予算委員会第一分科会

1978-03-30 参議院 全297発言

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会議録情報#0
昭和五十三年三月三十日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ―――――――――――――
   分科担当委員の異動
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     野口 忠夫君     大塚  喬君
     大塚  喬君     瀬谷 英行君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    主 査         宮田  輝君
    副主査         矢原 秀男君
    分科担当委員
                糸山英太郎君
                亀井 久興君
                鍋島 直紹君
                林  ゆう君
                大塚  喬君
                瀬谷 英行君
                秦   豊君
   国務大臣
       外 務 大 臣  園田  直君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  金丸  信君
   政府委員
       防衛庁参事官   夏目 晴雄君
       防衛庁参事官   番匠 敦彦君
       防衛庁参事官   古賀 速雄君
       防衛庁長官官房
       長        竹岡 勝美君
       防衛庁長官官房
       防衛審議官    上野 隆史君
       防衛庁防衛局長  伊藤 圭一君
       防衛庁人事教育
       局長       渡邊 伊助君
       防衛庁衛生局長  野津  聖君
       防衛庁経理局長  原   徹君
       防衛庁装備局長  間淵 直三君
       防衛施設庁長官  亘理  彰君
       防衛施設庁総務
       部長       奥山 正也君
       外務大臣官房会
       計課長      後藤 利雄君
       外務省アジア局
       長        中江 要介君
       外務省アメリカ
       局長       中島敏次郎君
       外務省欧亜局長  宮澤  泰君
       運輸省航空局次
       長        松本  操君
   説明員
       外務省欧亜局外
       務参事官     加藤 吉弥君
       運輸省航空局監
       理部国際課長   山田 隆英君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和五十三年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和五十三年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和五十三年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ―――――――――――――
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宮田輝#1
○主査(宮田輝君) ただいまから予算委員会第一分科会を開会いたします。
 まず、分科担当委員の異動について御報告いたします。
 本日、野口忠夫君が分科担当委員を辞任され、その補欠として大塚喬君が分科担当委員に選任されました。
    ―――――――――――――
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宮田輝#2
○主査(宮田輝君) それでは、昭和五十三年度総予算中、外務省所管を議題といたします。
 政府からの説明はこれを省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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宮田輝#3
○主査(宮田輝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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大塚喬#4
○大塚喬君 本日、私は外務省関係について外務大臣の所見をお伺いしたいと考えておるところでありますが、園田外務大臣が就任以来、日中国交回復、友好条約の締結に自分の進退をかけておられる、このことに関しては日ごろ大変力強く、そして心からの敬意を表しておるものであります。本日は、この友好条約締結促進のための幾つかの質問をいたしたいと思うわけでありますが、その前に一、二の問題について外務大臣から直接お考えをお聞かせいただきたいと願っておるところであります。
 覇権の問題に入る前に、七二年と思いますが、当時外務大臣であった福田さんの創作にかかわると言われております「水かき外交」、「アヒルの水かき」、こういう言葉が一時流行語になったことがあります。しかし、福田水かきは田中水かきに破れて、田中内閣の成立という事態になったわけであります。ところが、この隠密を主体にする角榮水かきの一部が一昨年のあるマスコミにその一部が暴露されたわけであります。この内容が余りにも常識を逸した、また余りにも膨大な金額のためか、まゆつばものとして余り世間の関心は引かなかったようであります。しかし、その真偽のほどを調査してまいりますと、各方面から事実であるということが次第に明らかになってきておるわけであります。この問題は、三木内閣時代に内調国際部を通じ調査確認をした、また、警視庁にも同様の書類があるということも明らかになってまいりました。事は国際信義にも関する問題でありますので、私も慎重に発言をいたしたいと存じます。
