商工委員会

1977-10-25 衆議院 全233発言

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会議録情報#0
本国会召集日(昭和五十二年九月二十九日)(木
曜日)(午前零時現在)における本委員は、次の
とおりである。
   委員長 野呂 恭一君
   理事 中島源太郎君 理事 橋口  隆君
   理事 武藤 嘉文君 理事 山崎  拓君
   理事 上坂  昇君 理事 佐野  進君
   理事 松本 忠助君 理事 玉置 一徳君
      安倍晋太郎君    青木 正久君
      鹿野 道彦君    粕谷  茂君
      藏内 修治君    佐々木義武君
      島村 宜伸君    辻  英雄君
      中西 啓介君    楢橋  進君
      西銘 順治君    萩原 幸雄君
      林  義郎君    前田治一郎君
      渡辺 秀央君    板川 正吾君
      岡田 哲児君    加藤 清二君
      後藤  茂君    清水  勇君
      武部  文君    中村 重光君
      渡辺 三郎君    長田 武士君
      玉城 栄一君    西中  清君
      宮田 早苗君    工藤  晃君
      安田 純治君    大成 正雄君
     橋本登美三郎君
―――――――――――――――――――――
昭和五十二年十月二十五日(火曜日)
    午前十時三十八分開議
 出席委員
   委員長 野呂 恭一君
   理事 中島源太郎君 理事 武藤 嘉文君
   理事 山崎  拓君 理事 上坂  昇君
   理事 佐野  進君 理事 松本 忠助君
      鹿野 道彦君    粕谷  茂君
      島村 宜伸君    辻  英雄君
      中西 啓介君    楢橋  進君
      西銘 順治君    萩原 幸雄君
      林  義郎君    渡辺 秀央君
      板川 正吾君    岡田 哲児君
      加藤 清二君    後藤  茂君
      清水  勇君    中村 重光君
      渡辺 三郎君    長田 武士君
      玉城 栄一君    西中  清君
      宮田 早苗君    工藤  晃君
      安田 純治君    大成 正雄君
 出席政府委員
        公正取引委員会
        委員長     橋口  收君
        通商産業政務次
        官       松永  光君
        通商産業大臣官
        房長      宮本 四郎君
        通商産業大臣官
        房審議官    島田 春樹君
        通商産業大臣官
        房審議官    山口 和男君
        中小企業庁次長 児玉 清隆君
 委員外の出席者
        通商産業省基礎
        産業局総務課長 堺   司君
        参  考  人
        (日本軽工業製
        品輸出組合副理
        事長)     角田 両作君
        参  考  人
        (軽金属製錬会
        会長)     中山 一郎君
        参  考  人
        (平電炉普通鋼
        協議会会長)  安田安次郎君
        参  考  人
        (日本製紙連合
        会副会長)   栖原  亮君
        参  考  人
        (日本化学工業
        協会会長)   鈴木 治雄君
        参  考  人
        (日本紡績協会
        専務理事)   西岡  宏君
        参  考  人
        (愛知県陶磁器
        工業組合理事
        長)      山田 武雄君
        商工委員会調査
        室長      藤沼 六郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
十月五日
 辞任         補欠選任
  青木 正久君     田中 六助君
同月十一日
 辞任         補欠選任
  藏内 修治君     稻葉  修君
  安田 純治君     松本 善明君
同月十二日
 辞任         補欠選任
  松本 善明君     安田 純治君
同月十五日
 辞任         補欠選任
  玉城 栄一君     浅井 美幸君
同日
 辞任         補欠選任
  浅井 美幸君     玉城 栄一君
同月十八日
 辞任         補欠選任
  稻葉  修君     藏内 修治君
    ―――――――――――――
九月二十九日
 日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸
 棚(だな)の南部の共同開発に関する協定の実
 施に伴う石油及び可燃性天然ガス資源の開発に
 関する特別措置法案(内閣提出、第八十回国会
 閣法第三〇号)
 下請代金支払遅延等防止法の一部を改正する法
 律案(松本忠助君外三名提出、第八十回国会衆
 法第九号)
 小規模事業者生業安定資金融通特別措置法案(
 松本忠助君外三名提出、第八十回国会衆法第一
 〇号)
 伝統的工芸品産業の振興に関する法律の一部を
 改正する法律案(松本忠助君外三名提出、第八
 十回国会衆法第四二号)
十月二十四日
 鉄線二次産業の危機打開に関する請願(大成正
 雄君紹介)(第四七一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
十月十三日
 中小企業の不況対策強化に関する陳情書外九件
 (第六
 七号)
 陶管製造業の不況対策確立に関する陳情書
 (第六八号)
 大規模小売店舗の進出に伴う中小小売商業対策
 に関する陳情書外一件
 (第六九号)
 農事用電力料金の適正化等に関する陳情書
 (第七〇号)
 エネルギー政策確立等に関する陳情書外一件
 (第七一号)
 不燃物の再生利用のための企業責任確立に関す
 る陳情書(第七二
 号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 小委員会設置に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 通商産業の基本施策に関する件
 経済の計画及び総合調整に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件
