武藤利昭の発言 (外務委員会)
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○武藤政府委員 無償資金協力の中で、技術協力と密接に関係のあるものということについてもう少し具体的に申し上げますと、法案にも書いてございますが、これは二種類ございまして、技術協力のための施設、それから技術協力に密接な関連性を有する事業のための施設と書き分けているわけでございます。
若干内容的に申し上げますと、最初に申し上げました技術協力のための施設と申しますのは、これは数多く例がございますけれども、開発途上国に日本の援助によりまして技術協力センターというようなものをつくる場合がございます。それでその技術協力センターというのは、センターをつくりましてそこに日本の専門家等が参りまして、相手国の若い人たちの技術指導に当たるということでございますけれども、そういう類の施設につきましては、これは直接技術協力を行うための施設でございますので、最初に申し上げました技術協力のための施設という範疇に入ることになるかと思います。
それから、二番目に申し上げました技術協力に密接な関連性を有する事業のための施設ということでございますが、これは施設そのもので日本の技術協力を日本の専門家が行って行うということが必ずしもないといたしましても、その施設をつくるために日本の技術協力を行うということがよくあるわけでございます。若干砕いて申し上げますと、たとえば、国際協力事業団の方で相手国がこういう種類の技術協力のための施設をつくってほしいという要望がございましたときに、事業団の方から調査団をつくりまして、そういう施設をつくるために必要な調査を行う、それらの調査を行った結果といたしまして施設がつくられるという例がまたあるわけでございます。そのような場合、たとえば相手国が病院をつくってほしいというようなときに、まず日本側の技術協力で病院をつくるための基礎的調査をいたしまして、それが結局その後病院が建設される。あるいはテレビ放送の技術の研修のための施設をつくってほしいというような要望がございましたときに、あらかじめ技術協力でそういう調査をいたしまして、その結果として、テレビ放送技術研修のための施設をつくってあげるというたぐいのことがあるわけでございまして、それが二番目の範疇に入るということになるかと思います。
それから、予算の内訳との関係について御質問がございましたが、実は予算の立て方と申しますか、無償協力の予算の中にどういうものがあるのかということをあらかじめ申し上げた方がわかりやすいかと思いますので、そのような説明の仕方をさせていただきます。
無償資金協力の関係の予算は、外務省が所管しておりますものと大蔵省が所管しておりますものと二通りございます。外務省が所管しておりますものは、予算の中に経済開発等援助費という項目がございます。その中にまた水産関係、災害関係、文化関係、その他というような四つの小項目があるわけでございます。それから、片や大蔵省所管の無償資金協力の予算といたしましては、モンゴル経済協力、それから食糧増産等援助、賠償等特殊債務処理というような三つのまた小項目があるわけでございます。
このうち、ただいま御審議をいただいております団法改正との関係で問題になりますのは、技術協力と密接な関係のある無償資金協力ということになるわけでございますが、この予算の項目に即して申し上げますと、大蔵省所管分は技術協力と必ずしも関係がございませんので、この辺につきましては従来どおり大蔵省の予算でございますけれども、外務省がその委託を受けて執行するという形になるわけでございます。それからまた、外務省所管分といたしまして先ほど四つばかり項目を申し上げましたが、その中でも、たとえば災害援助というようなものは、相手国に洪水が起こったとか地震が起こったというようなときに緊急に食糧を援助したり医薬品等を援助するという種類の援助でございますので、これは技術協力と必ずしも結びつかないということで、これにつきましても事業団の方に促進業務を移管するということにはならないわけでございます。一番事業団に対します促進業務の対象となりますのは、外務省所管分の中でその他と申しましたが、これが実は金額的には一番大きいのでございまして、五十二年度予算案ではこれが百三十九億円計上されておりましたが、ただいま御審議をいただいております昭和五十三年度予算案では三百二十七億円を計上しているわけでございます。このその他と申しますのは俗に一般無償と申しておりますが、この一般無償の中に技術協力と密接な関係を有する種類のものが多いということが言えるかと思います。ただ、一般無償の中でも必ずしも技術協力と結びつかないというものにつきましては、これは事業団に移管することはいたしませんで、従来どおり外務省において直接処理するということになるわけでございます。