伊藤圭一の発言 (内閣委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○政府委員(伊藤圭一君) それはいま先生のおっしゃるとおりだと思います。したがいまして、この防衛力整備には時間がかかりますので、情勢の見通しというものはきわめて大事だというふうに私どもは考えております。しかしながら、先生の御経験も私と同じだと思いますけれども、過去四回にわたって防衛力整備をやってまいりました。その間に私どもは、やはり大きな紛争は起こらないだろうという想定のもとに、御承知のように他の国のように急激に防衛費を増強するというようなこともなくやってまいったわけでございます。そして五年ごとにこの防衛力というものを整備してまいったわけでございますけれども、一応五年とかあるいは六年という見通しを考えますと、過去あの東西が厳しく対立していた当時から考えましてもおわかりのように、この軍事力を直ちに使うという情勢というものは、なかなか使いにくい情勢になってきているということもまた事実だろうと思います。そしてまた、ヨーロッパとアジアの違いというものは、国防白書にも指摘してありますように、ヨーロッパのいわゆる東西の対立というものは、完全にNATOグループとワルシャワグループとの間がはっきりしているわけでございまして、その両グループの持っている軍事力の対比というものがきわめてはっきりしているわけでございます。それに対しましてアジアにおきましては、現実の問題として中ソの対立という問題もございます。それから米中ソの関係というものもございます。そういった複雑な状況が入りまじっておりますので、軍事力を直ちに行使して紛争に至るというような情勢というものは、必ずしも緊迫している状況にはないというふうに考えているわけでございます。同時にまた、先生も御同意いただけると思いますけれども、ヨーロッパでは確かに対峙いたしておりますけれども、たとえば中東とか、あるいは三十八度線に比べますと、ヨーロッパ自体の情勢というものもそれほど緊迫している情勢ではないというふうな考え方もできるのではないかと思っているわけでございます。