     ――――◇―――――
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野呂恭一#1
○野呂委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 通商産業の基本施策に関する事項
 中小企業に関する事項
 資源エネルギーに関する事項
 特許及び工業技術に関する事項
 経済の計画及び総合調整に関する事項
 私的独占の禁止及び公正取引に関する事項
 鉱業と一般公益との調整等に関する事項
の各事項につきまして、本会期中調査をいたしたいと存じます。
 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長に対し、国政調査の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野呂恭一#2
○野呂委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 なお、議長に提出する国政調査承認要求書の作成及び手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野呂恭一#3
○野呂委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
     ————◇—————
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野呂恭一#4
○野呂委員長 次に、小委員会設置の件についてお諮りいたします。
 鉱物及びエネルギー資源に関する諸問題を調査するため小委員二十名よりなるエネルギー・鉱物資源問題小委員会及び
 流通問題に関する諸問題を調査するため小委員二十名よりなる流通問題小委員会を、それぞれ設置することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野呂恭一#5
○野呂委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 両小委員会の小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野呂恭一#6
○野呂委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 両小委員会の小委員及び小委員長は、委員長において追って指名し、公報をもってお知らせいたします。
 なお、小委員及び小委員長の辞任、補欠選任に関しては、あらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野呂恭一#7
○野呂委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
     ————◇—————
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野呂恭一#8
○野呂委員長 この際、新たに就任されました公正取引委員会委員長橋口收君を御紹介申し上げます。
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橋口收#9
○橋口政府委員 公正取引委員会委員長を拝命いたしました橋口でございます。
 閉会中の発令でございましたが、今国会におきまして正式に御承認いただきましてありがとうございました。
 大変にむずかしい時期、また大切な時期における就任でございますので、その職責の重さを痛感をいたしておるわけでございます。浅学未熟な者でございますが、職務の精励にはせっかく努力をいたしたいと考えておりますので、何とぞ御教導のほどよろしくお願い申し上げます。拍手
     ————◇—————
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野呂恭一#10
○野呂委員長 通商産業の基本施策に関する件、経済の計画及び総合調整に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 不況対策問題等の調査のため、本日、参考人として、日本軽工業製品輸出組合副理事長角田両作君、軽金属製錬会会長中山一郎君、平電炉普通鋼協議会会長安田安次郎君、日本製紙連合会副会長栖原亮君、日本化学工業協会会長鈴木治雄君、日本紡績協会専務理事西岡宏君、愛知県陶磁器工業組合理事長山田武雄君の御出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野呂恭一#11
○野呂委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 午前中の参考人として、角田参考人、中山参考人、安田参考人、以上三名の方々に御出席を願っております。
 なお、そのほかの方々には午後から御出席を願うことになっておりますので、さよう御了承願います。
     ————◇—————
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野呂恭一#12
○野呂委員長 この際、参考人各位に一再ごあいさつ申し上げます。
 参考人各位には、御多忙中のところ本委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございます。
 ただいま本委員会におきましては、特に不況対策問題等について調査を行っておりますが、参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、今後の調査の参考にいたしたいと存じます。
 なお、議事の順序でございますが、最初に御意見をそれぞれ十分程度取りまとめてお述べいただき、次に委員の質疑に対してお答えいただきたいと存じます。
 なお、念のため申し上げますが、発言の際は委員長の許可を得ることになっております。また、参考人は委員に対し質疑をすることはできないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願います。
 それでは、まず、角田参考人にお願いいたします。
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角田両作#13
○角田参考人 私は、日本軽工業製品輸出組合の副理事長、亀田両作でございます。
 雑貨軽工業品を代表いたしまして、まず現在の円高レートから申し上げたいと存じます。
