天谷直弘の発言 (内閣委員会)
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○天谷政府委員 いままでの石油危機とかあるいは中東の危機を振り返ってみますと、四回ほど中東戦争がございましたが、いずれも非常に短期間で終わっております。したがいまして、四回あったことが五回もあるのかどうかよくわかりませんけれども、ああいう種類の短期の危機に対処するためには備蓄が一番よろしいというふうに考えておるわけでございます。百十日ないし百二十日分くらいの備蓄を持つことによりまして、中東の戦乱等に基づく短期の供給撹乱に対しては一番有効に対処できるのではなかろうかと考えます。
次に、先ほども申し上げましたが、長期のエネルギー危機の問題、すなわち石油の供給に対して石油需要が上回るのではないかという問題、これは一九八〇年代の半ばにそういう事態が来るのではないかということを一時CIA等が言っておりましたが、これもよくわかりません問題で、最近ではCIAは、今度は逆に石油の供給は六十年間大丈夫だというような報告書を発表したりいたしまして、非常に揺れているわけでございます。しかしながら、われわれとしましては、余り楽観すべきではない問題でありますから、長期の問題に対しても新エネルギー、代替エネルギーの開発をしなければならないと思っております。
福田総理が非常に力を入れておられます核融合の問題は、さらに研究費を増額して一生懸命やらなければならないと思いますが、ただ、かなり時間のかかる問題、二、三十年はかかる問題ではないかというふうに見られておりますから、その間のつなぎといたしましては、原子力発電を拡充するとか、あるいは石炭に関しましては、国内で二千万トン以上の石炭に期待することは非常にむずかしいと思いますが、世界的に見ますと、石炭資源は石油資源よりはるかに多く賦存をいたしておるわけでありますから、石炭を輸入いたしまして、石炭による火力発電を次第にふやしていく、あるいは石炭は非常に多くの輸送問題が伴いますので、石炭の液化ということも研究いたしますならば、たとえばオーストラリアとかアメリカ、カナダ等からの石炭の輸入がもっと現在より経済的にできるようになるのではなかろうか、あるいは地熱につきましても、日本では有望な地熱資源があると思われますので、これにつきましての技術開発を進めていきたい。こういうふうにいたしまして、石油依存度から来るところの日本のエネルギー供給構造の脆弱性を逐次是正をしていきたいというふうに考えております。