福田赳夫の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(福田赳夫君) いまの国際通貨情勢、これは全く異常だと思うのです。アメリカは世界第一の経済力を持っておる、その次がとにかく自由社会第二の工業力を持っているのは日本だと、アメリカが二月の一カ月で四十五億ドルの貿易赤字を出すと、第一という世界で影響力の強いアメリカがそうだ、日本がまた膨大な黒字を出しておると、こういうことでありますから、これはまさに私は異常だと思うのです。いま為替の相場のことでございますか、私はしばしばここで申し上げているんです。これは本質的に見まして円の問題というよりはドルの価値の低落の問題だ。現にきょうの東京市場の相場、これは先週末の欧米市場の相場の影響を受けておるわけでありますが、昨週末の動きはどうだったか、金曜日の相場ですね、昨週末の。木曜日に比べますと、とにかくスイスフランは一日で三・五%上昇している、それだけドルは下落をいたしておる。マルクはどうだと言いますると、一・九%もマルクの価値が上昇しドル価値がそれだけ下落をしておる。そういう影響で日本の円、これに対しましても一・一%日本の円の価値が上昇し、それだけ円に対するドル価値が下落すると、こういうことになっている。
私は、この問題の根源というものはやはりわが国にも責任がある。つまり重要な立場にあるわが日本としてそれだけ大きな黒字を出しておるという点、これは何としても是正しなきゃならぬ。しかし、根源的には第一の大国であるアメリカがとにかく月に、それは異例なことであるにせよ四十五億ドルの赤字を出す、こういうようなこと。この辺を根本的に直しませんと私は世界の通貨情勢というものは本当には安定しないと思うのです。しかし、その間そうだからといって根本的な安定を待つ、これはなかなか時間のかかる問題でありますから、その間に一体どういうふうに対処するかというと、いろいろ技術的にも対処の仕方はあると思いますが、その辺はその辺でいろいろ手配をしなけれりゃならぬ問題でありまするけれども、本質的にはそういう問題。
これにどういうふうに取り組むか、これはまあ七月には先進国首脳がボンにおいて会談をするという流れになっております。そこあたりでも取り上げられる問題であり、またそれを成功させるためにいろんないま動きが始まっておるわけです。わが国といたしましては、ヨーロッパに対しまして、アメリカに対しましていろいろ話をしておる。特にアメリカに対しましては、私は今月末に出発いたしまして五月二日、三日とアメリカの首脳と会談をするというようなことになっておりますが、これも世界的規模におけるこの経済、通貨の安定をどうさせるか、これの話し合いを成功させると、それにどういうふうに日米は対処するかというようなことを話し合うわけなんです。まあ根の深い問題でありまするけれども、そういう深い根であるというととを踏まえながらその抜本的な安定対策、同時に当面の対策という二つの観点からわが国としてもいまできる限りの努力をしている、こういう最中でございます。