石渡鷹雄の発言 (科学技術振興対策特別委員会)
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○石渡政府委員 お答え申し上げます。
最近の世界の原子力船の開発状況でございますが、先生すでに御指摘のように、ソ連が昭和三十四年に世界最初の原子力砕氷船を完成いたしまして、その運航によりまして、砕氷船としての有用性を実証いたしました。引き続きまして、昭和四十九年にアルクチカ号、昭和五十二年にシベリア号をそれぞれ就航させまして、砕氷船として現在活用しているところでございます。
米国及び西ドイツにおきましては、それぞれ先生御指摘の米国の貨客船サバンナ号、これは昭和三十七年に完成いたしまして、四十五年まで運航し、その後係留されているわけでございます。すでに十年でございます。
西ドイツの鉱石運搬船のオット・ハーン号は、四十三年に完成し、五十四年、昨年まで運航したということでございます。それぞれ技術的な可能性を確認したという状況でございます。
それからフランスでございますが、これは除くというお話でございますけれども、軍艦の運航経験を踏まえて、舶用炉の設計を固めたという状況にあるようでございます。
以上のように、先生すでに御指摘のように、最近では諸外国におきまする原子力船の研究開発において大きな進展が見られたという情報は伝わってきておりません。
この辺につきまして、昨年原子力委員会に原子力船の研究開発専門部会を設けまして、いろいろ検討していただいたわけでございますが、その報告によりますと、ただいま申し上げましたような先進諸国におきましては、すでに商船としての原子力船の実用化に必要な技術的な見通しを持ったという状況にありまして、あと実用化の時期を待っているという状況にあるというふうに判断しているわけでございます。
それで、その実用化のめどでございますが、一にかかって経済性によっているというふうに考えているわけでございます。西ドイツが昨年まで運航したわけでございますが、運航を打ち切りまして、経済性が出てくるのを待つ、この経済性には二つの面があるかと存じます。一つは、より効率的な、経済性の高い舶用炉を開発していくという面と、それから一方は、これはきわめて他動的な話でございますが、現在の油の状況がどうなっていくかという、この二つの状況によって決まってくることかと考えているわけでございます。
以上が、わが国を除きました世界の原子力船、原子力商船の開発の状況でございます。