 御承知のとおり、一月二百九十円、二月二百八十四円、三月二百八十円、四、五月二百七十五円、平均しますと大体二百八十二円でございます。七月初めは、雑貨関係のレートはただいま申し上げた二百八十円が平均でございました。このレートにおきまして契約の積み出しは順調であった。中旬に入りまして急にこれが円高の二百六十五円となり、既契約の積み出し期に入って一ドル二百五十六円で換算いたしますと、各業界にアンケートを出しましたところ、一社平均千五百二十三万の差損となっております。これを私どもはがまんして契約を履行しつつ現在に至っております。今回の差損、また七月の差損ともに、すべての差損は商社の負担となっております。あるいはメーカーに負担させておるというような話も聞いておりますが、私ども軽工業製品、いわゆる零細企業に対しては、この差損を負担させることはとうていできない実情にあります。
 その後、一時二百六十五円で小康を保ち、業者も若干円高を想定して成約に努力を尽くしてまいったところ、今回一ドル二百五十円台の急激なる円高に見舞われ、業者としてはほとんど契約がまとまらぬような状態であります。二百五十円台で私どもの商品はどうしたらよいかというのが現状でございます。
 さらに最近、発展途上国の台湾、香港あるいは韓国の追い上げが激しく、私どもの商品はこういう途上国との競争はもう不可能な状態になっております。このままでは必ずや三〇%ないし四〇%の落ち込みはあると想像しております。これに伴い、取り扱い業者の経営も非常に苦しくなるおそれがあります。もうどうしたらよいか全く見通しがつかないというのが現在の私ども業界の声でございます。
 八月より政府並びに各団体にお願いいたしまして、今回、政府御当局におかれましては、円高対策として中小企業為替変動対策緊急融資が決まりました。これはまことにありがたいのでございますが、十月一日より実施の予定がいまだに実行されておりません。それに、これは金利が七・六%、余り恩恵とは私どもは考えておりません。せめて準商手並みの五・五ぐらいに抑えてもらわなかったならば、せっかくの緊急融資も利用する人も少ないんじゃないかという声も聞いております。
 業界の要望といたしましては、二百五十円台では採算がとれず、特に先ほど申し上げたとおり発展途上国との競合もあって、このままでは多くの業者がきわめて甚大なる影響を受けることはもう必至でございます。したがって、この際、安定したレートの設定、希望と申しますと最低二百六十五円から二百七十円が適正であり、これが私どものぎりぎりの採算ベースでございます。
 もう一つは、この際、為替変動保険及び為替変動準備金制度の設定、貿易政策の根本的改善による輸入の促進、できるならば、いろいろ事情がございましょうが、この際、日銀におかれましては積極的にドル買い介入に踏み切ってもらいたいと思います。
 結論として申しますことは、現在の花形商品の集中豪雨的輸出によっていつも犠牲を受けるのは私ども軽工業製品業界だけであります。政府の行政指導によって、秩序ある輸出に改めることができないでしょうか。私どもはこれに常に疑問を持っております。あるいは輸入を拡大するとともに、これは私の案でございますが、今日の苦しみを全企業が負うということです。少なくとも六カ月あるいは九カ月全輸出の五%ないし一〇%を自粛したならば、恐らく三十億、四十億ドルの黒字減らしになるのじゃないかと思います。そうすることによって海外の感情も改善され、レートも安定することは私どもにとってはむしろ一〇%以上のプラスになるのじゃないかという考えを持っております。この際、ひとつ各先生方におかれましても、どうか積極的政策をとっていただくことを全業界を代表いたしまして望んでおる次第でございます。
 また、これはごく参考でございますが、石油ショック前までは、私どもの中小企業の商品を買いに世界各国から数百人のバイヤーが来ておりました。当時は、東京に少なくとも三週間、四週間は滞在して商品を買い付けておりました。ところが、最近は、東京にはせいぜい一日か一日半でございます。残りはほとんど韓国あるいは台湾、香港に三週間ないし一カ月滞在して買い付けをやっております。いかに日本の商品が高いかということです。それから、魅力が減って、後進国の商品に魅力があるということが十分おわかりだろうと思います。
 また、業界におきましては、大体ドルベース約五八%、現在は円為替が四二%程度の割合でもって商談を続けております。こういうようなわけで、とても現在の二百五十二円台ではどうにもこうにもならぬというのが現状でございますので、この際、政府におかれましても、本当に新聞やテレビで申すがごとく、ただ積極的にやります。やりますでなく、現実にやっていただきたいというのが私ども業界何千軒の中小企業経営者の要望でございますので、どうかひとつよろしく御検討をお願いしたいと存じます。
 これで終わりにいたします。
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野呂恭一#14
○野呂委員長 次に、中山参考人にお願いいたします。
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中山一郎#15
○中山参考人 ただいま御紹介にあずかりました軽金属製錬会会長の中山でございます。
 アルミニウム産業の現状と問題点をかいつまんで申し上げます。
 わが国のアルミニウム産業は、石油危機によるエネルギー価格高騰を直接的原因とする生産費の急上昇によりまして、戦後、営々努力、涵養してまいりました国際競争力を短時間のうちに喪失しました。加えて、内外市況の停とんと最近の円高傾向によりまして、競争力を強化した輸入品との競争上、国内価格水準の下落、操業率の低下を余儀なくされ、文字どおり存立の危機に立ち至っております。
 石油危機以降の不況下におきまして、本産業は、自主減産、備蓄の実施とか販売価格の引き上げ、いろいろの努力をいたしましたが、最近の外的環境の悪化で、企業努力をもってしてはいかんともしがたい段階に入っております。
 たとえば、五十一年度末において、アルミニウム精錬業は、ほぼ資本金に匹敵する五百億円の累積損失を計上しました。借入残高も約六千億円の規模に達しております。また、われわれのお得意さんであります圧延業におきましても、大手五社だけで三百億円に上る累積赤字と、二千億円に上る借入残高がいまの現状であります。
 他方、アルミニウムは、すぐれた金属特性のために輸送や建設、電力、機械など国民生活の多方面に使用されております。もはや近代生活に不可欠な基礎資材となっております。特に、軽量、加工性のよさなどによりまして多方面に使われております。省エネルギー時代にふさわしい材料として、今後も需要の成長が期待されております。
