森山欽司の発言 (運輸委員会)
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○森山国務大臣 こういう時期に非常に重大な問題について御質疑がございました。御承知のとおり五十五年度の予算は、税収の増加というものについて過大な期待ができないような状態であります。すなわち自然増収はある程度あるといたしましても、増税ないし新しい税制を立てるということはなかなか容易でないと見るのが政治的な常識であろうと思います。また国債につきましても、きょうの新聞にも出ておりましたけれども、百円額面の六・一%の国債は九十円を割って八十円台になっておるという状況でございますから、前のように国債を大量に発行するということは容易でない、したがって、一般的な支出というものは、大蔵省の試算によれば六・何%でございましたか、ないしゼロというような増加率でございまして、そういう中で運輸省関係の予算を編成していかなければならない。特にそのうちの六割は国鉄関係でございますから、したがって、この予算の編成というのはなかなか重大でございまして、これらの問題の取り扱いについてどうしたらいいかということについて目下苦慮しておるというのが偽らざる実情でございます。
先般、そのために大蔵省の主計局長を私のところに呼びまして、新年度予算についての一般的な話をいたしたわけです。その中で、こういうことを申してはなんでございますが、国鉄の年金は現在四十二万の職員で二十六万の先輩の年金を賄っておるという状況、したがって、年金の成熟度は現在六〇%ということでございます。仮に今後十年内に、これも仮にでございますよ、十万人減るといたしますと、四十二万人から十万人減りますと三十二万人で、それが分母になって分子が二十六万プラス十万になれば三十六万でございますから、これは減量経営と申しましても、なかなか容易じゃございませんね、後の年金の始末は。成熟度が一〇〇%以上というわが国の歴史にないような事態というものが、もう十年以内に予想されるということになってまいりまして、こういう問題はちょっと国鉄だけで片づけるということはできないわけでございますから、したがって、このことについては財政当局あるいは厚生当局等とも、これは日本の社会保障制度全般とも関連しての大きな問題になりますので、なかなか容易ではないということについて話をし、結論は直ちには出ませんけれども、一例として申し上げました。
これだけではございませんが、一例として申し上げました問題についても、それだけの難問題を抱えておるということは、きわめて異例でございますが、主計局長、次長、主計官を呼んで相談もしておるというようなわけでございますが、われわれといたしましては、できるだけ世人の納得を受けるような最大限の努力をいたしまして、そして、その努力の上に立っての予算要求というものを考えてまいりたいと思います。冗費を節約し、不要不急の機構というものを整理いたしまして、また国鉄は再建の第一年度としてふさわしいような体制を、最大限の努力を尽くして、この困難な時期に対処してまいりたい、そういうつもりでございます。