村本周三の発言 (予算委員会公聴会)

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○村本公述人 広沢先生の御質問に対してお答え申し上げます。
 時間がございませんので、大変恐縮でございますが、大変大きな問題をちょっちょっとお答えするようになるかと思いますが、お許し願いたいと思います。
 第一の問題は、国債発行について歯どめが必要であるし、片や、歯どめと同時に市場メカニズムの活用が必要ではないかという御意見だと思います。私ども、これに対しては全く賛成でございます。
 それでは、現在の国債をもっと多様化してはどうか。これは国債の発行高がふえ、かつまた国民の側にそれを消化しようという、国民の側から見た自分の金融資産の多様化という観点から、もう少しいろいろな国債があった方がいいという声がある限り、私ども、多様化していくべきであろうと思います。
 ただ、きょうは時間がないから申し上げられませんが、そういった多様化を進めていく過程の中では、一つの国の財政政策あるいは国債管理政策としてどういうふうな措置が適当かということは、一種の金融秩序と申しますか、国債あるいは大きな債権の中の秩序と申しますか、そういう問題として慎重に考えていっていただきたい、かように考えておるわけであります。
 もう一つは、国債シンジケート団の中で、そういった個人消化をふやしていくということについていろいろ意見があるのではないかと大変鋭い御指摘でございまして、私きょうは引受団の代表として来ておりますが、そういったいろいろな意見を消化するのは私一人がしては多少フェアを欠くかと思いますので、私どもの、いわば全国銀行協会連合会としての考え方というものは、これだけ国債の発行がたくさんになってくれば、やはりそれを消化する方法も広げていかなければならないだろう、それがまた、先ほども申しました国民の金融資産の多様化というニーズにもマッチするものではないか、かように考えておる次第でございます。
 さてもう一つ、見通しをどうして出さないのだという御質問でございます。これもお答えしておりますと大変長くなるのでございますが、最も大事な点は、私、昨年、経済同友会の年頭見解の作成委員になりまして、そのとき、現在は、英語で申しますとアンサートンティーといいますか、なかなか訳がむずかしいので、不透明と申しますか不安定と申しますか、その両方が一緒になったような感じの言葉だと思いますけれども、現在はそういった非常に不透明な不安定な時代である。そういうときには、一方に長期的な見通しをつくることは必要であるけれども、その長期的な見通しが余り数字にこだわると、今度はその数字自体がひとり歩きをする危険がある。現在のわれわれの見通しとして一番必要なことは、どうやら全体としてはこういうふうになりそうだけれども、その中には非常に不安定な点があり、現在見通しがたい不透明な点がございます。ですから、本年の経済運営におきましては、われわれ実業界といたしましては、いつでも変わり身が早くできるような弾力的な態度で市場の実勢に適応していくのが適当であろう。そのためには、第一勧業銀行はこういう見通しだという見通しだけがその前提なしにひとり歩きをするような危険は避けておく方がよろしかろう、かように考えておる次第でございます。

発言情報

speech_id: 108405262X00119780209_022

発言者: 村本周三

speaker_id: 466

日付: 1978-02-09

院: 衆議院

会議名: 予算委員会公聴会