伊藤圭一の発言 (内閣委員会)

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○説明員(伊藤圭一君) いま先生の御質問にございました二つの点について御説明申し上げますが、まず第一点の朝鮮半島の情勢の判断の問題でございます。これは御承知のように五月の末にハビブ、ブラウン統参議長が参りまして、その帰りに寄りましたときの会議において説明がありましたときには、実はこの情勢判断の問題というものはほとんど触れられておりませんでした。ところが、この間ブラウン長官が参りましたときには、これはすでにコミットメント等にも多少出ておるわけでございますけれども、まず、北朝鮮の軍事力というものがやはり最近能力を高めている。したがって、朝鮮半島の軍事情勢というものはきわめて厳しいものであるという判断を、韓国も、またアメリカも同じような立場で合意いたしているというのがきわめて特徴的でございました。したがいまして、私どもが当初カーター大統領になりましたときに、その情勢にはほとんど触れられないで、ただ地上軍の撤退だけということがプレイアップされておった時期とかなり違ってきて、そういった情勢を踏まえながら紛争が起きないような形でこの地上軍の撤退をやるというために大変努力をしているんだという印象があったわけでございます。で、この地上軍の撤退ということにつきましては、御承知のように七一年のいわゆる韓国からの一個師団の撤退以来、やはり期間をかけてやりたいというのが米政府の基本的な態度であったというふうに私どもは考えているわけでございます。これにつきましては、国防総省の事務当局の次官補あたりの話によりましても、とにかく韓国にはもう二十何年間か地上軍が駐留しているんだ、いわゆるアジアからはその地上軍の撤退については可能なところからやっていきたいという考え方は常々持っていたということを言っておりました。そういった考え方がやはりアメリカの政府には底流としてあったと思います。そしてまた一方、そういった軍事的な緊張があるということも踏まえておったわけでございますが、同時に、最近の韓国軍の近代化のテンポあるいは韓国の経済力、そういったものを背景といたしまして、いわゆる韓国の国力というものが上がってきた。したがって、アメリカ軍の地上軍が撤退しても、五十数万の陸軍がおり、それに、引き揚げる際に近代的な兵器を与えるとか、あるいは防衛産業というものを育成するとか、そういうことによって韓国の近代化を進めていくことによれば、北朝鮮との軍事力の均衡を失することなくこの撤退が可能であろうというような判断に立ったものと思われます。しかしながら、そうは言いましても、やはり海・空軍力につきましては依然として抑止力としての価値は高いという判断のもとに、特に空軍力などは戦術空軍の部隊を増強するということまで話し合っているというようなことでございました。したがいまして、そういう全体の国力、それから陸軍の北と韓国との均衡、そういうものを考えながら今度の撤退計画というものを進めていくというような説明があったわけでございます。で、ただいま大臣からも申し上げましたように、いま決まっておりますのは七八年度末までに一個旅団を中心とする六千人の部隊の引き揚げということだけが決まっておるわけでございます。その時点におきまして、その時点における朝鮮半島の情勢をレビューしながら、再びどういう形で撤退をするのかというようなことを検討したいというのが基本点な態度のようでございます。さらにもう一点残ります一個師団の中の二個旅団というものは、地上軍の撤退の最終の時期までやはり必要な部隊と考えて韓国に駐留させるというようなことを言っておった次第でございます。

発言情報

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発言者: 伊藤圭一

speaker_id: 710

日付: 1977-08-11

院: 参議院

会議名: 内閣委員会