藤井貞夫の発言 (内閣委員会)
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○藤井説明員 いわゆる生涯給与制度と申しますか、生涯給問題というものが取り上げられまして、かなりの年月を経過してきておるのであります。なお今日でも、その問題というものは時あるごとに論議の対象になっておることは、われわれも重々承知をいたしておるところでございます。
ただ問題は、われわれが官民の給与の比較をいたしまするという場合におきましては、あくまで民間において春闘というものが一つの給与決定あるいはベースアップの相当定着したパターンになって今日まで来ておるという実態、それが大変数多いところに普遍的に行われておるという実態がございます。しかもここで取り上げられますものは、毎月決まって支給されるいわゆる月給、これが日々の生活というものをあがなってまいります基本になるわけでございますので、何といってもこの月給が中心とならざるを得ないというところから、春闘でも何でもこれが一番の中心課題に据えられて論議をされて、またいろいろいきさつがあって決定をされるということに相なっております。そういう意味では、公務員につきましてもやはり俸給月額というものがそれとの対比において一番重要な問題であり、公務員の給与と言います場合は、何といたしましてもこれが基本的なものであることは申すまでもないところであります。
したがいまして、われわれも毎年の勧告でもって取り上げておりますのは、この月例の給与、月給というものを対象にしてやってきておるのでありまして、それはそれで正しい措置ではないかというふうに考えております。
ただ、退職年金なり退職手当という事柄がございます。そのほかにも福祉の問題その他がございますが、なかんずく退職年金あるいは退職手当の問題ということになりまして、その観点からいろいろな論議がなされておるということは事実でございます。この点につきましては、私たちもそれは人事院の所管外だからそういうことは知りませんというような態度はとっておりません。非常に重大な関心を持って、これについてもいろいろな調査検討は進めてきておるところでございます。
ただ、問題の立て方といたしまして、退職年金、退職手当というものはやはり基本に月給を置いて、それに対してどのような積算の仕方をするかということが退職年金なり退職手当の問題点でございます。したがいまして、それらの点について民間とのそう大変な不均衡があっていいものでもございません。ただ、従来の慣例だけでそれが当然だというような割り切り方をするつもりもございませんが、しかし、これはあくまで年金なら年金、退職手当なら退職手当ということに視点を据えて、それの均衡問題としてこれを論議をしていかなければならぬ。おのおの制度には従来の成り立ちもございます。長年の経過もございます。そういうものも踏まえながら、なお民間との均衡問題というものを検討していくということは必要だろうと思いますけれども、それらがこうだから毎月の月給等についても配慮をすべきだというのは、やり方としては本末転倒であって、そういう逆算の仕方は恐らく一般の理解を得るような仕方ではできまいと私は思います。
そういうような観点から、あくまでわれわれ月例給与あるいは月給というものを主体としつつ、官民較差というものをまず第一義的に考えておるわけでございまして、それはそれといたしまして、それを基礎にする退職年金なり退職手当の問題の取り扱いというものはそれぞれの所管がございまして、おのおの検討を加えておられることと思いますけれども、われわれ自身といたしましてもこれは無関心ではございません。それなりの関心は持って、なお今後とも研究は進めてまいりますけれども、あくまでそれとこれとは別個であるという観点に立ちたいと思っております。