高沢寅男の発言 (外務委員会)
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○高沢委員 私は、きのうもわが党の委員から申し上げたのでありますが、今回、この日中平和友好条約がまとまったことに対する、外務大臣を初めとしてそれぞれ外務省担当の皆さんの御努力に対して、まず敬意を表する次第であります。その上に立ちまして、この条約の問題点について以下御質問をいたしたいと思います。
まず、日中平和友好条約は、これは戦後処理の条約ではない、こういうことが繰り返し表明されているわけであります。そこで、その戦後処理という関係で言えば、結局サンフランシスコ条約がある。それから日華平和条約がある。さらには日中共同声明、こういうものがあるわけで、そこでその三者の関係についてお尋ねをいたしたいと思います。なお、私、国際法とか国際条約については全く素人でありますから、見当違いのことがありましたらひとつお許しをいただきたいと思います。
まず、戦争終結条項でありますが、サンフランシスコ条約の第一条(a)項では、「日本国と各連合国との間の戦争状態は、」「この条約が日本国と当該連合国との間に効力を生ずる日に終了する。」こういうふうにはっきり規定されております。ただし、このサンフランシスコ条約の調印に当たりましては、当時の中華民国、それから中華人民共和国、これはともに当時は参加していなかった、こういう経過があります。その後、日華平和条約が結ばれまして、この第一条で「日本国と中華民国との間の戦争状態は、この条約が効力を生ずる日に終了する。」こういうふうになっているわけであります。その後、今度は昭和四十七年の日中共同声明でありますけれども、この中ではこういう戦争終結条項はどうなっているかということで見ますと、前文の中では、「日中両国は、一衣帯水の間にある隣国であり、長い伝統的友好の歴史を有する。両国国民は、両国間にこれまで存在していた不正常な状態に終止符を打つことを切望している。戦争状態の終結と日中国交の正常化という両国国民の願望の実現は、両国関係の歴史に新たな一頁を開くこととなろう。」こういうふうにありまして、あと第一項の中で「日本国と中華人民共和国との間のこれまでの不正常な状態は、この共同声明が発出される日に終了する。」こういうふうになっております。
それでお尋ねしたいのでありますが、サンフランシスコ条約とか日華平和条約は、これはもうこの文言から見て戦争終結ということがきわめて明瞭であります。ところが、この共同声明の中のいま私の読んだ部分は、戦争終結であるともとれる、あるいはまた国交正常化であるともとれる、その辺が大変まじり合っているという感じがするわけですが、この規定をどう見るべきか、ちょっとそれを御説明願いたいと思います。