武藤利昭の発言 (外務委員会)
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○武藤政府委員 ただいま先生御指摘になりました点、まことにそのとおりだと私どもも考えております。先ほど私援助の仕組みについて申し上げましたときに、相手国のイニシアチブを尊重するという趣旨のことを申し上げたわけでございますが、これも、いま先生おっしゃいましたECのインドに対するバターの話というのは、私具体的には承知していないのでございますけれども、もし仮にそういう種類のことが起こるといたしますと、恐らくあり得る場合といたしましては、援助を与える国が、その相手国の必要というよりは、自分の方の都合で援助をやろうかというようなことを考えたときにえてして起こりやすいということは、一般論として言えるかと思います。それで、その点私ども十分注意をいたしまして、援助の押しつけということはやらないのだ、あくまでも相手国の希望に応じて援助をするのだという基本的な姿勢をとっておりますのも、ただいま御指摘のございましたような、そういう援助のむだが起こらないということも一つの大きな理由になっているわけでございます。
それから、たとえば食糧との関係におきましても、相手国がいろいろなことを注文いたしましても、それが私どもから見て果たしてうまくいくかどうかという疑念がある場合には、私どもといたしましては率直に、いまそういう御注文があるけれども、この御注文を満たすためにはほかにこういうことも解決しなければうまくいかないのじゃあるまいかというような助言をすることがございます。
たとえば最近の例で申しますと、バングラデシュという国は、御承知のとおり大変食糧に困っておる国でございますけれども、バングラデシュが食糧に困っておりますのは、全般的な食糧の不足ということもさることながら、国内での流通機構の不整備と申しますか、ある地域では非常に飢えている人がいる、ほかの地域では若干のストックがある。ただ、そのストックのあるところから飢えている地域に、その食糧を運ぶための輸送力が足らないという種類のこともあるわけでございまして、そういう問題があるときには、食糧援助もさることながら、そういう輸送力の増強ということを考えることも必要ではあるまいかというような助言をすることもございますし、それから、食糧不足だからといってやみくもに外国から食糧を輸入いたしますと、たとえば港のところに適当な食糧の倉庫がないと、悪い場合には野積みになってしまう。そうすると、これがまた使えなくなってしまうというたぐいのことが起こるわけでございますので、食糧不足を解消するために外国から大量の食糧を輸入しようと思えば、食糧倉庫をつくることが大事なのではあるまいかというようなことを申したりいたしまして、それでバングラデシュの場合には、食糧倉庫を現に日本の無償協力でつくった例もございます。
そういうようなことでございまして、ただいま先生御指摘の点は、私どもといたしましても十分注意をしながら進めている所存でございます。