 最近のアルミニウム製品需要は約二百万トン近くになっておりまして、わが国は、アメリカに次ぎ、自由世界第二位の生産並びに消費国にまで発展いたしました。このため、一定限度の供給能力を国内に保有することは、安定供給の観点からも各方面から強く望まれております。
 こうした状況下において、アルミニウム業界は、石油危機の痛手をいやし、正常な産業の状態に復帰するまでの一定期間、今回の事態の根源である電力コスト面において、海外競争企業との競争力格差を何とか補てんする措置の導入をお願いしてまいりました。一キロワットについて一円の電力の価格差は、アルミニウム一トン当たり一万五千円のコスト差になります。ただいま約八万円から十万円のコスト差がアメリカと日本の間にございます。三十数万円の原価の中で、電力代金だけで八万円から十万円の差があるのが実情でございます。ECの方は、これは全部政策料金をやっておりますから、高くて四円五十銭ぐらいでございます。普通三円から四円の間でございますが、日本は、御承知おきのとおり、大体九円前後というようなことでございます。アメリカが一円から高くて二円という電気を使っております。そういうようなことで、電力の政策料金導入につきましていろいろお願いしてまいりましたが、なかなかこれはむずかしい、時間のかかる問題であるというふうに承知しておりますが、長い目で見て、そういうエネルギー問題としてこの電力問題を先生方に御勘案願いたいと思います。
 それでは、現在、電気がそんなに高いのに生きる道はあるのかというと、これはあります。要するに、私どもはいま大体三分の一輸入しております。本当は輸入しなくてもいいのですが、円高のために輸入した方が安いものですから、どうしてもわれわれの売り値が輸入品に足を引っ張られるということでございますから、電力の問題が時間がかかる、すぐというわけにいかないということであれば、輸入をお行儀のいい秩序ある輸入にしていただきたいと思います。一カ月に数万トンも入られたのでは、これはとてもじゃないがどうしようもございません。したがいまして、いま産構審のアルミニウム部会の方でいろいろ御審議願っておりますが、やはりこの輸入を適当にコントロールしていただく。輸入規制という言葉を使うとあるいはどうかと思いますが、輸入の方を何か手をつけていただかないとわれわれの方は成り立ちません。
 そういうわけで、いま通産の方でもいろいろ御研究願っておりますが、いや電力もだめだ、輸入もだめだ、関税上げるわけにもいかぬよ、数量を規制するわけにもいかぬよと、こう言われてしまうともうどうにもならぬわけですが、先ほど申し上げましたように、われわれは精錬だけで約六千億の長期借り入れ、圧延の方で五社だけでやはり二千億も借りておるようなことでございますから、この金利の方の引き下げを何とかできないものか。一定期間で結構でございます。数年の間、特別な金利の措置はお願いできないだろうかというのがわれわれの考えでございます。
 それから、最後にもう一つ。いや、それもだめだといろいろおっしゃられてはもう立つ瀬がございませんが、いまドルが非常にたくさんあるので、円高を来しているような時代でございますので、われわれの品は変質しませんし、形が変わるわけでもございませんし、将来は、数年の後にはこれは必ず世界的に足らなくなるようになっておるのです。そういうような場合のためにこれは備蓄したらいいと思うのです。十万トンでも二十万トンでも政府で買い上げて備蓄していただいたらどうかと思います。アメリカあたりでも、ベトナム戦争の前は百二十万トンも政府が備蓄したわけです。もしわれわれ民間で備蓄をやるとしたならば、非常に低金利でもって融資していただいて、輸入した安い余分なものを一応備蓄して凍結しておければ、これは秩序ある輸入ということになりまして、国内価格も安定し、需要家も皆さん喜んでいただけるのじゃないか、そう考えておりますす。
 要するにアルミニウム産業というのは、省エネルギー基礎資材としてなくてはならない資材でございますので、どうか生かしていくような政策をとっていただきたいと思います。アルミは、精錬の場合は非常に電気を使いますが、でき上がったものは非常にエネルギーをセーブいたします。数字で申しますと、一のエネルギーを使ったものが耐用年数を考えますと、約十八倍ぐらいの使ったエネルギーをまたもとに戻しております。こういうような関係で、自動車の軽量化あるいは地下鉄の軽量化、それから新幹線の軽量化をいま一生懸命やっております。これは全部エネルギーをいかにセーブするかという基礎資材であるということも御認識いただきまして、何分よろしく御指導願います。
 どうも御清聴ありがとうございました。
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野呂恭一#16
○野呂委員長 次に、安田参考人にお願いいたします。
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安田安次郎#17
○安田参考人 安田でございます。
 これから平電炉に関する問題点を四つほど申し上げます。一つは概況、第二の点は現状、第三の点は当面する諸問題、第四番目にそれらを踏まえて国家にお願いいたしたい点、この四つの点について簡単にお話し申し上げたいと存じます。
 平電炉業界というのは、市中に発生する工場の加工くずとか自動車のくず、家電のくずというようなものを溶かしまして、それをもう一遍建設用の材料として小形の棒鋼とか中小形形鋼を製造するのが業界の仕事でございます。
 わが国における平電炉のシェアは、粗鋼においては約一二%で、そのトン数は千三百十万トン、また鋼材においては一六%で、その生産トン数は千二百四十万トン程度になるのであります。ちなみに五十一年度におきます丸棒の総生産高は約一千万トンあったのでありますが、そのうち約七〇%が平電炉でつくられております。なお、中小形形鋼は三百万トン以上つくっておるのですが、そのうちの約九割が平電炉でつくっておる製品でありますので、平電炉業界は鉄鋼業界においては非常に重要な仕事をやっておるわけであります。
 また、先ほど申し上げましたように、平電炉の主たる原料は鉄くずでありますので、これを原料としてやっておるのは日本の産業の中で鉄鋼業界だけでありまして、これを除いては需要産業がないのであります。したがって、日本経済の立場から見ましても、この国内の資源を有効に利用するという電炉の仕事は非常に大切なものだと言わなければならぬと思います。
