伊藤圭一の発言 (予算委員会第一分科会)
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○政府委員(伊藤圭一君) 御承知のように、このP3Cの必要性というものにつきましては、私どもいろいろな機会に御説明いたしておりますが、まず重要な点といいますのは、P2Jというのが耐用命数が参りまして、現在保有しております八十機が減ってまいります。したがいまして、わが国周辺海域におきます対潜作戦をやるのに八十機程度、すなわち防衛計画の大綱でお決めいただいております機数というものを維持してまいりたいというのが一点でございます。
もう一つは、潜水艦、いわゆる原子力潜水艦の出現、あるいは在来型の潜水艦そのものも非常に性能が向上してまいりました。したがいまして、対潜水艦作戦の様相というものがいままでとまるっきり変わってこなければ有効な対処ができないということになってまいっているわけでございます。
すなわち、従来でございますと、在来の潜水艦というものは電池によって走るわけでございますが、そのために蓄電をするために一昼夜のうち何回かは浮上しなければならないという問題がございます。したがいまして、その浮上するときに発見し、それを捕捉し撃滅するという作戦が可能でございますが、原子力潜水艦は海上に浮上することなく航行することが可能になってまいりました。したがいまして、これに対処する方法というものが一つあるわけでございます。
もう一つは、水中におけるスピードの問題がございます。従来の潜水艦は、いま申し上げましたように、電池を使って航行いたしますので、水中におきまして高速を出しますと、たちまち電池を消耗いたします。したがいまして、水中におきまして隠密性を確保するためには、徐行しながら行動するというのが通例でございます。ところが、原子力潜水艦は、御承知のように、水中におきまして三十ノットあるいは三十五ノット以上の速力で、しかもほとんど無期限に行動できるということになってまいりますと、潜水艦を探知する方法からして変わってまいるわけでございます。潜水艦を探すのに音を出し、その音がはね返ってきたのを聞きながらその潜水艦を追っていくという方法が従来でございましたけれども、今後は、その潜水艦が発します音を聞き分けながら、その進行する方向、その方向を計算機で刻々とはじき出しながら進んでいかなければ捕捉もむずかしくなるというような状況になってまいりました。
こういったこの二つの機能を満たすために、私どもは防衛上の見地からいろいろ検討を重ねたわけでございます。
先生がいま御指摘になりましたように、ある時期は、こういったものを研究開発によって国産しようとする時期もございました。しかしながら、P3Cの、現在私どもが採用を予定いたしておりますUPDATEIIという機種は、きわめてこの性能が高うございます。したがいまして、私どもはこのP3Cの採用をお願いしたいと思いまして、国防会議で御決定をいただき、ただいま予算に計上さしているわけでございます。