 その内容は、七二年、日中国交回復正常化のちょうど一ヵ月前、財界から、財界の巨頭五人を中心とした稲山ミッションが北京に送られておるわけであります。その中に、三井物産の水上達三氏が、田中総理と十分相談の上だと、こういうことでこのミッションに参加をいたしております。水上氏は北京に着くと、早速日本から携えてきた会談要旨を述べた周総理あての手紙を中国側に託しております。しかし、この水上氏の行動はミッションの他の方々と全く無関係であったことは事実のようでありますし、稲山さんやその他の方々の名誉のためにこのことははっきりさせておきたいと思います。
 ところで、これが水上氏の周総理にあてた中国文の手紙の写しであります、そちらにありますが。これがその封書であります。それから、これがその手紙の内容の写しであります。で、これは私なりの要約でありますが、こういう手紙の内容であります。
  周恩来総理閣下
  中国が、日本のために六〇〇億ドルの物的な損害、三〇〇〇万人もの死者を出すといった、不幸な、痛ましい過去がありました。しかし、両国の国交正常化のため、田中総理は一ヶ月の後には北京に参ります。田中総理と三井物産、また特に私とは個人的にも非常に親しい関係にあります。そこで、田中総理は、日中両国の今後の経済協力について、閣下と、とくと相談する様にと、私を派遣して参りました。
  私は曽て、三井の支店長として、七年間中国で過し、日中友好の気持は人一倍強く、また中国のために、長江に巨大なダムと発電所を建設し、中国の工業の発展に尽したいと、長い間夢みて来ました。何年か前、高碕達之助氏や木川田一隆氏が、閣下に長江ダムの話を持ち出したのも、私の意を受けてのことでした。
  日本は今三〇〇億ドルの――これは当時の金額でありますが――外貨を保有し、その使途で政財界の意見はいろいろに分れています。私はこの金で、長江に巨大なダムと発電所を建設し、中国に贈与すべきだと、主張し続けて来ました。国交正常化の暁に、中国は対日賠償請求権を放棄する様に聞いています。とすれば、日本は尚更、道義的にも、一〇〇億ドルを目安に、長江に大ダムを建設し贈与すべきだと一層強く主張しています。私達三井物産が田中内閣の成立に多大の尽力を憎まなかったのも、ダムの建設と将来の日中友好を願ってに外ありません。
  田中総理は、私の計画に全面的に賛意を表し、工事の請負はすべて、三井物産に一任すると、私と堅い約束を交しています。真に利益をうけるのは貴国です。残るは閣下のご裁可をいただくだけです。以下云々ということで、
  一九七二年八月一五日
               水上達三
 手紙はこのような内容であります。
 で、質問の進行上、このような手紙があったかなかったか、初めに外務大臣からひとつ率直にお聞かせをいただきたいと思います。
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園田直#5
○国務大臣(園田直君) いまの大塚先生の発言の件は一昨年の月刊雑誌で報道されたところで、事実無根であると承知しておりましたが、いまお話を承り、コピー等拝見したわけであります。事はきわめて重大で、この取り扱いは慎重でございますので、いままでのところ外務大臣は一切承知しておりませんが、十分各方面とも調査をしてみたいと考えます。
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大塚喬#6
○大塚喬君 外務大臣はさきに官房長官をお務めになって、現在外務大臣であります。内閣調査室、これは官房長官の所管の機構ではございませんでしょうか。
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園田直#7
○国務大臣(園田直君) そのとおりでございます。
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大塚喬#8
○大塚喬君 具体的に逐次申し上げることにいたしまして、内閣調査室が官房長官の所管の機関である、こういうことになりますと、内閣調査室でだれがどうやったかということも私なりに承知をいたしておるところでございますが、特に私はそういうことで、官房長官を経験された外務大臣、こういうことでお尋ねをいたすわけであります。
 で、この当時の官房長官は井出一太郎氏、また内調の室長は渡部正郎氏、調査した調査官の名前もわかっておるわけでありますが、至急にひとつ、これはそういう事実関係でそうむずかしい問題でありませんから、内調でこの事実を調査確認をした、そういう事実の有無について、この会議の間にひとつ至急に、その有無だけで結構でございますから、ぜひお答えをいただきたいと思います。よろしゅうございますか。
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園田直#9
○国務大臣(園田直君) 直ちに問い合わせてみます。――ちょっといまのやつを先生お借りできますか。
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大塚喬#10
○大塚喬君 三井物産の水上書簡、こういうことで、調査室長、それから内閣調査官の押田さんという方は、現在は……
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園田直#11
○国務大臣(園田直君) ちょっと覚えておりませんが。
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大塚喬#12