 毎年発生するスクラップの量は約二千万トン以上超えるのでありますが、この市中くずをそのまま放置するといたしますと非常にゆゆしい社会問題になるわけでありますが、電炉業界はそれを利用することによって建設資材をつくっておるわけでありますので、環境保全の対策面からも非常に大きく貢献しておるものと信じております。今後この産業は国民経済上不可欠な産業であるのみならず、経済的にも社会的にも非常な重要な意義を持っておるものと私は信じます。
 次に、現況でございますけれども、主たる製品の丸棒の内需のうちの約九〇%は建設用の部門に消費されております。昭和四十八年度以後は年間大体十数%の伸び率をもって伸びてきたのでありますけれども、石油ショック以後は急角度にこれが減退いたしたのであります。
 昭和四十八年度の小形の棒鋼の内需は年間八百七十万トンでありましたが、五十一年度においてはその百万トン減の約七百五十万トン程度になったのでありまして、片方、供給能力といいますと、四十八年度以後は積極的な設備投資がありましたために、五十一年度において平電炉の関連製品を粗鋼のベースで直してみますと、約七百万トンの需給ギャップが出たのであります。
 こうした状況のもとにおきまして、昭和五十年の九月から五十一年の四月まで八カ月の間小棒について独禁法に基づいて生産数量カルテルをやってまいりました。ただし、残念ながらその事態は改善することができませんでしたので、再び昭和五十一年の十一月から九月末まで十一カ月間、独禁法に基づいた生産数量カルテルをやり、八月十七日から九月末まで一カ月半価格カルテルを実施してまいったのであります。それで、十月からは中小企業の団体法に基づきまして約五十二社の丸棒のメーカーは工業組合を設立して現在実施に至っておるわけでございますけれども、残念ながら市況は低迷いたしておりまして、価格はわれわれのコストを大幅に下回っておる状態でございます。
 さて次に、当面する諸問題でありますけれども、まず第一番に、何といってもこの需給のギャップでありますが、これを早急に解決することが最大の問題点であります。
 ことしの二月に、通産省基礎産業局長の私的諮問機関であります平電炉基本問題研究会によって報告されたところによりますと、昭和五十五年度の粗鋼の供給能力は二千六戸三十五万トンに見込まれ、これに対する需要は二千四十五万トンから、多く見積もっても二千二百四十五万トンとなっております。したがって、三百九十万トンから五百九十万トンという大幅なギャップが存在すると推定されておりまして、現時点において予測せられます最大限の需要見通しのもとにおいての過剰能力三百九十万トンについては少なくとも処理しなければならぬというふうに提案されておるのであります。このうち平電炉のしょうべき過剰能力は約三百二十万トンございまして、これは昭和五十三年、来年度までに必ずこの需給ギャップを解消することを図るように努力いたしておるわけであります。
 第二の問題といたしまして、非常に問題になるのは資金難の点であります。
 二カ年にわたるコスト割れによる販売のため、企業の体力はその限界に達しまして、関係当局の御指導、関連企業、金融機関、商社等各方面からの御支援をいただいておるわけでありますけれども、大幅な赤字、債務超過という状態の中では、市中からの民間融資を仰ぐことは非常に困難でありまして、運転資金にも事欠くような苦しい状態にあるということでございます。
 これらの状態を踏まえまして、一体われわれは国家に対してどういうお願いをするのかという点について二、三申し上げてみたいと思うのであります。
 ただいま申し上げましたように、平電炉の構造改善につきましては、個々のメーカーにおきましてはすでに設備の休止措置が行われ、小形棒鋼の部門から撤退するとか、あるいは業務提携による生産販売の調整、工場の集約化が行われ、構造改善は順次行われております。
 こうした業界の自主的努力だけではとうていだめでありまして、政府当局のこの業界に対する特別の援助が必要でありまして、目下いろいろいただいておりますが、金融面については、設備処理に伴う所要資金を民間の金融から借り入れる場合に、その債務保証の制度を設置していただいたことであります。
 また、商工組合中央金庫からビレットを担保にして金を借りるとか、政府機関から借りております金融による貸付金利の引き下げであるとか、あるいはその他借入金の繰り延べであるとかというような、いろいろな政府の援助をいたしてもらっておることについて、この席上をかりまして厚くお礼を申し上げる次第であります。
 最後にわれわれが申し上げたいことは、こういう窮状にございますところに、さらに最近の円高傾向によりまして、小形棒鋼、中小形形鋼というものの生産の約三割が輸出に向けられておりますので、いまのような状態で円高になってまいりますと、現在は約七〇%くらいの稼働率でありますけれども、さらに引っ込みまして六〇%を割るのではなかろうかという懸念があるわけであります。したがって、円高というものは全く当業界にとっては致命傷であると言わなければならぬと存ずるのであります。どうかそのために、こういう意味で政府資金を何とか融資していただくようお願いいたしたいのであります。
 さらに、税制面につきましてもいろいろとお願い申し上げたい点がございますが、時間の関係で省きまして、われわれはもう一つさらにお願い申し上げたいことは、小棒の需給のバランスがとれておりません。したがって、現状約三十万トンくらいが在庫をオーバーしておると言われておりますので、何とかこれを政府で買い上げいただきまして、経済協力推進の一環として発展途上国へ製品の供与という方法をとっていただきたいということであります。
 もう一つさらにお願いいたしたいことは、現在景気振興のため公共事業の促進をされておられることは、平電炉業界にとっては非常に喜ばしいことで、期待いたしておることでありますが、それの公共事業用の資材についてお願い申し上げます。
 現在、公共用の資材の購入価格は市中価格で買われておるわけでありますけれども、いままで申し上げましたような構造上の不況産業である平電炉の現状では、市中の価格というものはわれわれの原価をはるかに下回っておりまするので、どうか公共事業の買い入れるものについては適正な原価の購入価格にしていただきたいというのがお願いであります。
 以上、いろいろとお願いを申し上げたわけでありまするが、われわれ丸棒の五十二社で工業組合をつくって減産をなし、さらに採算面でも資金面でも苦しい犠牲を払っておりますけれども、残念ながら、この組合に加入しておられない方が相当おられます。その数字は、われわれの生産に比して約二割の人たちが未加入でありますので、これだけのものがあったのでは、とうていこの業界の需給ギャップを解消したり、業界の安定を望むということは非常にむずかしいということであります。したがって、どうかこの中小企業団体法に基づきまして、早急にこれらの未加入の方々の生産の制限をするように御指導願いたいというのがお願いでございます。
