田中敬の発言 (大蔵委員会)
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○田中(敬)政府委員 四月に国債の発行を取りやめました点につきましては、新聞に報道されているとおりでございます。
四月の国債をどうするかという点につきましては、三つの選択の道があったろうと思います。一つは、現行の条件のまま市場実勢を無視してシ団の引き受けをお願いするという方法、それから一つは、条件を改定して新たな金利条件のもとで発行する、もう一つは、こういう条件のもとでは発行をあきらめる、見送るという、三つの選択でございますが、私どもが今回これを取りやめましたのは、それが将来の国債の発行、消化を円滑に行うために最もいい手段、休債というのも一つの国債管理政策手段としてよりベターな方法であるというふうに判断したからでございます。
と申しますのは、先回もこの委員会で御質疑をいただきましたが、三月に〇・四%引き上げました際に、市場の心理的要因、先行き金利が高くなるであろうという心理的要因が払拭されれば、これで十分消化は可能であるという判断に基づいて金利改定を行ったわけでございますが、その後の市場動向というものは、いろいろ物価の問題等が論ぜられるたびに、心理的要因が払拭されるというよりもむしろ反対にこれが大きく増幅されて、その悪循環が市場に反映してまいりました。市場関係者自身が、どうかしておる、異常だと言うような感じの相場がいま出ておるわけでございますが、幸いにいたしまして、先週の土曜日あたりから六・一%国債につきましても相場が反騰いたしてまいっております。だんだんこういう金利についての先行きの見通しが固まるに従って、市場は値ごろ感をつかんでくれるのであろうと思います。しかしいずれにいたしましても、今月相当大量の発行は可能であった月にもかかわらず、これを見送ったわけでございますから、この消化につきましては、五月以降これらを順次月々にならして発行を考えたいと思います。ただその場合、ただいま大臣が申しましたように、条件の改定ということのみならず、しばしばこの委員会でも御議論いただいておりますように、種類の多様化、発行形式の多様化、たとえば中期公募債の拡大でございますとか私募債の導入でございますとか、あるいは長いものを短くする方法とか、そういうあらゆる工夫をいたしまして消化には万全を期してまいりたいと思っておりますし、また消化については十分可能であるという確信を持っております。