○大塚喬君 押田さんの後任の方にお尋ねいただけば、あるいは押田さんにどこにいまおいでになっているかお尋ねをいただけば、その事実関係は明白になるだろうと思います。
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園田直#13
○国務大臣(園田直君) それじゃ、そのようにいたします。
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大塚喬#14
○大塚喬君 この当時の経過を調べてまいりますと、稲山訪中団の北京到着後、水上氏の手紙が渡されまして、数日の後、周総理と訪中団との会見が行われ、その席で周総理は、わが国は自力更生が国是なのでと、水上氏には恥をかかせないようえんきょくに断っておる事実があります。
 この水上書簡は、日本が中国に与えたいわゆる惨禍と申しますか、損害と申しますか、中国が賠償を放棄しようとも、少なくとも百億ドルぐらいは無償経済援助をして贈与すべきであるという国民感情、これを先取りして、この三井物産の水上氏がやったものと、こう考えられるわけでありますが、これらは生き馬の目を抜くような商社、こういうものの実態を国民の前にもわれわれの前にも明らかにさらけ出したものと驚くと一緒に、驚嘆の意を深くするものであります。
 しかし、三井物産のこの周総理に対する手紙、提案、これは表向きのことで、その本音は、いまの書簡の内容にありましたように、日本国民の贖罪という善意、誠意を表に立てて、その美名の陰に、全国民の血と汗の税金をおのれの私利私欲を肥やすためにそのえじきにしよう、こういう深いたくらみがあることはこれは疑いを入れないところであろうと思います。
 三井物産と田中の、いや財界と自民党との私は大変恥ずかしい関係、その姿がそこからちらりのぞかれておると、こういう感じを持つものでありますが、園田外務大臣にこの点でお尋ねをいたしますが、若い時分漢文、孟子をおやりになって、これらの問題について勉強されたことがあろうかと思いますが、「力をもって仁に仮る者は覇たり。覇は大国たるを要す。」と、こういう文章がございますが、いま日中間でこじれておる覇権の原典、この問題が私はここにある、こう断言をし、これらの問題についてさらに論議を進めたいと思うわけであります。
 この孟子の中に出ておりますように、覇権という問題は昔もいまも国際間では使用されておる用語であることを私は考えるわけであります。特に現在の中国では、俗語でも個人間や社会的な内部の問題でも、この覇権という問題が使われておるわけでありますが、水上氏のこの書簡の内容はやはりこれらの問題に重大なかかわり合いを持つものと、こう考えるわけであります。つまり表面では国民の意思とか善意とかいうにしきの御旗を掲げながら、その実は政治権力や財力で無理無体に反対意思を封じ込め、私利私欲をむさぼるもの、こういうものを覇と言うというその言葉の中に、やっぱり手紙のそういう意思がにじみ出しておる、こういうことになるだろうと思うわけであります。
 この三井物産の覇権の問題、覇権というかこの手紙の内容の問題についてひとつお尋ねをいたしますが、ちょっときょうは警察関係を呼んでおりませんが、いまの問題は至急に、私の時間が三十分までなものですから、大丈夫でしょうか。
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園田直#15
○国務大臣(園田直君) ちょっと三十分じゃ無理かもわかりませんが、そうおくれないように、事実かどうかわかると思いますが。
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大塚喬#16
○大塚喬君 じゃ、それはひとつ参りましてから続けさしていただくことにして、先ほども申し上げましたように、外務大臣が日中友好条約の締結に大変力を尽くしておるということは私も承知をいたしておるわけでございますが、国会などでの福田総理の発言、これらの内容、それから交渉の経過、こういうふうなものは事実と全く相反すると申しますか、言葉だけであって実を伴わないものである、こういう感じがいたして、これらの問題について少し外務大臣にただしたいと思います。
 福田総理は、この一年間、議会でまた新聞紙上で、日中関係は順調に動いておる、スムーズに動いておる、こういう認識だということを何度か述べられております。この文面の上からは、日中当局者の条約締結のための下交渉が精力的に続けられているように一般国民には受け取られておるわけでありますが、事実はそうではないのではないですか。福田内閣が成立以来、東京においても北京においても、ことしになって佐藤・韓念竜の二回の会談以外に、当局者による条約に関する話し合い、これが行われた事実がございますか。
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園田直#17
○国務大臣(園田直君) 政府間交渉に入ったのは佐藤・廖承志氏の会談が初めてであります。しかし、非公式に総理はいろいろ努力してこられたことは間違いございません。
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大塚喬#18
○大塚喬君 小川前中国大使、この辞任に伴う送別の宴で中国の当局者と話を交わした以外に、会談など一回もしていない、こういう報道がございますが、この点については外務大臣としてどう受けとめておられますか。
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園田直#19
○国務大臣(園田直君) 正式会談は御指摘のとおりでありますが、しかしその他の会合、会談等では、そういう問題を話題にしていろいろ打診その他を続けてきたことは事実でございます。
