角田両作の発言 (商工委員会)

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○角田参考人 私は、日本軽工業製品輸出組合の副理事長、亀田両作でございます。
 雑貨軽工業品を代表いたしまして、まず現在の円高レートから申し上げたいと存じます。
 御承知のとおり、一月二百九十円、二月二百八十四円、三月二百八十円、四、五月二百七十五円、平均しますと大体二百八十二円でございます。七月初めは、雑貨関係のレートはただいま申し上げた二百八十円が平均でございました。このレートにおきまして契約の積み出しは順調であった。中旬に入りまして急にこれが円高の二百六十五円となり、既契約の積み出し期に入って一ドル二百五十六円で換算いたしますと、各業界にアンケートを出しましたところ、一社平均千五百二十三万の差損となっております。これを私どもはがまんして契約を履行しつつ現在に至っております。今回の差損、また七月の差損ともに、すべての差損は商社の負担となっております。あるいはメーカーに負担させておるというような話も聞いておりますが、私ども軽工業製品、いわゆる零細企業に対しては、この差損を負担させることはとうていできない実情にあります。
 その後、一時二百六十五円で小康を保ち、業者も若干円高を想定して成約に努力を尽くしてまいったところ、今回一ドル二百五十円台の急激なる円高に見舞われ、業者としてはほとんど契約がまとまらぬような状態であります。二百五十円台で私どもの商品はどうしたらよいかというのが現状でございます。
 さらに最近、発展途上国の台湾、香港あるいは韓国の追い上げが激しく、私どもの商品はこういう途上国との競争はもう不可能な状態になっております。このままでは必ずや三〇%ないし四〇%の落ち込みはあると想像しております。これに伴い、取り扱い業者の経営も非常に苦しくなるおそれがあります。もうどうしたらよいか全く見通しがつかないというのが現在の私ども業界の声でございます。
 八月より政府並びに各団体にお願いいたしまして、今回、政府御当局におかれましては、円高対策として中小企業為替変動対策緊急融資が決まりました。これはまことにありがたいのでございますが、十月一日より実施の予定がいまだに実行されておりません。それに、これは金利が七・六%、余り恩恵とは私どもは考えておりません。せめて準商手並みの五・五ぐらいに抑えてもらわなかったならば、せっかくの緊急融資も利用する人も少ないんじゃないかという声も聞いております。
 業界の要望といたしましては、二百五十円台では採算がとれず、特に先ほど申し上げたとおり発展途上国との競合もあって、このままでは多くの業者がきわめて甚大なる影響を受けることはもう必至でございます。したがって、この際、安定したレートの設定、希望と申しますと最低二百六十五円から二百七十円が適正であり、これが私どものぎりぎりの採算ベースでございます。
 もう一つは、この際、為替変動保険及び為替変動準備金制度の設定、貿易政策の根本的改善による輸入の促進、できるならば、いろいろ事情がございましょうが、この際、日銀におかれましては積極的にドル買い介入に踏み切ってもらいたいと思います。
 結論として申しますことは、現在の花形商品の集中豪雨的輸出によっていつも犠牲を受けるのは私ども軽工業製品業界だけであります。政府の行政指導によって、秩序ある輸出に改めることができないでしょうか。私どもはこれに常に疑問を持っております。あるいは輸入を拡大するとともに、これは私の案でございますが、今日の苦しみを全企業が負うということです。少なくとも六カ月あるいは九カ月全輸出の五%ないし一〇%を自粛したならば、恐らく三十億、四十億ドルの黒字減らしになるのじゃないかと思います。そうすることによって海外の感情も改善され、レートも安定することは私どもにとってはむしろ一〇%以上のプラスになるのじゃないかという考えを持っております。この際、ひとつ各先生方におかれましても、どうか積極的政策をとっていただくことを全業界を代表いたしまして望んでおる次第でございます。
 また、これはごく参考でございますが、石油ショック前までは、私どもの中小企業の商品を買いに世界各国から数百人のバイヤーが来ておりました。当時は、東京に少なくとも三週間、四週間は滞在して商品を買い付けておりました。ところが、最近は、東京にはせいぜい一日か一日半でございます。残りはほとんど韓国あるいは台湾、香港に三週間ないし一カ月滞在して買い付けをやっております。いかに日本の商品が高いかということです。それから、魅力が減って、後進国の商品に魅力があるということが十分おわかりだろうと思います。
 また、業界におきましては、大体ドルベース約五八%、現在は円為替が四二%程度の割合でもって商談を続けております。こういうようなわけで、とても現在の二百五十二円台ではどうにもこうにもならぬというのが現状でございますので、この際、政府におかれましても、本当に新聞やテレビで申すがごとく、ただ積極的にやります。やりますでなく、現実にやっていただきたいというのが私ども業界何千軒の中小企業経営者の要望でございますので、どうかひとつよろしく御検討をお願いしたいと存じます。
 これで終わりにいたします。

発言情報

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発言者: 角田両作

speaker_id: 29099

日付: 1977-10-25

院: 衆議院

会議名: 商工委員会