 最後にお願い申し上げたい一点は、雇用の対策の問題であります。
 いろいろ雇用対策に問題点がありますけれども、いろいろつくっておられますが、聞くところによりますと、今国会に構造不況業種の離職者を救済する目的のために特例法案が提出されるという旨を承りましたが、どうか離職者に対しては長期間の失業給付支給や国家的配慮による離職者救済をぜひとも実現していただきたくお願いいたしまして、私の説明を終わらしていただきます。
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野呂恭一#18
○野呂委員長 以上で参考人の意見の開陳は終わりました。
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野呂恭一#19
○野呂委員長 これより質疑を行います。
 なお、委員におかれましては、質疑の際は、まず質疑する参考人の氏名をお示し願います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐野進君。
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佐野進#20
○佐野(進)委員 角田、中山、安田三参考人には、お忙しいところをわが委員会に御出席の上、それぞれ意見を開陳していただいて、私ども委員として心から敬意を表したいと思います。
 と申し上げますことは、われわれ商工委員会は、いわゆる構造不況あるいは円高におけるところの中小企業を初め地場産業、多くの産業界等が、その自主的な努力にもかかわらず、外的な要件の変化によってきわめて厳しい条件下に置かれている。その置かれている方々に対して御同情を申し上げるとともに、その対策について万全を期さなければならない、こういうことで鋭意努力を続けてきておるわけでございまして、ことしもそれぞれ事業調査等の際におきましても不況対策を重点として対応しておるわけであります。そういう関係の中で、今臨時国会において最初に開かれたこの商工委員会において、まず第一に不況業種に属する方々に御出席をいただき、その御見解を聞く中で、われわれとしていままでとってまいりました対策をさらに深めてまいりたい、こういうような関係できょう御出席をいただいておるわけです。お三方の御意見をそれぞれお聞きいたしまして、その内容の深刻なことをいまさらのように勉強をし、取り組んでおるわれわれとしてはさらに感じておるわけでございます。
 そこで、御三方に共通した問題としてそれぞれ御見解の表明があった点について、一応御三方に一人ずつそれぞれ御見解を表明していただきたいと思うわけであります。
 それは、今回のいわゆる不況と称する現在の状況を導き出しておる原因は、構造的な面、さらにまた円高、そういう二つの面から今日の状況は出てきておるわけであります。これは、かつて高度成長を続ける経過の中でわれわれがとってまいってきたその政策の一つの反省点というか、そのことが決して悪かったとのみは言えない面もありますが、われわれとしては、いたずらなる高度成長は結果的にこういう状態を招くのではないかという形の中で幾多の批判を持っておったわけであります。そういうわれわれの批判が結果的に今日の状況と合致しておることを、われわれは、遺憾に思うと言うことがいいのかあるいはどうかわかりませんが、大変残念に思っておるわけであります。
 そして、そういう面において、いずれにせよ不況下における円高という状況の中で困難な状態をお迎えになっておられるわけでありますが、お三方の御意見をそれぞれお伺いしておりますると、結果的に業界自体の持つ本質的な欠陥、そういうものが——私はその前提で先ほど申し上げておるわけでございます。いわゆる構造的な不況、高度成長に基づくところの状態から導き出された構造的な不況、そしてまた円高という外的な要件、この二つの要件があるにしろ、現在置かれている今日の状態の中でこれを脱却しようとするその方策として、お三方共通していることは、輸入の問題あるいは長期借り入れの問題あるいは備蓄の問題、すなわちそれらを解決するには、何年先になればその状態が必ず解消できるのだ、したがって、その間これこれの対策をとれば間違いなくそういう状況に到達することができるという、長期的な展望に立った対策のようにお伺いできない。いわゆるこの構造不況やあるいは円高傾向というものが今後ますます続いていくのではないかというわれわれの心配、危惧と言えばそれでいいのでありますが、そういう心配を前提といたしますると、いまのお考えでは、何かその場的な対症的な対策を求めておる。もちろんそれがなければ前へ進みませんよということはよくわかるのでありますけれども、もっと根本的な、本質的にそれぞれの業界の将来展望を踏まえてどうあらねばならないかということを行政当局なりわれわれ議会に関係する者にお聞かせをいただくことが、われわれがきょう参考人をお招きして意見を聞く上に非常に重要な意味がある、こう思うのであります。
 ひとつ公述順にそれぞれの参考人からお答えをいただきたいと思うわけであります。
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角田両作#21
○角田参考人 まことにただいま先生がおっしゃったとおりでございます。長期ビジョンをつくるということはやっておりますが、まず、私どもの業界は非常に業界が小さいために、三年先のことよりも現在自体をどうするかというのが実際の状況であります。したがいまして、先ほど申し上げたとおり、ここにつなぎ資金というものをお願いして、それがやっと許可になっておりますが、いまだに私どもはそれを利用できない。そういうのを、決して政府へ頼ってはおりません。自分自身の生活でございますから、後進国の追い上げをいかにして防ぐか、あるいは新しい商品の開拓あるいは違った市場の開拓ということは絶えずやっております。やっておりまするが、何にしても規模が小さいものでございますので、これは三年先、四年先なんというような、そういう計画というものはなかなか私はむずかしいと思います。
 と同時に、よく政府の方は転換とかなんとかおっしゃいますけれども、そう簡単に転換はできるものじゃありません。長い間、三十年も四十年も中小企業の輸出専門業者あるいはそれに関連する二千何百軒の中小メーカーございますが、よく言葉はわかります。転換しろとかあるいは合理化しろとかいう言葉は。そう簡単に言葉どおり——私どもの業界、私どものグループでは組織が小さいですから、まさか、おもちゃ屋やっていて、あしたから八百屋に変わるわけにいきません。そこに悩みはございますが、それはおっしゃるとおり、これからは、二百五十円になろうが二百三十円になろうが、それに対応していくべく現在考えております。そういうことで、なかなか大企業のように、規模的にそのものを構造的とかなんとかいうような言葉ではとてもお答えできないと思います。