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大塚喬#20
○大塚喬君 大筋では私の申し上げたことがそのとおりだと、日中国交回復については、当者の間では、宣伝とは違ってそう精力的に交渉の継続ということはなかった、こういうことになるわけですか。
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園田直#21
○国務大臣(園田直君) 御承知のとおりに、日中友好条約の交渉は一時中断をしたわけであります。そこで、その中断が再開されるように、正式の交渉再開についての会談は御指摘のとおりでありますが、その間、中断が再開されるようにいろいろ努力してきたこともまた事実でございます。
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大塚喬#22
○大塚喬君 いま外務大臣からお答えがありましたように、また私の指摘したように、佐藤・韓念竜会談、これ以外に条約を促進する、締結するというための日中当局者の交渉はなかった、こういう事実がはっきりいたしたわけであります。
 そこで、福田総理の、一年前から何度か国会でも述べております日中関係はスムーズに動いている、こういう言葉はうそだということが明らかになったわけでありますね。もちろん福田総理が詭弁を弄しておるものと、私はひねくってとるつもりはありません。しかし、民間の交流や日中両当事者が条約交渉をしていることが、これが福田さんの言う動いておるという、こういう言葉にはならないのではないかと、私はそういうふうに理解をするわけでありますが、外務大臣はいかがでございますか。
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園田直#23
○国務大臣(園田直君) ま、御理解でございますから、これは私の方でとかく言うべき筋合いではありませんけれども、佐藤それから廖承志会談から正式の話が始まったわけでありますが、そういう段取りあるいは瀬踏み等をするためにはいろいろ努力をしてきたということだけは事実でございます。
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大塚喬#24
○大塚喬君 この問題で外務大臣が条約締結を促進しようと努力をされておることでありますので、このことについてやゆをしたりなんかする考えは毛頭ございませんが、事実関係はともかく福田さんの言っておることと相違をしておる、こういうことを私はここで指摘をしておきたいと思うわけであります。
 日中間の条約交渉、その大半はいわゆる覇権条項に尽きると思うわけでありますが、外務大臣もこの点については異論ございませんか。
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園田直#25
○国務大臣(園田直君) 佐藤大使と廖承志、それから佐藤・韓念竜の会談は、交渉再開についての段取りが主でございまして、条約の内容については入っておりません。おりませんが、問題になる大きな問題はいま言われた問題であることはこれはもうみんなが認めるところでございます。
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大塚喬#26
○大塚喬君 この件に関して福田総理の発言は、日中条約交渉の経過あるいは将来を意識してか、覇権問題について、覇権反対は普遍的な原則であり特定の国を指したり日中の共同行動を意味しない、こういった表現に福田総理の説明の内容がなってきておるようであります。
 今回の公明党の矢野訪中団に依頼した中国側への伝言、「いずれの国とも平和友好を進める日本外交の基本的立場」とか、あるいは日本の主張である「日中条約は第三国に対するものではない」、こういう条文表現は、さきの覇権反対の普遍的な原則云々の発言の延長線上にあるとか、こういうふうな言葉が矢野訪中団の伝言の中に見られるわけでありますが、外務大臣はこの点についてはどうお考えでございますか。
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園田直#27
○国務大臣(園田直君) 矢野訪中団に中国から福田総理に伝言されたと言われるところのいまの四項目というものは、中国の考え方を整理して言われたことであって、中国の方針は一貫しておると、こういうふうに見ております。
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大塚喬#28
○大塚喬君 二年半前、一九七五年九月にニューヨークで日中外相、宮澤・喬冠華会談が開かれたわけであります。日本側から、覇権問題に関し、いわゆる宮澤四原則の提案が中国側になされました。その内容は、一、第三国に対するものではない、二、日中の共同行動を意味しない、三、アジア太平洋地域のみならず世界のどの地域にも適用し得るものだ、四、国連憲章の精神に合致するとのこの四条件であります。で、中国側からは、白馬は馬でない、この公孫竜の述べた、何といいますか、詭弁と申しますか、そういうことで、この宮澤理論に対する反応、大変ひんしゅくを買ったということを聞いておるわけでありますが、この点は外務大臣としてその当時の状況をどのよう報告を受け、理解をされておりますか、お尋ねをいたします。
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園田直#29
○国務大臣(園田直君) いわゆる宮澤四原則なるものは、現職の外務大臣が言われたことでありますから、大臣がかわりましてもこれを否定するわけにはまいりません。しかし、今度の日中交渉再開の前提にはならない、こういうふうに解釈をいたします。
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