真田秀夫の発言 (内閣委員会)

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○政府委員(真田秀夫君) 当時の稻葉法務大臣の自与憲法制定国民会議への出席の場合の問題と、それからことしの八月の福田総理大臣の靖国神社への参拝と、この問題二つについての私たちの考え方がそんなに真っ向から違うというふうには考えておりません。その理由を申し上げます。
 まず、当時三木総理大臣が法務大臣としての地位の重みから、公人としての行為と、私人としての行為とは使い分けがむずかしいというふうにおっしゃいました。その真意は私がよく考えてみますると、それは本来的にその行為が私人としての行為か、公人としての行為かは区別がつかないというのではなくて、はたから見て、世間の人から見て、あるいは国民が見て法務大臣という地位にある人が、そういう場所にお出になると、そうするとそれは公的立場でお出になったのか、私的立場でお出になったかの判断がつけにくいんだと、こういう意味だろうと思うのですね。問題は、そのお出になったその行為そのものの性格なんであって、国民あるいは第三者が見てその区別がつきにくいかどうかということと、これは実は面が違うわけなんですね。それで、当時の三木総理大臣のおつもりでは、それは法務大臣としての地位の重みから非常に区別がつきにくいから、それで国民をして三木内閣が憲法改正を考えているんではないかというような疑念を起こさせるおそれがあると、そこで今後はそういうことはさせませんという御発言になったわけなんですね。ところが、神社参拝の話は、これは先ほど来申しましたように、政治問題を論ずる場所じゃございませんので、これはそこでいろいろ神仏に対して祈念をするというのが事の本質でございますから、ですからこれはやはり原則としてはもう私人の行為であると、私的行為であると見るのが素直な立場でございます。そういうふうに私は考えております。で、当時の吉國前法制局長官の説明も、なるほどそれは三木総理大臣が靖国神社に参拝されましたときには、それは公用車は使わなかったとか、あるいは記帳についても官職名は番かなかったとか、いろんな事例を申し上げております。しかし、それと同時に、実はそれは国民のそういう誤解を、つまり公的な資格で靖国神社に参拝したのではなかろうかという疑念があると困るので、それでそれを払拭するために当時の井出官房長官がやはり前もって、三木総理大臣の靖国参拝はこれは私的なものであるということを十分PRをしてあるんで、国民の疑いはこれで心配がないと、その上さらにそういう自動車の使い方とかあるいは記帳の仕方についても三木総理大臣はこういう手だてをおとりになったんですと、こういう説明だったわけなんですね。結局、国民のその疑念を晴らすといいますか、疑いがないようにするというのが実は問題なんであって、事柄のその参拝行為それ自身が私的なものであるということについては私と吉國前長官との間に意見の相違は全くありません。

発言情報

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発言者: 真田秀夫

speaker_id: 27994

日付: 1978-10-17

院: 参議院

会議名: 内閣委員会