 とにかく、後進国に負けないようにいろいろ研究は十分やっております。けれども、ここに急激なる円高のために業界はそれどころでなくて、これから先、三カ月、六カ月間をどうしようかというのが、いまの私どもの業界の窮状でございます。もちろん、この間においていろいろ研究して、発展途上国に負けないような方向に持っていくように、いま盛んにお互いに考え中でございます。
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中山一郎#22
○中山参考人 お答え申し上げます。
 私の方の産業は、少し時間をかしていただければ、必ずこれは成り立つ産業だと私は思っております。ただし、全然ここでもって政策的に何かお手伝いしていただかないとそれはだめでございますから、これは私の私見としてお聞き願いたいと思いますが、いま産業構造審議会アルミニウム部会でその問題が一番問題になっておりますが、アルミニウムというのは世界的に見まして新増設が大体三%から四%です。自由圏の話です。それから需要の伸びが大体六%から七%です。そうすると、いまは確かに世界的に弱いです。余っています。需給ギャップがあります。しかし、これはだんだん縮まってきます。そのために、私たちが非常に困っているのは電力問題、先ほど申し上げましたが、よそより三倍も高いのですからこれはとんでもない話で、やっていけないことは事実ですが、輸入が今度減ってくると思います。これは、日本はいま約三分の一輸入しておりますから、この輸入が減ってくれば自然とそういう問題も解決されるわけです。余分なものが入ってきて市況を乱すから、いま弱っちゃっています。
 そういうようなことですから、私は、これはアルミニウム事業法か、時限立法かなんかつくっていただいて、本当にこれは私見でございますが、五年ぐらいの時限立法をつくっていただければりっぱにやっていけます。ただし、五年で長過ぎるとおっしゃるなら三年でも結構です。その間は、さっき申し上げたように、輸入の問題と金利の問題についてぜひやっていただきたい。電力の問題、時間かかるでしょうから、それは将来の長い懸案として、ぜひこれはやはり御勘案願いたいのでございますが、できましたらば時限立法で五年、それは長過ぎると言うなら三年、その程度のもので何とかお助け願いたい、そういうふうに考えます。
 どうぞよろしくお願いします。
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安田安次郎#23
○安田参考人 お答えいたします。約四点ございます。
 まず第一点は、現在の生産能力の三百三十万トンは、五十三年度いっぱいで廃却するということが決まっております。したがって、五十二年度にいけば現在よりももう少し生産の稼働率が上がりますから、相当よくなる状態であるということであります。
 それまでの経過措置を何とするか。これは、先ほど申し上げましたように、中小企業団体法に基づく工業組合というものによって経過措置をとっていきたい。そこで生産調整をやっていこうということであります。これが第二の点であります。
 第三番目は、したがって、現在三百三十万トンの過剰設備を廃却するんだから、今後は新設設備は認めないということが一つ、業界の意思として決定されておるということであります。以上、第三番目。
 第四番目の問題は、輸出の問題でありますけれども、これは、輸出をやる気ならばできないことはありませんけれども、まず、損であるということ、赤字であるということが一つ。と同時に、そういう価格で出したんでは相手方からダンピングで提訴されるおそれが非常にあるわけであります。したがって、いまわれわれ考えているのは、取引法の規定に基づく輸出組合をつくって、ワンテーブル方式でいこうということで研究しております。でき得るだけ高い価格のもので、相手方からダンピングと言われないようにできるだけとろうということで、輸出組合というものをつくることを考えております。
 以上、四点です。
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佐野進#24
○佐野(進)委員 わかりました。
 もう一点ずつお伺いして質問を終わりたいと思いますが、軽工業製品輸出組合というのを私どもお招きをしてお話を聞いている理由は、円高に伴うところの損害を非常に受けやすい業界、それらを代表する形で実はお話を聞こうということで来ていただいておるわけです。先ほどのお話のように、円高の傾向は二百五十円でとまるのかあるいは二百四十円台に入るのか、これは全く対外的な問題あるいは国内のいわゆる日銀当局なり政府当局の問題等々、いろいろな要件が絡むわけでございますから、あなた方が輸出をするという形の中で犠牲者になる、犠牲業種になるということが、これはもうみずからの努力をいかに積み重ねたところでどうにもならない条件であるということはよくわかるわけですが、さればといって、いまのお話で、当面のつなぎはもうそういう形の中でわれわれも積極的に努力することはやぶさかでないわけですが、製錬の中山さんのお話のような具体的な、この円高がやがて前のように二百五十円台に入ったのが三百円台までもとへ戻るという状況の見通しは、ここのところは前回と比較すると恐らくそういう可能性がないような気がするとすると、非常に深刻な状態を予測されるわけですが、そこらについてはいまここで御意見がなければ結構でございまするが、あればひとつ、その中において政府なりわれわれに何が必要か——当面はいいですよ、わかりました。将来はまだ考えている暇がありませんと言うけれども、せっかくの機会ですから、あればお聞かせをいただきたい。
 中山さんの場合はよくわかりました。いまの御提案の趣旨を踏まえて、検討をしてみたいと私ども考えます。
