二瓶博の発言 (公害対策及び環境保全特別委員会)
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○政府委員(二瓶博君) 今度の後継法案を考えます際に、この法案作成の過程で、一つの案といたしまして、環境庁の方でタンカーの夜間航行の原則的禁止といいますか、こういうことを検討したということ、これは事実でございます。ただ問題は、ただいま海上保安庁の方からもお話しがございましたように、タンカー等の船舶の航行安全という問題につきましては、これは海上交通安全法なり海上衝突予防法等ございます。ただいまも答弁がありましたように、海上交通安全法の二十二条の通報義務の関係というのもございますし、それから海上交通安全法によります航路の指定がございますが、この航路の場合にも、備讃瀬戸等々一定の航路につきましては、巨大タンカーにつきまして夜間航行の禁止ということを現実問題としてやっておられるということもございます。そういうようなこともございますので、今回の後継法ということを考えました場合には、いまの海上衝突予防法なりあるいは海上交通安全法なり港則法なりそういう体系で、現状に即したやり方を海上保安庁を含む運輸省におきまして十分やっておられるということでもございますので、今回の法案にはむしろ盛り込まないということにしたわけでございます。
ただ問題は、私たちといたしましては、努力規定でございますけれども、海難等による大量の油の排出の防止ということにつきまして、さらに排出された油の防除、これについては努力規定を入れたわけでございます。これは四十九年の十二月に水島の重油流出事故等もございました。何ppmという上乗せ規制等もかけて、水質をきれいにするように、各企業、その他国民の方々にお願いをしている、そういう際にも、ああいう重油等が出ますというと、何といいますか、多年の努力が一朝にして水泡に帰すという場面があり得るわけでございます。まあその後も釣島水道でアストロレオ号と幾春丸というのが衝突をしたということがございます。流れたのが千二百キロリットルでございますが積んでいたのが八万キロリットル、水島の重油流出事故の十倍の原油を積んでおったということもございます。最近ではフランスで、ブルターニュ海岸で二十二万トンのタンカーが座礁して二つに割れまして、その油が流れ出しておる等々の話があるわけでございます。そういうことからしますと、油が流れ出すということになりますと、これは環境を汚染することは間違いないわけでございまして、またこれを元に戻すのには相当の長年月と相当の人力なり資金力が要るわけでございます。ですから、そういうことにつきましては十分運輸省もやっておられると思いますけれども、やはり念には念を入れといいますか、十分やっておられるほかに、十二分にさらにやっていただきたいということもございまして、そういう規定を特に織り込んだというのがその経緯でございます。