伊藤圭一の発言 (予算委員会)
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○政府委員(伊藤圭一君) いま先生がおっしゃいましたバランス論の中で、私はマクナマラも単なるバランス論だけをとっていたとは思いません。御承知のように、マクナマラの時代からきわめてアメリカが注視し、ソ連も注視しておりましたのが、第二撃能力でございます。したがいまして、一九五〇年来圧倒的な核戦力を持っておりましたアメリカの時代というものが、六〇年以降になりましてから第二撃能力、生き残れるということによりまして、圧倒的な力を持たなくても、その第二撃能力を維持している限りきわめて報復力としての核戦力というものが大きいということを言い続けできているわけでございます。一九六七年のマクナマラの国防報告にもございますように、アメリカはソ連から核攻撃を受けた後、それで破壊された戦略核兵器の残ったものの五分の一でしたか五分の二かなんかの兵力でもって攻撃をしても一億二千万のソ連国民を殺傷することができるというようなことを言っております。そういった意味を含めましてのバランスであろうということでございまして、ソ連は現在量的にアメリカをしのごうという努力はしているようでございます。したがいまして、全体から見ますると、質の面ではアメリカがすぐれておりまして、量の面では現在ソ連が凌駕しているということでございます。
ただ、アメリカは、ソ連がそういった軍事努力をしているということについて、その意図がどこにあるかということに対してはやはり懸念を持っております。したがいまして、そういったソ連の核戦力に負けないような核戦力を維持していこうという決意を述べているわけでございます。