水野武夫の発言 (公害対策及び環境保全特別委員会)
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○参考人(水野武夫君) 先生の御指摘のとおりでありまして、私どもは、環境の保全というものは、住民がやはりその中に入って、住民の意見を反映しながらやっていかなきゃならないということを前々から強く訴えておるのであります。したがいまして、今度の瀬戸内海環境保全試案要綱、私どもが発表した案におきましても、従来の行政機関ではなくて、「中央保全委員会」あるいは「地方保全委員会」といった別の機関を設けてその中に住民参加をさせる、そして、住民参加のもとでお互いに瀬戸内海をどういう形でどういうふうにして保全、利用していくかというふうな観点から、住民の意見を反映さしてやっていこうではないかということを提案しておるわけでございます。
そしてもう一つは、御指摘がありました国民の権利を保障するということ。これは高崎参考人から御紹介がありました入浜権、こういった、何といいますか、新しい権利というものはなかなか裁判所では認められない。これは、行政的ないろんな計画が全部決まりましてから、後で司法裁判所の救済を求めるといった場合には非常にむずかしいというのが現状でございます。したがって、そういった権利をこの法律によって明確にして、そしてその権利に基づくいろんな規定をこの法律自体に盛り込んでいくと、そういうふうな観点からこういうふうな案を提案しておるわけでございます。従前の瀬戸内海の環境の破壊というのは、これは行政機関が住民の意思を無視しまして、せいぜい漁民に金を払ってやってきたというのが実情でございます。漁民だけに金を払えばたくさんの国民が享受しておる利益は失われていいのかということが大きな問題であります。そういった観点から私どもの案を提案しておるわけでございます。今度の改正案では、もちろんそういう観点が全然盛り込まれておりません。これはまことに残念だと申し上げるほかございません。