森山欽司の発言 (運輸委員会)

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○森山国務大臣 まず最初に、マスコミ好みというお話がございましたが、私は、格別そういう顕示的に行動しているわけではございません。私どものやっている仕事は、国民が見ている仕事でございますから、そのそれぞれの段階においてわれわれが何を考えているかということについて、記者会見等において十分意のあるところを申し述べておくことは必要である、要するに秘密主義でやらない、そういう物の考え方でやっておるわけでございますから、どうか意のあるところを十分御理解願いたいと思います。
 次に、いま私どもがいろいろ考えておりますことは、国鉄の財政が極度に悪化しておるということでございます。御承知のとおり、昭和五十四年度の実質赤字は一兆二千億円、内訳は政府助成が三千億円、純粋な赤字が八千億円。しかし一兆二千億円というのは損益計算上のことでございまして、あなたも国鉄出身でございますから御承知のとおり、昭和五十年に二兆五千億円の赤字のたな上げをいたしました。そのための利子が別に千七百億円あるわけでございまして、しかも累積赤字は六兆二千億円に及んでおります。これに対する利払いだけで五千五百億円……(渡辺(芳)委員「そんなことはわかっている」と呼ぶ)そしていま申し上げました千七百億円を入れますと、七千二百億円の利払いでありますから、一日二十億円の利子をいま国鉄が支払っておるという現状でございます。民間企業で申しますれば、もう破産とか倒産とかいうような状況ではないか。
 いま、おわかりになっているというお話がございましたが、この問題をどう解決していくかという観点からこのための施策をいろいろ考えなければならぬ。最終的には六月末に国鉄の側から意見が出てまいりまして、私どもがそれを十分検討いたしまして、従来でございますれば、八月末の昭和五十五年度予算に具体的にこれを反映していくようにしなければならないという状況にあるわけでございますが、その前の段階におきまして、国鉄側と機会あるごとにいろんな問題で意見交換をしていかなければならないという状況下にあるわけでございます。
 非常にむずかしい状況にありますために、一々その点について申し上げませんけれども、たとえば国鉄の減量経営はどうやって実現していくか。すでにことしの四月でございますか、労働組合の幹部の方々に申し上げたわけでありますが、現在働いている人のいわゆる生首を切るような形における減量経営は考えないけれども、年齢構成が非常に年配の方が多いわけでございますから、たくさんの方がおやめになる、その後補充については、これはひとつ一緒になって考えようではないかということを申し上げておるわけであります。しかし、それにいたしましても、いま現在、国鉄は四十二万の職員を持って二十六万人の年金受給者を抱えておるわけであります。もし仮に、これは仮にでございますが、十万人仮に減るといたしますと、四十二万人が三十二万人になる、それを分母にいたしまして分子の年金受給者は二十六万プラス十万で三十六万になる。現在においても百人に対して六十一人の年金の成熟度でありまして、こういうような企業体はほかには全くございません。この問題は避けて通れない問題でございますから、しかも、それが百人で百人以上を賄わなければならないときどうするか、これはもう国鉄だけでやっていける問題ではありませんので、そういうことについては、大蔵省の方ともこれを詰めていかなければならないというような問題があるわけであります。
 赤字線の問題、AB線の問題等もあるわけでありますが、地方ローカル線の赤字は三千億であります。ところが、幹線の赤字は六千億であります。もし赤字線の問題を処理するのならば、幹線の問題についての処理のめどをつけずして赤字線の問題を処理するということは——これは皆さんも御承知のとおり、それぞれ選挙区をお抱えでございましょう。この熾烈な地元の要請にこたえるためには、国鉄全体としてこれにこたえるような体制をつくっていかなければならない。
 そういう観点からまいりまして、たとえば新幹線が東京−大阪−博多というふうにできたにかかわらず、東京から鹿児島までという特急列車が依然として走っていることが適当であるのかどうかというような問題、すなわち夜間の列車の問題に触れるわけでございますから、そういう問題についても検討してみたらどうだということは、私は、当然のことであろうと思っておりますし、そういうことについてひとつ調べてもらいたいということでございます。
 したがって、新幹線を開業している東海道、山陽線については、新幹線と並行在来線とがそれぞれの特色を十分に発揮できるように効率的な運営を図る必要がある、こういう考え方からいたしますと、新幹線は中長距離都市間輸送を中心に、また在来線は近距離の地域内旅客輸送及び貨物輸送を中心に機能を分担していくことが望ましいという一般論は出てまいるわけでございます。
 そういう観点から仮に物を見た場合、現行のダイヤが以上のような考え方で作成されているかどうかを検討しなければならない。昼間については博多開業前に三十六往復あった在来線の特急、急行が全廃されておりますけれども、夜間については東京及び関西と九州各都市を結ぶ寝台列車、いわゆる「ブルートレーン」というものがまだかなりの本数運行されておりまして、その利用率を見ると必ずしも高い列車ばかりではありません。特に関西から出る夜行列車は、全部四割以下の利用度になっておるということが判明をいたしました。また新幹線開業後は博多あるいは小倉で新幹線と在来線を乗り継げば、九州各都市への昼間時間帯に旅行することが容易になっておる。さらに最近は航空輸送の利便も向上しておる。こういう新幹線開通後の、また最近の航空需要の変化というものを考慮いたしますと、九州方面への「ブルートレーン」を廃止することができないかどうかは検討する価値のあることでございますから、これを検討したらどうかということでありまして、まだ最終的な結論はそういうように決まっておるわけではございませんが、しかし、先ほど申しましたような国鉄の赤字問題、いままでは赤字線は地方ローカル線ばかりを押しておった。しかし、幹線自体だって考える必要はないのか。そういう意味で、いわゆる「ブルートレーン」の問題についても検討を要するのではないかということで、そういうことが問題になっているということの話をしたわけでございまして、私は、これは運輸大臣としてはやらなければならないことをやっただけであって、いままでそういうことが大きく問題にならなかった方がおかしい、そのように考えておる次第であります。

発言情報

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発言者: 森山欽司

speaker_id: 9043

日付: 1979-05-25

院: 衆議院

会議名: 運輸委員会