中島敏次郎の発言 (外務委員会)

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○政府委員(中島敏次郎君) この周辺の漁民の方々が従来これら四島の近辺に近づきまして領海侵犯その他のかどで向こう側に逮捕せられておるという事態があることは、先生御指摘のように遺憾ながら事実でございまして、わが方政府といたしましては、このような拿捕、ことにいわゆる領海侵犯と称するもののかどで拿捕されるという事態に対しましては、これを抗議し、またその返還を要求しているわけでございます。
 そこで問題は、今般の取り決めによってその事態が変わったのかどうかという点にあり得るんだろうと思います。ことに先生は十二海里になったこととの関連でどうなんだと、こういう御質問だと理解いたしますが、その点につきましては、従来わが国の領海は三海里であり、それが今般十二海里になったということにつきまして、いまの事態には直接の変化はもたらさないだろうというふうに考えております。わが国といたしましては、これら四島の周辺にはわが国の領海があるという立場でございますから、その立場に立って今後ともこの種の問題に対処していくということでございます。
 他方、これは全くわが政府として認めるものではございませんけれども、ソ連側はこれら四島がみずからの領土であるという立場に立ち、そしてその回りにみずからの領海があるという立場に立っているものと見られるわけでございまして、その事態、双方の領有権主張が重なっておって、したがってその周辺における領海がそれぞれみずからの領海であるという立場のぶつかり合いというものは今回の協定によっても依然として解消はしていない、変化はないと、むしろ実態の問題としては申し上げるほかない、だろうと思います。
 ただその場合に、そのことによってわが国がこれら四島の領有権主張、またその四島の周辺にありますところの領海に対する、領海がわが国の領海であるという立場を害されることがあってはならないということで、協定の第八条におけるところの留保を明確に行ったと、こういう形になっております。

発言情報

speech_id: 108013968X01919770608_021

発言者: 中島敏次郎

speaker_id: 15750

日付: 1977-06-08

院: 参議院

会議名: 外務委員会