速見魁の発言 (科学技術振興対策特別委員会)

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○速見参考人 お答えいたします。
 私は、平和利用という言葉の意味をどのように受けとめるかによって違ってくると思うのです。戦争利用、平和利用、こういうぐあいに短絡的に考えれば、平和利用、これはだれしも否定するものはないというぐあいに考えます。ただ、原子力の場合には、核分裂という問題から生じてくることでありますから、当初の陳述に申し上げましたように、やはり廃棄物の処理というものが確実に、しかも安全に処理されないという現状のことを考えていくならば、私は、むしろ核分裂によるこのエネルギー政策あるいは原子力発電を含むこの平和利用、このことはむしろない方がいいのではないか、このように思います。
 と申しますのは、やはり石油にしても石炭にしても、確かに、いろいろ公害面における防止策はできます。しかし、核分裂によるこのエネルギー政策作成ということについては、それなりに、当面は目に見えないものが、十年先、二十年先、百年先にその障害というものがあらわれてくる。害全面においても、現状では非常に安全だということを科学の進歩の中で言われてみても、そのことが将来果たしてその当時の安全というのが、将来ともに保たれていくのかどうか、このことについては、やはり原爆を経験している私たちとしては非常に疑念を持っておるところであります。
 したがいまして、一概に、短絡的に平和利用そのものを否定するわけではございませんけれども、やはり核分裂によるそういうエネルギーの作製ということについては、むしろ避けた方がいい、どうしても避けられない事情があるとするならば、やはり安全性、信頼性というものをもっと重視して、当面のところ研究、実験段階にとどめるべきではないか。日本のいままでの事故の教訓その他を踏まえて考えるならば、まだまだ実用化というところまでには行けない、このことはかえって人類に対する非常に大きな危害といいますか、被害をもたらす結果に陥っていくのではないだろうか、このように実は考えております。

発言情報

speech_id: 109103913X01519800514_019

発言者: 速見魁

speaker_id: 937

日付: 1980-05-14

院: 衆議院

会議名: 科学技術振興対策特別委員会