武藤利昭の発言 (外務委員会)

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○武藤政府委員 お答え申し上げます。
 御質問の第一点、外国におきます日本の援助に対する評判でございますけれども、これはまことにお恥ずかしいのでございますが、芳しくないというのが実情でございます。例をとりますと、たとえばパリにOECDという機構がございますが、その中に開発援助委員会というものがございまして、そこで開発途上国に対する援助を行っております先進国側十七カ国が集まりまして、各国の援助政策というようなものをお互いに吟味し合うと申しますか、審査をし合ったり、あるいは各国の援助の実績を見てみたり、今後どういうぐあいにしたらその援助の効果を上げられるかというような相談をしたりする、そういう委員会でございますが、その委員会の会合が開かれますたびに、日本の援助につきましては、量が少ないということもさることながら、その質がよくないということで批判をいただいているということは、これは私ども率直に認めざるを得ないわけでございます。その改善策についてでございますけれども、量につきましては昨年国際経済協力委員会におきまして、わが国は今後五年間に援助の量を倍増以上にするという意図を表明しているわけでございます。倍増以上ということに主眼があるわけでございまして、一方においてはそういうようなことで量の拡大を図りながら、他方においては質の改善もしていきたいと考えているわけでございますが、これをもう少し数字的に御説明いたしますと、昭和五十三年度の予算原案におきましては、ただいまお示しのございましたとおり政府開発援助関係の予算をかなり伸ばしまして一五・八%という伸びを見ているわけでございます。五年間で倍増いたしますためには、これは一種の複利計算になりますので、単純に計算すれば毎年一五%ずつふやせば五年間で倍になるという計算になるわけでございますが、その一五%を上回る一五・八%の伸びを見たということによりまして、倍増以上の目的を達成したいと蓄えているわけでございます。
 それから、質の点につきましても、五十三年度の予算原案におきましては意を用いたところでございまして、ただいま開発援助事業予算の総額が一五・八%伸びたということを申し上げたわけでございますけれども、その中で特に無償の部分、この無償の援助をふやすということが援助の質をよくする、援助のグラントエレメントを高める、それからただいま先住の御指摘ございました贈与比率を高めるということにもなりますので、五十三年度の予算原案におきましてはこの無償の資金協力のための予算というものを大幅にふやしたわけでございまして、政府開発援助全体の予算の伸び一五・八%に対しまして、無償の予算は八九・二%という非常に大幅な伸びを見ているわけでございます。このようにいたしまして無償資金協力の比率をふやすということによりまして、ただいま御指摘ございましたような日本の援助の質を改善する、それで各国の批判にもこたえるということにしたいと考えているわけでございます。
 それから、援助を増大いたしますためには、予算とともに執行率を上げなければならないということはただいま先生御指摘のとおりでございます。この執行率を改善させますために、これは実は問題は日本の国内の問題と相手国側との関係における問題と二通りあるわけでございます。相手国との関係と申しますと、たとえば、開発途上国でございますので、行政能力が必ずしも十分でないというような場合もございますし、あるいは先般のようなオイルショックなどというような事態が生じますと、オイルショックのために相手国の方も経済計画に大幅な手直しをしなければいけないということで、それまで日本との間に行っておりました経済協力に関します話し合いを、もう一遍やり直さなければいけないというたぐいのことが生ずるという面もございまして、こちらの方はなかなか日本だけで改善するというわけにはまいらないわけでございますけれども、少なくとも、日本の国内で改善できるたぐいのものはできるだけ改善しようということで、ここ一、二年来努力してまいりました。その結果、最近におきましては、執行率もかなり上がってまいっておりまして、たとえば無償について申しますと、昭和五十年度におきましては執行率が大体三一%というような低い数字であったわけでございますが、五十一年度には六〇%まで上がりましたし、それから五十二年度、これはまだ終わっておりませんので見込みでございますが、これは七七%ぐらいまで改善されるという見込みでございます。今後ともこのような努力は続けてまいりたいと思っております。

発言情報

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発言者: 武藤利昭

speaker_id: 19141

日付: 1978-03-17

院: 衆議院

会議名: 外務委員会