橋本龍太郎の発言 (予算委員会第三分科会)
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○橋本国務大臣 昭和五十四年度厚生省所管一般会計及び特別会計予算案の概要について御説明申し上げます。
昭和五十四年度厚生省所管一般会計予算の総額は七兆五千五百四十億円余でありまして、これを昭和五十三年度当初予算額六兆七千七十六億円余と比較いたしますと、八千四百六十三億円余の増額、一二・六%の増加となっており、国の一般会計予算総額に対し一九・六%の割合を占めております。
最近におけるわが国の経済情勢及び財政事情はきわめて厳しいものがあり、そのため、明年度予算は、景気の回復基調を一層確実なものとすることにより国民生活の安定を図り、わが国経済を均衡のとれた安定成長路線に移行させることをねらいとして編成されたところでありますが、厚生省予算は、各方面の絶大な御理解と御協力によりまして前述のとおりの結果を見るに至りました。
この機会に各位の御支援に対し衷心より感謝申し上げますとともに、責任の重大さに思いを新たにし、国民の健康と福祉を守る厚生行政の進展に一層努力をいたす決意であります。
昭和五十四年度の予算編成に当たっては、財政の健全化に配意しつつ、財源の重点的、効率的配分を図るため、社会保障に関する各種施策について優先度の厳しい選択を行うとともに、真に必要な分野に重点的に、かつきめの細かい配慮を加え、その質的向上を図ることといたしましたが、この際私の特に留意した点を申し上げたいと存じます。
第一は、国際児童年を契機として児童福祉に関する特別対策を立て、心身障害児の発生予防、早期発見及び早期治療施策の拡充、小児医療、母子保健の充実、児童の健全育成事業の促進を図るとともに、記念事業として各種施設の整備、児童福祉協力基金の創設及び記念行事を展開することとしたところであります。
第二は、低所得階層、心身障害児・者及び老人等社会的、経済的に弱い立場にある人々に対する自立の助長、生きがいのある社会生活への参加、在宅福祉サービスの強化、生活保護基準の引き上げ、世帯更生資金等の貸付原資の増額、社会福祉施設の整備及び運営の改善を図るほか、民間社会福祉事業に対する助成を強化することといたしました。
第三は、年金制度について、拠出制年金に関し、特例的な措置として、物価スライドの実施及び実施時期の繰り上げ、厚生年金及び船員保険における在職老齢年金等の改善のほか、福祉年金の改善を図ることとしたところであります。
第四は、国民の保健医療の確保について、救急医療体制等の計画的な整備、脳卒中等の特殊疾病対策及び専門医療機能の強化、医療従事者の養成確保を図るほか、国民の健康づくりの推進、難病対策、精神衛生対策等の充実、医療保険制度に対する財政措置の強化等を図ることといたしております。
以上のほか、公共投資の一環としての生活環境施設の大幅な整備、食品等の安全確保対策、医薬品副作用被害救済制度の創設、原爆被爆者、戦争犠牲者のための対策、環境衛生関係営業の振興等についても、その推進を図ることといたしております。
以下、主要な事項についてその概要を御説明申し上げるべきではございますが、委員各位のお手元に資料を配付いたしておりますので、お許しを得て、説明を省略させていただきたいと存じます。
何とぞ、本予算案の成立につきましては、格別の御協力をお願いいたす次第であります。