 平電炉の場合は、私は、安田さんの場合、これはいろいろ問題があるわけですから、たとえば雇用の問題にしろ未加盟組合の問題にしろ、それぞれ内部的な努力あるいは行政的な努力によって解消していかなければならぬと思うんですが、一つには、平電炉の今日の不況の状況の中で存在する、たとえば市価で買わないで原価で買ってくれ、そんなばかなことはないですね。原価に利益が積み重なって初めて市価というものが構成されるわけであるにもかかわらず、市価よりも原価の方が高いということの持つ意味は非常にむずかしい。いろいろな条件の中でこういう状態が出てきていると思うのですが、今日の平電炉の倒産を支えている条件のもう一つに、商社金融を初めとする金融界が、もうこれが手を引いたらつぶれてしまうから、どろ沼だとわかっているけれども手を引くわけにはいかないという形の中で平電炉業界が今日存在しているのだということをよく聞くわけです。きょう御見解がありませんでしたけれども、これら金融機関なり商社金融なりを通じての対策の中で、商社といえども金融機関の中で自分みずからが存在し得なくなるとすれば手を引いてくる。そうすれば当然倒産という形になってくる。その倒産の中で自然淘汰が行われることが望ましいという判断も出てくるわけでございますが、そこいらの点についてどう御判断なされ、どう対策を立てることが必要であるのか、この際、ひとつ御見解をお聞きしておきたいと思います。
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角田両作#25
○角田参考人 お答え申し上げます。
 大体七月の中旬に二百八十円から二百六十五円に落ちました。これは別段政府筋が声明したわけではございませんが、一般論として二百六十五円がもう底だろうというようなことに相なりました。したがいまして、私どもの業界は二百六十五円をぎりぎりの線として努力して上どうやらこうやら生活ができる程度までやってきたわけでございます。今回の二百五十円、これは本当に現在の二百五十円と言えば出血輸出でございます。しかし、これはどうしてもあしたから商売やめるわけにいきませんから、出血でも何でも商売をつなぐということが第一条件でございます。ですから、二百五十円が五十五円になろうが六十円になろうが、とにかく五十五円とか六十円とかいうぎりぎりの線を政府が守っていただくようにしてもらわなければ、六十円にやっと安定したかと思うと今度はがた落ち、それでは私どもの業界では、とてもそれだけの強い商品じゃありません。ですから、六十五円でも六十円でも——余り言うとしかられますけれども、六十五円でも結構です。あるいは五十五円でも結構でしょう。この線をいかなることがあっても崩さないというようなかたい決意を持って政府にやっていただければ、それに向かって私どもは向かう以外に方法はないのでございます。ですから、為替レートのことでございますが、常に不安定であるということが私どもの小さい業界のぐらぐらしているところでございます。
 この際、もう一言お願いしたいことは、何とか政府におかれて集中豪雨的輸出をうまくコントロールできないのかということですね。これは輸出入バランスをやっておけば、恐らく、円安という意味でなく、レートが本当にいいあんばいなところにくるのではないかと思います。商売ですから輸出することは結構です。しかし、世界からたたかれて初めてああのこうの言うなんということはちょっと手遅れじゃないかと思いますよ。私どももしょっちゅうバイヤーが来ますが、日本は全く売ることばかり考えていて一つも買わないじゃないか、最近は年じゅうこれを言われます。私ども小さい商売でもそうです。どうかひとつ、二百五十五円でも六十円でも結構です。もうこの線はぎりぎりだ、絶対崩さぬというような政策をとってもらえないものかというのが私ども業界四千軒の希望でございます。どうぞそういう点に向かっていろいろ御協力をお願いしたいと思います。
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安田安次郎#26
○安田参考人 お答えいたします。
 ただいま先生からお話ありましたように、市中価格が原価を割っておるのは現状のとおりであります。これは金融相場でありまして、資金繰りがつかないために、皆さんがあすの金に追われて安売りしたというこの事実は間違いないと思います。それが商社の金融になっていろいろつながっております。これではいかぬということで、先ほど申し上げましたように数量カルテル、さらに、公取が何としてもいけないと言われ、何としてもやってくれと私どもはお願いして価格カルテルまでやったわけであります。それで、十月から工業組合がスタートしまして、価格、数量とも制限できるような仕組みに認めてもらいましたので、これから業界が一丸となっていけば、先生がおっしゃるように、原価を割って安売り競争して、おのれみずからの首を絞めるようなものはだんだんなくなっていくだろう。ただし、先ほど申し上げましたように、残念ながらこの組合に加入しておられない方が相当おられて、その数が約二割生産量を占めるので、これを中小企業団体法に基づいて規制していただきたいというお願いをしたわけであります。
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佐野進#27
○佐野(進)委員 終わります。
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野呂恭一#28
○野呂委員長 板川正吾君。
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板川正吾#29
○板川委員 参考人に一、二お伺いをいたしますが、いまの構造的不況産業の根幹は、私は、なぜ構造的な不況産業になったかというと、国内の需要が拡大をしないということに原因があると思うのです。国内の需要が拡大をしないで生産は依然として昭和四十八年水準を今日維持しておる、生産は横ばいである、したがって国内の需要が起こらない、ここに構造不況となった根本的な原因があるだろうと思うのです。
    〔委員長退席、中島(源)委員長代理着席〕
これを一朝一夕に解決する方式、考え方というものはなかなか実はない。御承知のように、政府は補正予算を組んだけれども、膨大な需給ギャップがあって景気の立ち直りができない、こういう情勢の中でありますが、こういう中にあって、中小企業者群である三つの業界の今後のあり方について、実は率直に言ってなかなか名案がない。しかし、とりあえず当面の対策だけは何とか方法を講じたいという気持ちでおるわけであります。
 そこで、平電炉の安田参考人にお伺いをいたしますが、来年度五十三年度末までに三百三十万トン規模をスクラップする、こういう政府の方針であります。そこで、この過剰設備に伴う所要資金の金融機関からの借り入れについて、平電炉構造改善事業協会というのをつくる。そこで債務保証をすることになる。債務保証額は、業界から三億五千万、政府の方から三億五千万、七億を出して、その十倍の七十億の債務保証をしよう、こういうことでありますが、この方式で三百三十万トンの過剰設備の処理、これは可能でしょうかどうか、十分かどうか、この点について御意見を承りたい。
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