和島岩吉の発言 (外務委員会)
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○和島参考人 決して私は団長じゃないから御遠慮申し上げておいたのですが、御指名を受けましたので簡単に意見を開陳します。
なぜ批准を急ぐか。私はさっき意見を開陳しましたが、戦争を放棄することによって世界平和を実現しようという大きい理想を持った日本国憲法の名において、決して他国に追随していいという結論は出ないと思うのです。日本国こそが先頭に立って、まだわずか三分の一ぐらいしか批准していないじゃないかとおっしゃいましたが、それでも日本は遅きに失する、私はそういう考えであります。これは基本的な考え方の相違でありますからそれ以上は申しませんが、先ほど私が申し上げた意見開陳を、速記でもできたらもう一度お読みいただいたら、これに対してお答え申しておるつもりであります。
それから、特に、私からの意見開陳の際に十分ではありませんでしたが、人権侵害は特に国家権力による侵害が一番重大だという点においては小林先生の意見と同感であります。私たち日本弁護士連合会では、権力による人権侵害の問題はいろいろな人権擁護の機関がありますが、大抵弁護士会へ申告してくるので、いつも矢面に立ってわれわれやってきたのであります。しかし、個人による侵害はどうかという御質問でありますが、この問題は人権規約こそ問題提起しておることで、先ほどの人権規約の前文、A、B両規約共通の第五条までの間に問題提起しておりますから、それをもう一度ごらん願いたいと思うのであります。しかし、具体的に個人の人権侵害にどう対処するかという問題は、これは各国の状況に応じてこれから制度的に設定されていかなければいかぬ問題じゃないかと思うのです。これを批准することによって、初めて、国会においてもこれを具体的にどういうふうに設定していくか、部落問題においては同対法等が法律的につくられておりますが、村八分その他いろいろの問題については及ばずながらわれわれ日本弁護士会においてこれらの問題を取り上げてまいりました。しかし、これではいまだ不十分でありまして、これからひとつ先生方の高い見識と高い実力をもって国会においていろいろ御審議願って、至れり尽くせりの制度をつくって、各国の先頭に立って、日本こそ人権が擁護されておるという実を示していただきたいのであります。
以上不十分かもしれませんが、お答えしておきます。