藤尾正行の発言 (内閣委員会)

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○藤尾委員 余り簡明でよくわからないようなお話でございまして、これはまだまだ突っ込んでいかなければならないことだと思いますけれども、あなたが言われたとおり、みんなそれぞれ物の考え方が違っておりますし、またその時点時点で違っていくわけですよ。そんなことを申し上げては悪いけれども、私は私の持論がございますので申し上げるわけです。
 たとえば、私どもはきょうですか、承認するのでしょうけれども、この間中国と平和友好条約というものを結んだわけです。それは結構なのです。それはそれなりに本当にそうなってくれればありがたいのですよ。しかしながら、相手は共産主義国家ですね。そして同時に、四つの近代化をやって、近代国家になる、大国になることが国家意思としてどうしても必要なことだということで、ありとあらゆるものをそのために使っていこう、そういった一つの外交、国のねらい、そういったものの上に立って一つの日中平和友好条約というものも位置づけて考えていった方がよろしい。それが達成された後、これから二十年かかるか、三十年かかるか、五十年かかるか知りませんけれども、その後はしからば本当に平和友好に徹してくれるのかどうかという保証はないと私は思うのです。本当言うと。ですから、そういったことも含めて、私どもはそういう事態を考えていかなければならない。
 特にいま世界的にあらわれてきておりますのは、たとえばヨーロッパ、この間シュミットさんがおいでになられまして、ヨーロッパのいろいろな関心事を総理大臣にも言われ、国民にもアピールされたというような機会もあったわけでございます。つまりヨーロッパというものが石炭石油共同体からヨーロッパの欧州議会にこれからなっていくのでしょうが、そういうことになっていく一つの動きというものを考えてみましても、これは要するにヨーロッパが一つの単位になっていかなければ、アメリカとか共産圏とかいうものと拮抗して、そうしてみずからの将来、二十一世紀に対するプレゼンスというものを守っていけない。そういう希求からそういうように移り変わっていっていると私は思うのです。そのことは何もいま始まったことではないのです。ドゴールもそうだったし、みんなそうなのです。
 そういうことを考えてみると、まだまだそういう事態が続くと思いますけれども、アメリカ圏とか共産圏とか、ヨーロッパとかというのが一つの対応をなしておる。そうしてそれと対する私どものアジアも一つの単位になった方がいいと私は思うのです。ところが、残念ながらいまは私どものアジアにおきましては、そういった歴史的意識というものはきわめて希薄なのです。だから、常にアメリカの影響を受けたり、ソ連の影響を受けたり、あるいはヨーロッパの影響を受けて、不安動揺を続けておる。これは世界に安定的要素にはなっていかないと私は思うのです。やはりこれを安定的要素に持っていくための物の考え方をこれから先していかなければいかぬと思うのです。
 私どもが私どもの国の安全保障というものを考えていく、防衛政策を考えていく、それは私どもとしてはあたりまえのことでございまして、これからもますますしっかりやっていかなければいけませんけれども、そのときに、日本だけのことを考えているような安全保障政策なりあるいは防衛政策であってはならぬと私は思うのです。その先にやはりアジア全体というものを考えていく、そういったものの一翼としてどのような働きをしていくかということを頭に置きながら物は考えていった方がいい、私はそう思うのですよ。そうして、そういった影響を私どもに与えようとしておる共産圏とかあるいはいつ何どき、そんなことを言ったらしかられますけれども、とにかく百年先はどうなるかわからぬ、五十年先どうなるかわからぬという。アメリカとの間に何でもきちっとやっていればそれでいいのだという寄りかかるような依存感ですね、これも断ち切って、ある程度は私ども自体の足で立つことを考えていかなければいけないと私は思います。その私の考え方でございますが、どうですか、あなたこれから先のことをお考えになられて。

発言情報

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発言者: 藤尾正行

speaker_id: 5340

日付: 1978-10-18

院: 衆議院

会議名: 内閣委員会