございます。北海におきます汚染事故、流出事故が起こったことは、これは考えられなかった事故が起こったわけでございますから、事故が全く起こらないというようなことは、もちろん神様でなければ言えないことであります。しかし、私どもがパンフレットで申し述べたこと、このサンタバーバラで起こったような事故は、これはまれなケースでありまして、このような事故が起こることはないだろう、これを強く書きましたので、これはそのように御承知おきいただきたいわけでございます。
以上でございます。拍手
〔国務大臣田中龍夫君登壇〕
この発言だけを見る →この本件は、共同開発地域を決めたのでありまして、決してこの大陸だなの境界を決めたのではないのであります。北の方の協定は大陸だなの境界線を決めたのでありますけれども、南の方は境界を決めたのではなくして、共同開発をしようという区域を決めた、このように御理解をいただきたいわけでございます。
それから、この外務省のパンフレットにつきましてまたお触れになったわけでございます。北海におきます汚染事故、流出事故が起こったことは、これは考えられなかった事故が起こったわけでございますから、事故が全く起こらないというようなことは、もちろん神様でなければ言えないことであります。しかし、私どもがパンフレットで申し述べたこと、このサンタバーバラで起こったような事故は、これはまれなケースでありまして、このような事故が起こることはないだろう、これを強く書きましたので、これはそのように御承知おきいただきたいわけでございます。
以上でございます。拍手
〔国務大臣田中龍夫君登壇〕