高沢寅男の発言 (外務委員会)
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○高沢委員 一九五二年と言えば吉田内閣であります。その当時にさかのぼって、当時の日本の選択が間違いであったということを私はいま認めるように大臣に求めているわけですが、まあ大臣はそこまでは言えないと、こういうことであろうと思いますが、しかし恐らく腹の中ではそのことを大臣も認めておられるのじゃないか、こう私は思うのであります。
しかし、ここで、私は一つの歴史的な教訓があると思うのです。一九五二年に、当時すでに中国を代表できなくなっていた中華民国政府と、あたかもこれが代表であるかのごとく扱って日華平和条約を結んだ。これでこの戦争状態の終結は終わったと、こういうふうな立場を日本政府がとったわけですが、そのことの現実との食い違いの誤り、それがその後日本の外交にとって、あるいは相手の中国にとってもどんなに大きなマイナスを与えたかということは、私はこれは歴史的に否定できないと思う。その大きな間違いあるいはマイナスというものを調整するために、今度の日中共同声明、これでまたどんなに皆さんがそこら辺の国際法のつじつまを合わせる、現実と国際法のつじつまを合わせるために苦労されたかということも、恐らく内心認めておられると思うのです。中江さん、うなずいておられます。
そうであるとすれば、これは私は、大きな歴史の教訓として、今後こういう間違いを二度と繰り返してはならぬということを、日本の外交の立場としてしっかり確立をしてもらいたい、こう思うのであります。今度の日中平和友好条約も、これは今度はこれからの日中間の問題ですが、この条約の扱いにつきましても、したがって、同じように将来、何年かたってあるいは何十年かたって、これはまずかったというふうなことのないような、ひとつそういう運営をぜひお願いしたい、こう思うわけでありますが、これは私の見解を述べたので、別段答弁を要求するものではありません。
それで、次へ進みたいと思いますが、今度の日中平和友好条約の第一条の二項では、「両締約国は、」「相互の関係において、すべての紛争を平和的手段により解決」する。そして、「武力又は武力による威嚇に訴える」ことはしない、そういうことを確認すると、こうなっております。このことは、私、素人考えですが、お互いにそういう武力の行使はしないということをはっきり約束をしているということは、これは日中間にいわゆる不可侵条約というものができたというふうな、そういう内容と受け取っていいのかどうか、それをちょっとお聞きしたいと思います。